詩と写真 *ミオ*

歩きながらちょっとした考えごとをするのが好きです。
日々に空いたポケットのような。そんな記録。

からまるひと

2018年10月25日 | 
蔓を伸ばしていく。

若い頃は若さという希望が捨てることを容易にしてしまい生えてくる興味に栄養を与えることをすぐに忘れてしまうし忘れてもいいと思っている。

望まなくとも湧いてくる栄養が枯れ始めてわたしはようやく栄養とは自分が撒いていくものなのだろうかとぼんやり感じるようになる。

昨日の分解をしてひっかかっていることごとを丁寧にすくいとりためつすがめつし土壌につぎ足し豊かにする。

出会ったこと出会ったこと過小評価しない。わたしがはずんで愛すればこちらもはずんでこたえてくれる。

家路を急いでも工場の夜に思いを馳せる。

わたしはいくつも蔓を伸ばしやわらかく光る記憶にからみつき未来の岸辺へそれらを打ち上げる。

あああちらこちらにからまっているわたしはふかふかのベッドにいて気持ちの重さに落ちることもない。若い頃のたよりなさを不憫に思った。
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 夕焼け | トップ | 自分を信じる »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

」カテゴリの最新記事