MIRO ITO発メディア=アート+メッセージ "The Medium is the message"

写真・映像作家、著述家、本物の日本遺産イニシアティブ+メディアアートリーグ代表。日本の1400年の精神文化を世界発信

光と希望のみちに向かって 迎春 2016年

2016-01-13 14:01:07 | 光と希望のみち
光と希望のみちに向かって
迎春 2016年


2015年は、テロ襲撃や戦争による難民、地球温暖化に伴う自然災害の増加により、あまりにもの多くの人々が想像を絶する痛みと向き合わなければならない事態が続きました。こうした地球規模の問題にどう対処すべきか、答えのないまま、新しい年が始まりました。

新年においても、中東の緊張や北朝鮮による核実験、世界の主要株式市場の下落不安など、年初から大荒れですが、そうした試練を乗り越え、未来を前向きに築いていくために、平和と協調をもとに、一人一人が理想とするヴィジョンを再検証する時代がやってきたように思います。

私見ながら、古今東西の教えに学ぶ形で、その基準をあげるならば、次の3つに集約されるでしょうか。

人間の精神的探求が根本的に一つであり、多元的な信仰の底流にある普遍性を見つけ出すこと。
寛容を生み出す共通の基盤を探り出し、未来に向けて育てること。
万人は平等であるという意識とともに、すべての生命の共栄共存のバランスの上に、心の連帯を求めていくこと。

すべての生き物(衆生)を苦しみから救う誓いを立てる、大乗仏教の「利他行」の精神は、そうした答えに近づくためのヒントを与えてくれるかもしれません。もとより、奈良の大仏造立の元となっている華厳思想で説かれる「すべてが繋がっていること」や「すべてが一つである」とする一体化の理念(一即一切・一切即一)は、ギリシアの新プラトン主義とも共通する普遍性をもつものです。

すべてが依存し合い、どの存在も互いに重層的に支え合う関係性に気づくとき、いま世界で起きていることへの責任感、そして自ら行動する意識が芽生えてくることでしょうか。いっぽうイエス・キリストは、愛を実践するために何よりも大切な鍵として「隣人愛」を説きました。

地球の保全や、平和な未来に責任をもつ「地球倫理」(1993年のシカゴの世界宗教会議による宣言)の目覚めのために、ささやかながら役立てることを願いながら、新年のメッセージに託したいと思います。

The human race has only one effective tool for peace
and that is love…

いま起こりつつある試練を糧に、私たちが団結できる年となることを願いながら、新年もどうぞよろしくお願いいたします。

2016年1月吉日

伊藤みろ
メディアアートリーグ
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