MIRO ITO発メディア=アート+メッセージ "The Medium is the message"

写真・映像作家、著述家、本物の日本遺産イニシアティブ+メディアアートリーグ代表。日本の1400年の精神文化を世界発信

MIRO ITO発 メディア=アート+メッセージ No.24:国境のない空を見つめ、世界の一体性を願う

2024-11-26 11:24:45 | いかに生きるべきかのメッセージ
不安定な時代だからこそ、揺らぎ混乱する世相において、時代の大波に呑み込まれそうな自分と世界との関係を、改めて見つめたいものです。

そんな時に禅的なアプローチが役立つかもしれません。
世界で「ZEN」と呼ばれるものは、座禅を組むだけでなく、散歩をしたり、釣りをしたり、掃除をしたり、作務(さむ)と呼ばれる日常生活のさまざまな行いやお勤めによって、無心になること。余分な感情をそぎ落として、自分の内面を静かに見つめることは、「まっさらの自分」を取り戻すための有効な手段といえます。
それは、また空(くう)の心に至る、一つの方法といえるかもしれません。


Sky over Kamiuma, Tokyo

Sky over Kamiuma
 
18年間にわたり、世界の空を撮影

私自身、いつも行き詰まったときや、運命の嵐に見舞われた時には、空(そら)を見上げ、空の写真を撮ってきました。2006年から撮り始め、今年でちょうど18年になります。
「空(くう)」の教えを空(そら)の映像になぞらえる、この度の映像作品「空のように生きる」で使わせていただく空の写真も、世界中の空を撮っています。
バルト三国のリトアニア、エストニア〜ラトビアを始め、ニューヨーク上空、トロントのオンタリオ湖上、フランクフルト上空、ペルーへの空路ほか、パキスタンやウズベキスタンなど、シルクロード諸国の空も撮りました。国内では、関西上空、奈良や鳥取砂丘ほか、日常では地元の世田谷・上馬の空を撮ってきました。


Sky over Lake Ontario
 
空には国境がない

「空には国境がない」—これが私からの一番のメッセージです。
本年2月の日中伝統思想交流「時空を超えた共生共創」講演イベントでの結論も、横田南嶺老師のお話から、世界情勢がどう動こうとも、「北極星を見続ける」ことの大切さを、パネリストの宮本雄二元駐中国大使や司会の瀬口清之理事らとともに、確認し合いました。

「不動の光」を見続ける喩えとしては、夜空の北極星は昼間の太陽ともいえ、「光を見続ける」ことの大切さと言い換えることができるでしょうか。

たった9ヶ月前のことでしたが、世界の先行きはいっそう不透明になり、今後の成り行き次第では、嵐の気配さえ感じられる時代がやってきています。


Rainbow over Kamiuma

Distant view of Mt. Fuji at sunset seen from Setagaya, Tokyo

Sky over Kamiuma

Sky over the way from Estonia to Latvia
 
残り4日間—初のクラウドファンディング挑戦中

円覚寺管長・横田南嶺老師の説かれる「空 (くう)」の教えを、空 (そら) の姿になぞらえる映像詩「空のように生きる」制作のクラウドファンディングも、残り4日間となりました (11月30日まで)。

未来に光を見続ける活動のために、私自身、長年奈良を中心に、日本の精神文化を取材してまいりましたが、その核となるメッセージは、華厳思想を元にした「私たちは心において皆同じであり、一つである」ということです。

空の教えは、大乗仏教の根幹をなす教えですので、華厳思想においても、空性と縁起(ものごとが起こる原因となる因縁性)は二輪の両輪と言える、大切な基本といえます。

現在制作中の作品から、一部の章を「Media Art League 公式チャンネル」での限定公開リンクにアップロードいたしましたので、ご高覧いただければ幸いです。
 
映像詩「空のように生きる」(第1章:限定公開)
「自己も世界も行いによって変わる」

 

映像詩「空のように生きる」(第5章:限定公開)
「世界と自分を分けない」

 
公開中:映像詩「空のように生きる」(ブロローグとエピローグ)


これまでご支援をいただいた皆様には、心より厚く御礼申し上げます。
この上は、上記の作品をご覧いただき、一人でも多くの皆様よりご賛同いただければと願い、ご支援の程、何卒よろしくお願いいたします。
 
★映像詩「空のように生きる」制作プロジェクト
クラウドファンディングページ (11月30日まで)



小さな力ではありますが、空のように大きく広がりたく、世界の一体性への願いとともに、国境を越えて、発信し続けていきたいと願っています。

是非とも皆様とご一緒に、未来へ光を見続けてまいりたく、どうぞよろしくお願いいたします。
 
令和6年11月26日
MIRO ITO 伊藤みろ
メディアアートリーグ
Photographs & text by Miro Ito / All rights reserved.

Japan Authentic Heritage Initiative
Weaving Japan’s 1400-years of cultural legacy into a tapestry for the future

Media Art League
East meets West, North meets South through “Media = Art + Message”

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【残り10日間—世界の一体性を願い、初のクラウドファンディング挑戦中 (11月30日まで)】

2024-11-20 19:22:51 | いかに生きるべきかのメッセージ

世界がますます混迷と分断化を深める中、万人に希望と勇気を与えるために、映像詩「空のように生きる」を制作中です。


円覚寺管長・横田南嶺老師の説かれる「空 (くう)」の教えを、空 (そら) の姿になぞらえる映像詩です。

先行きの不透明な現代において、「空 (くう)」の教えを「生き抜く知恵」として広めるために、完成後は円覚寺に寄贈し、世界に向けてインターネットで配信していただく予定です。


さて、初挑戦中のクラウドファンディングも、残り10日間となり、ラストスパートの時期になりました。

すでにご支援いただいた方々には、心から厚く御礼申し上げます。

この度は、一人でも多くの皆様よりご賛同いただきたく、ご支援の程、どうぞよろしくお願いいたします。


★ 映像詩「空のように生きる」制作プロジェクト・クラウドファンディングページ

https://camp-fire.jp/projects/785420/view


小さな力ではありますが、光を見続けることの大切さを訴える活動とすべく、FACEBOOKでアート&哲学コミュニティ「空に学び空のように生きる」を立ち上げました。どなたでもご参加いただけますので、ついでの折にご高覧くださいませ。


★FACEBOOKコミュニティ「空に学び空のように生きる」

https://www.facebook.com/groups/536132318881062/ 


なお来年2月16日(日)には、東京・日比谷図書文化館において、同作品の上映を兼ねた講演イベントがございます。

横田南嶺老師とともに、私も登壇予定です。


皆様とご一緒に光を見続けてまいりたく、ぜひご参加くださいませ。


MIRO ITO 伊藤みろ

メディアアートリーグ代表
Media Art League

East meets West, North meets South through "Media = Art + Message"



FACEBOOK コミュニティ「空のように学び 空のように生きる」活動開始 by MIRO ITO

2024-11-02 12:38:21 | いかに生きるべきかのメッセージ
11月になり、今年も残る2ヶ月間となりました。
初のクラウドファンディングを挑戦中の映像詩「空のように生きる」制作プロジェクトは、本日11月2日、皆様からの暖かなご支援により、目標額の30%まで到達いたしました。

この後11月30日までに、目標達成に向けて、引き続き広報活動に努めてまいりたい所存です。

★クラウドファンディング映像詩「空のように生きる」プロジェクトページ: https://camp-fire.jp/projects/785420/view

さて、この度の映像詩「空のように生きる」の制作をきっかけに、空の写真や言葉の力によって、悩んでいる人々を励ます、FACEBOOKコミュニティ「空に学び 空のように生きる」をスタートさせました。

FACEBOOKコミュニティ「空に学び 空のように生きる」

空(くう)の概念は、「何もない」という虚無的なものではなく、すべての事物には固有の本質がなく(無自性)、かつ移ろうものであるからこそ(無常)、誰もが変わることができるのだ、という力強いメッセージとなりうるものです。

こうした空性(くうしょう)の正しい理解は、高尚すぎるように聞こえるかもしれませんが、空(そら)の写真と組み合わせることで、理解ができるようになるかと思います。

すなわち、私たちにとって、身体の次に、おそらくもっとも身近な空を通して、空性を「生きる知恵」として、学ぶことができるのです。

「いかに生きるべきか」の知恵を空に学ぶ

今回の映像詩も、こうした生きる知恵を広めていく手段として位置づけており、このことを今後も継続して広めていきたいと誓っています。
そして願わくは、悩める人々を励まし、癒し、勇気づける活動として、広がりを生んでいきたいと願っています。

上記グループへは、どなたでもご参加いただけますので、ご興味がありましたら、ぜひご参加くださいませ。

それでは、この後も28日間、一人でも多くの皆さまにご賛同をいただきたく、何卒ご支援の程、どうぞよろしくお願い申し上げます。

2024年11月2日
(2024年11月1日投稿・2日更新)

MIRO ITO 伊藤みろ メディアアートリーグ代表



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【初のクラウドファンディング挑戦中:円覚寺管長・横田南嶺老師に学ぶ「空」の教えを 空の映像詩として 世界に発信したい】

2024-10-13 09:45:43 | いかに生きるべきかのメッセージ
2024年10月1日より11月30日まで、映像詩「空のように生きる」制作のためのクラウドファンディンに挑戦中です。

円覚寺派管長・横田南嶺老師に学ぶ「空 (くう) 」の教えを、私の空 (そら)の映像と重ね合わせ、万人を勇気づけるために、「いかに生きるべきか」のメッセージとして、世界に発信いたします。

なお、私の思いを込めて文章を書かせていただきましたので、お時間のあるときに、プロジェクトページをご覧ください。

★映像詩「空のように生きる」制作プロジェクト・クラウドファンディング

ご賛同いただける皆様に、ご協力をお願いさせていただければ、幸いに存じます。ご支援をどうぞよろしくお願いいたします。

**************

映像詩「空のように生きる」の制作をきっかけに、「空に学び 空のように生きる」アート&哲学コミュニティを、Facebookでスタートさせました。

空の写真と言葉を投稿して、心の折れそうな人々を勇気づけ、希望を与えるために、継続的なコミュニティづくりを目指していています。小さな力ですが、空の心に学んで、大きく広がりたいと願っています。

★「空に学び 空のように生きる」アート&哲学コミュニティ

皆様からのご参加をお待ちしております。

令和5年10月吉日

MIRO ITO(伊藤みろ)
メディアアートリーグ代表

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MIRO ITO発 メディア=アート+メッセージ No.23:映像詩「空のように生きる」(文:円覚寺派管長・横田南嶺老師/写真・構成:MIRO ITO) ご協力のお願い

2024-09-16 21:11:19 | いかに生きるべきかのメッセージ


映像詩「空のように生きる」
文・ナレーション:円覚寺派管長 横田南嶺老師
写真・構成:MIRO ITO (伊藤みろ)
企画・制作:メディアアートリーグ
協力:臨済宗円覚寺派総本山円覚寺、(一財) 日本アジア共同体文化協力機構

ごあいさつ

大乗仏教の教えの中心をなす「空 (くう) 」をテーマにした映像詩「空のように生きる」を制作いたします。

円覚寺派管長の横田南嶺老師のお言葉と、私が2006年から撮影している空 (そら) の写真を組み合わせ、世界の一体性への願いを、映像を通して伝えるプロジェクトです。

この度、国内最大の会員数を擁するクラウドファンディング会社「Campfire」のプラットフォームにて、2024年10月1日 (0:00)からクラウドファンディングを開始いたします。

何卒お力添えを賜りたく、心よりお願い申し上げます。



【プロジェクトの背景】

この度の映像詩プロジェクトは、円覚寺派管長・横田南嶺老師との出会いがきっかけとなりました。

本年2月26日に行われた、華厳思想をテーマにした「日中思想交流」イベントにおいて、横田老師は「怨親 (おんしん) 平等」の華厳の教えを、私は長年取材している、東大寺の盧舎那仏についての作品上映と解説を行いました。

同イベントは、一般財団法人日本アジア共同体文化協力機構 (会長:福田康夫元内閣総理大臣、理事長:宮本雄二元駐中国大使) の主催によるもので、東京・日比谷図書文化館で開催されました。

この講演イベントは、次回は来年2月15日に、同じ日比谷図書文化館で開催が予定されております。

「空性 (くうしょう)」をテーマに、前回同様、横田老師とご一緒に私も、再び登壇させていただきます。

そこで発表する作品として、横田老師の「空 (くう)」についての教えを、私の空 (そら) の映像と組み合わせる、新しい映像詩「空のように生きる」を作らせていただく運びとなりました。

(※意味上の混乱を避けるために「空(くう)」は鉤括弧での表記、空(そら)は括弧なしの表記にしています。)


(写真:JACCCO)


【プロジェクトの目的】

私自身、今からちょうど23年前の9月11日に、ニューヨークで「9.11同時多発テロ事件」を経験しました。

それがきっかけとなって、日本に拠点を移して「いかに生きるべきか」を求めながら、作家活動を行なってまいりました。

混迷と分断化が深まる一方の世界の現況において、微力ながらも、東洋思想の根底にある、共栄共存の叡智を伝える映像作品を作らせていただき、世界の一体性に寄与したいという思いが原点にあります。

本映像詩は、来年2月15日の講演イベントでのプレミア公開後には、円覚寺に寄贈を予定しております。

横田老師のお言葉に誘 (いざな) われて、私たちにとって身近な空 (そら) から、「空のように生きる」ための極意を学び、万人に勇気と希望を与える映像詩として、日本語版とともに英語版も作り、広く世界に公開していきたいと願っています。



【映像作品「空のように生きる」について】

映像詩「空のように生きる」には、横田老師が説かれる「空 (くう)」の教えの本来の意味を、空 (そら) の姿になぞらえ、「人は変わることができる」「変わらない自分などはないのだ」という、力強いメッセージが込められています。

大乗仏教の基本理念である「空」とは、この世に存在するすべては「無我」「無自性(むじしょう)」「無常」であるという真理を表しています。横田老師は、この「空」の教えに希望を見出し、積極的に「空」を定義づけます。

「実体がない」からこそ、とらわれることがなくなり、苦しみからも自由になる道を示してくれます。「己がない」からこそ、自分と他者の区別がなくなり、他者への慈しみへの道が開かれていきます。「移ろう」からこそ、常に変わることができるというのです。

まさに変貌自在の空 (そら) のごとく、とらわれの心から自由になり、人生を前向きに生きる知恵を、「空」から学ぶことができるのです。

「空」の移ろうエネルギーを、空に例えることで、自分自身の心のあり様や世界への関わり方を変えることができるのです。

そのことで、苦を乗り越えるためのきっかけが得られ、「いかに生きるべきか」という積極的な道しるべとして、横田老師の言葉とともに、生きる勇気を感じ取っていただくための映像詩です。



【クラウドファンディングの事前のご案内 】

この度のご案内は、10月1日のプロジェクト開始に先行する事前告知になりますが、限定公開URLにて、詳細をご覧いただくことができます。

限定公開中のプロジェクトページのURL

※公開前でも、プロジェクトページ(限定公開)にて「お気に入り」登録ができます。
事前に「お気に入り」にご登録いただくと、公開時や活動報告の投稿時など、リアルタイムで状況をご確認いただけます。

また1分25秒のサンプル動画(プロローグとエピローグの二章構成)も、下記のURLにて限定公開中ですので、併せてご高覧いただければ、幸甚に存じます。
Media Art League 公式チャンネルでの限定公開



それでは、皆様からのご支援を心よりお待ちしております。
そして来年2月16日には、日比谷図書文化館にもご来場いただければ、幸せに思います。
末筆ながら、皆様のご健勝とご多幸をご祈念申し上げます。

令和6年9月吉日
MIRO ITO 伊藤みろ
メディアアートリーグ: https://mediaartleague.org
本物の日本遺産イニシアティブ: https://japan-authentic-heritage-initiative.org
写真遺産プロジェクト: https://photographic-heritage-projects.org
Photographs by Miro Ito. All rights reserved.


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MIRO ITO発 メディア=アート+メッセージ No.22:つながりの力を求めて 映像詩「大和四寺巡礼 1300年の神仏霊場 龍神の道を往く」+講演録画「時を超えた共生共創」のご案内

2024-07-09 16:39:03 | いかに生きるべきかのメッセージ
辰(龍)年の本年も、後半を迎えました。

閉塞感が強まるばかりの世相において、過去・現在・未来を貫く私たちの中に流れる、つながりの力に気づき、より大きな世界へと視野を広げて、自分自身や世の中を見つめ直すこと。

それが神話や宗教、民俗の中で受け継がれてきた、龍神崇拝の今日的な意義の一つといえるかもしれません。

そんな気持ちで視聴いただけたらと願い、新しい映像作品のご案内をさせてくださいませ。

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「大和四寺巡礼 1300年の神仏霊場 龍神の道を往く」
製作:奈良県/監督・文・映像:MIRO ITO (伊藤みろ)
企画・制作:メディアアートリーグ&
本物の日本遺産イニシアティブ
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奈良県観光局の依頼にて制作した、「大和四寺巡礼」の映像詩(4K/約15分)がこの春に完成しました。

大和四寺とは、長谷寺・室生寺・岡寺・安倍文殊院から成る、奈良県中南部に位置する古刹の総称です。

副題のとおり、それぞれ1300年以上の歴史と由緒を誇る4つの寺院を、辰年に因んで「龍神の道」としてご紹介する作品です。

 日本のはじまりの聖地である磐余(いわれ)や泊瀬(初瀬)朝倉をはじめ、飛鳥(明日香)から、大和と伊勢を結ぶ宇陀路室生(うだじむろう)までをめぐる「大和四寺巡礼」は、1300年の神仏霊場であり、龍神と出合う祈りの道です。「龍神の道」を訪ねて、大和の古刹・名刹へ、足をお運びいただければ、幸いに存じます。

当映像詩は、奈良大和四寺巡礼の会のYoutubeチャンネルにてご鑑賞いただけますので、下記のリンクにて、ご高覧いただければ、幸いに存じます。
 https://www.youtube.com/watch?v=z_alvRwzjIU




なお「メディアアートリーグ」ならびに「本物の日本遺産イニシアティブ」のブログを更新しました。
 上記映像作品の内容を補完すべく、私自身の取材やリサーチを元に、大和における「龍神の道」の背景に、触れさせていただきました。
ご興味のある方は、併せてお読みいただければ、幸いに存じます。

(ブログの記事は共通)
○ メディアアートリーグのブログ:https://mediaartleague.org/blog/media_art_message_by_miroito_25/
 ○ 本物の日本遺産イニシアティブのブログ:https://japan-authentic-heritage-initiative.org/yamato-yoji-junrei-short-movie/



撮影ならびに取材のご協力をいただいた奈良大和四寺巡礼の会(長谷寺・室生寺・岡寺・室生寺)に心から感謝申し上げます。

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 「時空を超えた共生共創」の講演録画のご案内
(日中平和友好条約締結45周年記念  日中伝統思想交流)
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つながりの力といえば、華厳思想に光を当てた、本年2月25日に日比谷図書文化館ホールにて開催された講演につきまして、主催者の(一財)日本アジア共同体文化協力機構(JACCCO)のWEBサイトにて、1時間に編集された録画(中国語の字幕付き)がアップされました。
 
基調講演は、禅と華厳教学については、円覚寺管長・横田南嶺老師、華厳思想と東大寺盧舎那仏については、私が解説と映像上映を行いました。
またパネルディスカッションでは、JACCCOの瀬口清之理事を司会に、宮本雄二JACCCO理事長・元駐中国大使を交え、混迷を深める世界において、「いかに生きるべきか」をテーマに多角的なディスカッションをさせていただきました。
ご興味のある方は、ぜひご覧いただければ、幸いに存じます。


それでは、辰年の本年後半、龍の昇天のように、世界の新たな局面に向けて、多くの物事が良き方向に進展する年になることを願いつつ、引き続きご厚誼の程、どうぞよろしくお願いいたします。

令和6年7月吉日

MIRO ITO 伊藤みろ
メディアアートリーグ
本物の日本遺産イニシアティブ

#Miro Ito  #伊藤みろ #奈良大和四寺巡礼 #奈良県 #宇陀室生 #安倍文殊院 #室生寺 #岡寺 #泊瀬(初瀬)#磐余 #長谷寺# 飛鳥(明日香)#龍神の聖地・奈良 #龍神の道 #龍蛇信仰

MIRO ITO発 メディア=アート+メッセージ No.21:華厳の哲学を元に、北極星のように、光を見続けていく

2024-04-25 01:20:40 | いかに生きるべきかのメッセージ
世界が混迷を極める中、季節は巡り、新しい生命が息吹く、自然の恵みを実感する時節となりました。

ご報告が遅くなりましたが、去る2月25日、日比谷図書文化館コンベンションホール「時空を超えた 共生共創」(主催:日本アジア共同体文化協力機構JACCCO、日中平和友好条約締結45周年)の講演イベントは、多くの方々のご支援をいただき、無事に終了いたしました。

福田康夫元総理大臣(JACCCO会長)のご挨拶の後、メインのテーマである華厳思想について、円覚寺管長の横田南嶺老師からのお話を受けて、東大寺盧舎那仏および華厳思想について、映像上映と解説をさせていただく機会に恵まれ、この20年のまとめをさせていただくことができました。


映像詩「大仏さまは生きている」監修・撮影協力:東大寺、監督・撮影・文:MIRO ITO

宇宙の光の図像

華厳思想で説かれるのは、「宇宙のすべての現象は相互に不可欠に関係し合っている」という「縁起」(因縁生起—pratityasamuputpada)の哲学であり、その本質には、一つとすべての一体性・相即性のことわりがあります。

植物と動物、小石と惑星、原子と太陽系、人と世界、宇宙と己_まさにひとつがすべてであり、すべてがひとつである、と説かれています。


画像:NASA

分子で構成されたタンポポの胞子モデル  (画像: Anna Chesnokova/iStock by Getty Image)

そして悟りを啓いた釈迦自身が盧舎那仏(大仏)であり、瞑想による自己の変容のドラマの舞台となっています。

さらにその台座には、壮大な宇宙の姿が刻まれています。そのことを「宇宙の光の図像」として解説いたしました。


東大寺盧舎那仏線刻蓮華蔵世界図国宝   8世紀(撮影協力:東大寺、Photo by Miro Ito)

混迷の時代をどう生きるか

講演イベントでの後半では、横田老師と私に加え、JACCCOの宮本雄二大使・理事長や瀬口清之理事を交えたパネルディスカッションも、行われました。

混迷を極める世界において、いかに生きるべきかについて、華厳哲学を元に、北極星のように、光を見続けていく必要性について、意見が一致しました。

宗教、哲学、政治と外交など、さまざまな立場から意見を述べあう、有意義な場となりました。

「時を超えた共生共創」(主催・写真提供:JACCCO)

新しい出発点

これまで、東大寺や盧舎那仏についての作品上映や展覧会は、NY国連本部や欧州評議会、メキシコ国立世界文化博物館、ギリシャ国立ビザンチン&キリスト教美術館等をはじめとする、世界の多くの場所で行わせていただいてまいりましたが、私にとりましては、次の20年の新しい出発点となりました。


2016年11月 世界巡回写真展・映像上映・講演シリーズ「光と希望のみち」を欧州評議会にて開催
(主催:外務省・在ストラスブール日本総領事館、共催:日本カメラ財団、メディアアートリーグ)


世界の連帯に向けて発信を企図してまいりました、長年の構想の華厳哲学についての映像作品の方も、本年は実現に向けて歩みだしたく、その第一歩が踏み出せたと思っております。

今後とも、皆様とご一緒いただきたく、引き続きどうぞよろしくお願いいたします。

MIRO ITO 伊藤みろ
メディアアートリーグ
本物の日本遺産イニシアティブ
http://mediaartleague.org
https://japan-authentic-heritage-initiative.org




⭐️⭐️⭐️ MIRO ITO【文化イベントのご案内「時を超えた 共生共創」2024年2月25日 東京・日比谷図書文化館 (14:00-16:30) 】⭐️⭐️⭐️

2024-02-18 13:08:47 | いかに生きるべきかのメッセージ
年頭の能登半島大地震が影を落とす2024年、皆様におかれましては、いかがお過ごしでしょうか。

世界におきましては、長引くロシア・ウクライナ戦争、2023年パレスチナ・イスラエル戦争をはじめ、気候変動による天災、疫病再流行の懸念など、先行きの見えない状況が続く中、本年も、NYで体験した「9.11同時多発テロ事件」以来、私のライフワークとなりました「世界の一体性」を鼓舞する文化力に、光を当ててまいりたく存じます。

具体的には、私たちが一つであり、すべてのつながりを説く華厳哲学について、東大寺をはじめ、多くのご関係各位のご支援の下、映像作品や展覧会・書籍などの作品づくりを行わせていただいてまいりました。

この度、福田康夫元内閣総理大臣が会長を務める(一財)日本アジア共同体文化協力機構(JACCCO)の主催により、来たる2月25日に日比谷図書文化館(14:00-16:30)におきまして、2023年度の日中平和友好条約45周年を締め括るイベント「時を超えた 共生共創」に登壇させていただくことになりました。

基調講演は、臨済宗大本山円覚寺の横田南嶺管長が行ってくださいます。
私は、東大寺の大仏さまを取材した「盧舎那仏の光の道 大仏さまは生きている」を上映・解説を行わせていただきます。

また後半では、JACCCOの宮本雄二 元中国大使・理事長、瀬口清之理事を交え、混迷する現代において、古来、日中思想交流を通して学んできた”知の系譜”について、パネルディスカッションが行われます。

つきましては、ご興味のある方は、添付のJPGをご高覧いただき、ご来場いただければ幸いに存じます。

末筆ながら、本年も引き続きどうぞよろしくお願い申し上げます。

お申し込みは以下から:

令和6年2月吉日

MIRO ITO 伊藤みろ
メディアアートリーグ
本物の日本遺産イニシアティブ




MIRO ITO 伊藤みろ 講演シリーズ「古都奈良 三都物語」が2023年8月6日からスタート(平城宮跡歴史公園)

2023-07-09 07:19:51 | 世界発日本の精神文化
MIRO ITO 伊藤みろ 講演シリーズ「古都奈良 三都物語」が2023年8月6日からスタート(平城宮跡歴史公園)

平城宮跡での年5回の講演+映像上映シリーズ「奈良古都 三都物語」にて、毎回講演者として登壇します。

第一回目は、8月6日(日)13時〜14時(第一部)

初回の映像詩の上映は、新作「飛鳥・藤原 律令国家のはじまり〜仏教文化の開花をたどる」(奈良県観光局委託作品)の発表を兼ねて、日本の最初の都である飛鳥から藤原(新益京)について、お話をさせていただきます。


飛鳥宮跡 Asuka-kyō Palace Ruins (Photo by Miro Ito)

第二部では「万葉の情景・恋愛の伝道」と題して、平城京歌姫・蓮女の皆さんによる女声合唱[14時10分〜30分]をお楽しみいただけます。

なお第一回(8月6日)と第二回(9月10日)の講演では、事前にお申し込みいただいた先着50名様限定にて、竹製ミニチュア遣唐使船pop-upカードを贈呈いたします。

事前予約は以下、平城宮跡歴史公園朱雀門広場イベントページまで :https://suzakumon-heijokyo.com/news/16948/

2回目以降のスケジュールは、
9月10日(日)
10月14日(土)
2024年以降
1月14日(日)
2月11日(日)




藤原宮跡 Fujiwara-kyō Palace Ruins (Photo by Miro Ito)

Ancient Nara — A Tale of Three Cities:
Asuka-kyō/Fujiwara-kyō/Heijo-kyō

This new 5-part lecture series by Miro Ito begins on 6th Aug 2023 at the Nara Place Site Historical Park's Mitsuki-kan Hall: Ancient Nara: Tales of three cities (Asuka-kyō/Fujiwara-kyō/Heijo-kyō)

Lecture in Japanese with cinepoetry screenings pertaining to Ancient Nara.

To register, please follow the link below:
https://www.suzakumon-heijokyo.com/news/16948/

The first 50 people that register (for the first two lectures on 6th Aug and 10th Sept) will receive an intricate bamboo pop-up card of a Kentōshi-ship*.
*.ships that the Japanese envoys to Tang China sailed on

Complete Lecture Schedule
1st lecture: 6th Aug 2023
2nd lecture: 10th Sep 2023
3rd lecture: 14th Oct 2023
4th lecture: 14th Jan 2024
5th lecture: 11th Feb 2024



MIRO ITO発 メディア=アート+メッセージ No.20:写真集『隠し身のしるし Signs of the Intangible (by MIRO ITO)』発刊のご案内

2023-05-28 09:50:29 | 隠し身のしるし
発刊に寄せて

日本文化において、心と体は一つのものであり、神性・仏性さえも宿す独自の心体景観が培われてきました。東洋の伝統では、身体は、大宇宙の縮図としての小宇宙であり、修行の「場」として捉えられてきました。

見えないカミの語源が「隠身(カミ)」の一つとされる一方で、禅においては身心一如(道元『正法眼蔵』「辧道話」1231年)の修練において解脱が目指され、そこに武道の真髄も見出されてきました。

さらに即身成仏(生身の肉体のまま悟りに至る密教の奥義)に見られる「悟りの道」としての、身体のあり様があります。

こうした伝統を「隠し身のしるし」(1)と名付け、1400年前に遡って探求する写真集『隠し身のしるし Signs of the Intangible』がこの度、発刊となりました。
同写真集は、同名の世界巡回写真展の図録を兼ね、未発表の作品や新作を加えて、撮影のテーマについて作者自らが解き明かす芸術論を、エッセイとして書き下ろしています。


東大寺伎楽面 酔胡從 重要文化財・8世紀(Photo by Miro Ito)
 

東大寺伎楽・春日大社舞楽面

副題「日本の1400年の心体景観」のとおり、合計106点(うち21点はエッセイ文中での解説用)の写真作品は、年代順に、1400年以上もの昔、シルクロードを経て、日本に伝来した伎楽・舞楽の古面から始まります。

東大寺と春日大社からのご許可を得て、752年の東大寺大仏開眼供養会で実際に使用された東大寺伎楽面(重要文化財・8世紀)9面に加え、東大寺舞楽・陵王面(重要文化財・13世紀)と春日大社舞楽面6面(重要文化財・12世紀〜16世紀)を、写真作品として収録いたしました。

これらの写真作品は、2010年のCanon EXPOおよび平城遷都1300年記念事業で開催した写真展・映像上映「祈りと奉納のシルクロード 東大寺伎楽面・春日大社舞楽面」で発表し、奉納させていただいた作品が大半を占めています。


能「敦盛」シテ方観世流能楽師 武田文志(Photo by Miro Ito)


能から舞踏へ

古代の仮面芸能の流れを受け継ぎながら、奈良時代以降の神仏習合の伝統において仏教法楽・社頭奉納として発展し、中世に演劇として大成した能楽の写真作品も収録しています。

能楽の写真につきましては、2007/2008年のニューヨーク公共舞台芸術図書館での個展「Men at Dance — from Noh to Butoh(能から舞踏へ)」での発表のため、能楽師の方々をスタジオで撮りおろす機会をいただきました。

協力演者は、奈良を本拠地とする金春穂高・シテ方金春流能楽師、また東京在住の武田志房(ゆきふさ)・武田友志(ともゆき)・武田文志(ふみゆき)シテ方観世流能楽師の方々です。

同展覧会は、能楽が演劇として大成した14-15世紀から現代まで、約600年の隔たりがある能と前衛舞踏とを対比させたもので、二つの舞の対極的な形の中に、共通項としての「霊性」をあぶり出す試みとなりました。

展覧会終了後は、舞台芸術専門図書館としては世界一の規模を誇るニューヨーク公共舞台芸術図書館に、全作品55点を寄贈しました。その中には、2006年のヴェネチア・ビエンナーレ(ダンス部門)の公式イメージとなった、室伏鴻とのコラボレーション「Quick Silver(水銀)」も含まれています。「Quick Silver」は同展が参加したNY Butoh Festivalの公式ポスターにもなりました。


 Quick Silver (Dancer: Ko Murobushi/Photo by Miro Ito)

舞踏家・室伏鴻とは、上記の写真展のためのコラボレーション以外にも、何回かの撮影セッションを行いましたが、今回、未発表の作品も掲載しています。さらに写真集の発刊に際し、能の「花」と舞踏の「華」についてのエッセイも、新たに書き下ろしました。


SAL VANILLA:ミクストメディアパフォーミングアーツ・カンパニー

デジタル空間での近未来の身体宇宙をテーマに、舞踏カンパニーSAL VANILLAとのコラボレーション作品も、収録しています。


inter/action by Sal Vanilla (Photo by Miro Ito)

SAL VANILLA(サルヴァニラ)のカンパニー名は、スペイン語の「白い部屋」に由来しています。蹄ギガとKiK_7によって1994年に創設され、映像・サウント・建築・インタラクティブメディアなどのさまざまな分野のアーティストたちとのコラボレーションを展開。身体と空間が相互作用的に作り上げる先駆的な演目を、2005年の解散までに、国内外で合計16作品発表しました。

代表作の一つである「inter/action」(2003年の六本木アリーナ杮落とし公演)を含む、舞踏家を仏像や群像肖像画に見立てた、未発表の作品シリーズを掲載しています。
 

時間の劇場 軍艦島

2015年に世界遺産に登録された長崎市の軍艦島(正式名:端島)の写真作品「時間の劇場」も、同書で発表しています。


Time Theatre (Dancer: KiK_7/Photo by Miro Ito)

舞踏家・滑川五郎、KiK_7、山口タマラ三者による「近松祭in長門」での公演の後、軍艦島には1994年に訪れ、無人島となった20年後の弔いの舞を三人の舞踏家に託しました。

舞踏家の身体は、時の行者と化し、記憶の幻影を宿す白昼夢となりました。折からの梅雨時の厚い雲間から偶さか差し込む太陽光のように、隠身のしるしが見え隠れしていました。

人生の中で神懸かりのような体験があったとしたならば、軍艦島での撮影セッションは、間違いなくその一つで、まさに奇跡のような時間をフィルムに焼き付けることができました。

これらの作品群は、1997年フランクフルト日本文化週間での個展「身体という華(A Flower Named Body)」において、発表しました。
 

身体芸術における 東西文化の出合い

かつてドイツで写真アーティストとしてデビューをした私にとって、身体芸術における"東西の出合い"は長年のテーマとなっています。最初は空手有段者のイタリア女性とのセッションで「日本的身体言語(Japanese Body Language)」をテーマにミュンヘンで個展を開きましたが、その後、多くの前衛舞踏家との出会いがありました。

2002年には、狂言師・総合芸術家の五世野村万之丞との邂逅をきっかけに、古典芸能との出合いがありました。その後、2005年より東大寺のお水取り(修二会)や春日大社・興福寺の薪御能をはじめとする、奈良の無形遺産を撮影しています。

そうした延長線の上に、奈良の国宝・重要文化財の仏像を撮影させていただいている私にとって、「隠し身のしるし」を探る旅が続く一方で、常にギリシャ・ローマ的な「神の似姿である人体」の造形美の追求が、もう一つのテーマでした。
バレエダンサー春双との出会いにより、そうした造形美の追求と同時に、「東西の出合い」というテーマが再浮上しました。春双は、キューバおよびチェコ国立バレエ団にキャラクターダンサーとして所属していた経歴を有しながら、居合道の有段者でもあることから、居合とバレエの融合したフォトセッションを、東京の世田谷山観音寺やトロントのオンタリオ湖畔で行いました。


 A Lone Samurai (Dancer: Shunso/Photo by Miro Ito)


献花に代えて

世界的な舞踏家であった室伏鴻(2015年逝去、享年68歳)と滑川五郎(2012年逝去、享年61歳)は、すでに還らぬ人となっています。舞踏の歴史に残る、かけがえのない撮影コラボレーションをご一緒いただいたお二人への献花として、本書を代えさせていただきたく存じます。


Time Theatre (Dancers: Goro Namerikawa, KiK_7, Tamara Yamaguchi/Photo by Miro Ito)
 

メディアアートリーグの初書籍

本書は、メディアアートリーグ(発行)と本物の日本遺産イニシアティブ(編集)が発刊する初の書籍となりました。

序文は長年の友人である森山明子 神戸芸術工科大学副学長(元武蔵野美術大学教授)が寄せてくださいました。エッセイは日本語と英語で書き下ろし、英語の編集・翻訳と校正は、Andreas Boettcher(トロント在住)が担当しています。齋藤知恵子による装丁は、私の著書では6冊目となりました。

初版は、オンデマンド印刷を採用しています。本書の売り上げは、財団活動を目指す「メディアアートリーグ」および「本物の日本遺産イニシアティブ」の文化事業に充てさせていただきたく、皆様からのご支援をお待ち申し上げます。

最後に、本書の謝辞において記載させていただいた多くの協力者や支援者の皆さまをはじめ、お名前を記していない方々もおられます。同書が完成に至るまでにさまざまな形でご支援くださった多くの皆さまに、心からの感謝を捧げます。(文中敬称略)
 
令和5年5月吉日
MIRO ITO (伊藤みろ)
メディアアートリーグ&本物の日本遺産イニシアティブ
©Photographs & Text by Miro Ito/All Rights Reserved.

註−1「隠し身」とは、見えないカミを表す「隠身(かくリみ)」を「現し身」と対比させた森山明子氏の造語。

※写真集は「本物の日本遺産イニシアティブ」のサイトからお求めいただけます。



MIRO ITO発:メディア=アート+メッセージ No.19 広がりとつながり:新たなる連帯の次元を求めて

2022-10-20 15:10:31 | Weblog
2020年春からのコロナ禍の苦難が癒えぬ間に、2022年は激動が続いています。
嵐の時代に耐え、生き抜く知恵があるとしたら、人類共通の意識への目覚めといえるものかもしれません。

地球規模のコロナ禍や気候変動を教訓に、ロシアによるウクライナ侵攻が火種となって懸念される核戦争危機をはじめ、ポピュラリズムの台頭やエネルギー問題など、いま起こりつつあることが、人類全体の問題であることに、私たちはもはや目をそらすことができなくなっています。
 
逆風の先に見えてくるもの



人種や民族、文化や宗教の違いを超えて、地球の住人である同胞に対して寛容な気持ちを持つことで、利己に導かれた破壊行為とは対局にある「光と希望のみち」を選ぶことができます。

すべての生命が根本的に相互依存的に関係し合っているということを認識することで、人や動植物、鉱物や元素にいたるあらゆる存在のつながりと広がりの中で、自分の生が全体の一部であることに気づくことができるのではないでしょうか。

逆風の最中にあるからこそ、忍耐の中で「すべてが一つ」という意識や、新たなる連帯の次元に、多くの人々が目覚めているように思います。
 

広がりを宇宙へ



折から宇宙からの鮮明映像が届き、宇宙旅行時代も幕を開け、誰もが宇宙を意識する時代が始まりました。
宇宙という視野から眺めれば、地球そのものも一つの生命であり、宇宙の生命の一部なのです。
新しい意識や連帯の次元とは、宇宙的視野への広がりを持ちながら、地球の未来を真摯に顧みる心のあり様なのではないでしょうか。
 

中国清華大学での映像上映


(画像提供:奈良県文化資源活用課)

さて、世界的な逆風の時代において、引き続き日本の原点である奈良の1400年の歴史と向き合い、未来へのメッセージを作品に託しています。

2022年の日中国交正常化50周年を記念する、中国清華大学と奈良県共催の展覧会におきまして、一昨年度に文化庁クラスター事業で制作した小映像作品「いまに生きる奈良 シルクロード東の終着点 1400年の精神文化の回廊」を上映させていただいています。
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展覧会タイトル:
「日中交流二千年 アジアをつなぐ美と精神」(9/24~12/4日)
場所:清華大学芸術博物館(北京)
展示品:出土品を中心とする180点(奈良県立橿原考古学研究所・博物館所蔵)
映像詩上映:「いまに生きる奈良 シルクロード東の終着点 1400年の精神文化の回廊 (by MIRO ITO)」(33分)
撮影協力(上記映像詩):法隆寺・薬師寺・東大寺・唐招提寺・西大寺・興福寺・春日大社・文化庁・奈良県・奈良市教育委員会ほか
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同展覧会では、日中交流の歴史を振り返る約180点の出土品や壁画が展示されています。「飛鳥美人」として知られる高松塚古墳壁画や法隆寺金堂壁画の複製陶板を含む、埴輪や土偶類が公開されています。また中国からは銅鏡などが陳列されています。

一方、映像作品の方は、英語版が上映されていますが、南都七大寺に数えられる古刹および春日大社の歴史を「聖徳太子から天皇政権」ごとに区切ってご紹介するものです。

展示品・出土品で紹介する古墳~飛鳥時代を経て、映像作品では飛鳥~奈良時代を中心に、日本文化の原点となった奈良の古社寺に受け継がれてきた有形無形の伝統や宝物の魅力を、総合的にご覧いただけるかと存じます。

同展覧会が「文化は国境を超える」の目標のもと、日中の2000年の文化交流史を通して、歴史的文化財や伝統を分かち合い、対話の大切さを訴える機会になればと願うところです。


(画像提供:奈良県文化資源活用課)

映像作品「いまに生きる奈良 シルクロード東の終着点 1400年の精神文化の回廊 (by MIRO ITO)」は、奈良県文化資源活用課のYouTubeサイトでもご覧いただけます。
日本語版 https://www.youtube.com/watch?v=hes4hDE1lXI
英語版    https://www.youtube.com/watch?v=RjSWEDzltIU


こもりくの初瀬 特別展覧会



さて「芸術の秋」の今月、奈良県立万葉文化会館(奈良県明日香村)にて、15日から特別展「こもりくの初瀬 祈りのかたち」展が始まりました(11月27日まで)。

日本のはじまりの地であった大和中央部は、国中(くんなか)と呼ばれ、古来神々の霊場でした。

同展覧会では『万葉集』で「隠口(こもりく)の」と冠された大和・初瀬(泊瀬)にある、長谷寺の十一面信仰を基軸に、春日信仰や伊勢信仰と結びついて発展した歴史を、宝物を通して紹介するものです。

なお10月30日(日)には、同館にて特別展関連講演会 「日本のはじまりの聖地 大和四寺物語」 が開催されます。

大和四寺とは、創建1200以上の歴史を持つ、奈良中央部の長谷寺・室生寺・岡寺・安倍文殊院の四つの寺院の総称で、そのうちの室生寺山岡淳雄先生とともに、私も講師として参加させていただきます。

定員の半数までの入場制限のため、すでに満席の状態ですが、報道機関や関係者の方は、お問い合わせをいただければ、幸いに存じます。
https://www.manyo.jp/event/detail.html?id=381

講演会の模様は、後日ご報告させていただきたいと存じます。
同展覧会は11月27日までですので、飛鳥へお出かけの際には、ぜひご覧くださいませ。



それでは、朝露夕霧の肌寒い秋が深まりつつありますが、平和の大切さをますます痛感しながら、皆様のご健勝をお祈り申し上げます。

令和4年10月吉日

MIRO ITO

追伸
アーティスト・映像作家としての雅号を「MIRO ITO」に改名いたしました。
「伊藤みろ」も、作品発表時以外で併用させていただきます。
今後とも倍旧のご愛顧を賜りたく、どうぞよろしくお願いいたします。

Text by MIRO ITO/Media Art League+Japan Authentic Heritage Initiative
Photos: MIRO ITO, MIXA, Nara Prefecture Cultural Resource Utilisation Division
All rights reserved.

Media Art League/Japan Authentic Heritage Initiative
http://mediaartleague.org
https://japan-authentic-heritage-initiative.org

MIRO ITO発:メディア=アート+メッセージ No.18 地球への愛と責任感を実践する「環境革命」に向かって

2022-01-08 08:46:38 | 地球を愛するパイオニアスピリット

2021年の世界は、コロナ禍との戦い、気候変動を筆頭に、新冷戦の兆し、核を巡る対立、難民問題など、再び多くの困難に見舞われました。

私たちは、これらの試練は、もはや一つの国の問題ではなく、地球全体に関わるものであることに、否が応でも気づかされました。

とりわけ、自然現象における大変動を地球からの警告と捉えるならば、逆境から見えてくる真理とは、「私たちは一つであり、すべては一体である」という、普遍の法則です。

私たちは、同じ空気を吸い、一つの海と空を抱く、母なる地球に生かされているのです。

青い地球の涙

今や生産と消費・効率と利益優先の文明観から、平等な循環と分配・共有を原則に、環境とのバランスを優先する、新しい世界秩序へのパラダイムの転換を、待ったなしで決断する時が来ています。

現在の状況を地球優先の新しい視点で見つめ、生活における優先順位を再配列し、刷新させる必要があります。

新年は、産業革命、IT革命に続く「環境革命」といいうる新しい時代の幕開けなのではないでしょうか。
 
未来に向けて、地球が持続できるかどうかについて、人類の歴史が今後どう展開するかについて、現在の私たちには、その責任があります。

この未来への責任を、愛と創造力を持って受け入れ、世界に利するかたちで発展していくことが、まさに新しい時代のフロンティア・スピリットなのだと信じるところです。

2022年には、地球への愛と責任感と創造性が新しい時代のキーワードになることを祈りつつ…
 
令和4年1月吉日

MIRO ITO (伊藤みろ)
Media Art League/Japan Authentic Heritage Initiative

Text and images by Miro Ito. All rights reserved.

MIRO ITO発:メディア=アート+メッセージ No.17 国のはじまりの奈良ー聖徳太子・聖武天皇「日本の二人の聖人」から大和四寺「花巡礼」まで

2021-10-21 14:59:49 | 世界発日本の精神文化
【ご挨拶】

2021年の奈良大菊人形展(10月30日~11月7日・奈良公園バスターミナル会場)開催にちなみ、記念講演をさせていただく運びとなりました。

本年の菊人形展は「聖徳太子没後1400年」をテーマに、聖徳太子と推古天皇、蘇我馬子など、聖徳太子と関わりのあった人物の菊人形が展示されます。

また同日に始まる本年の正倉院展(10月30日~11月15日、奈良国立博物館)のテーマは大仏造立です。752年の大仏開眼法要において、東大寺に献納された品々がまとまって出陳されます。

これら「聖徳太子1400年御遠忌」と大仏開眼供養会にちなんだ正倉院展を記念し、聖徳太子と聖武天皇の偉業に見られる「普遍のこころ」をテーマに、映像上映ならびに解説をさせていただきます。

 
映像詩「いまに生きる奈良」(製作:いかす・なら地域協議会、監督・撮影・文:Miro Ito)より
 
日本の二人の聖人 世界的な視点から見つめる偉業

私にとっての「心のすみか」である奈良の世界遺産・国宝・宗教行事を取材し始めて16年以上が経過し、奈良に始まる日本の精神文化を海外に発信する国際文化事業を、ライフワークとして、手掛けさせていただいてまいりました。

かつてNYで体験した「9.11同時多発テロ事件」を契機に、混迷に向かう世界への答えを求めた時、日本の1400年の神仏習合の伝統にたどり着きました。それ以来、日本の二人の聖人、聖徳太子と聖武天皇の偉業を取材し、多くの先生がたから学ばせていただきました。

世界的な視野から「聖人」と呼ぶにふさわしいお二人の業績を、微力ではございますが、二つの映像作品を通してご紹介しながら、解説をさせていただきたいと存じます。

「国のはじまりの地・奈良」へお出かけの際は、ぜひ足をお運びください。

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奈良菊人形展~国のはじまりの地・奈良~記念講演
「日本の二人の聖人 聖徳太子と聖武天皇~時を超える普遍のこころ」
講師:MIRO ITO (伊藤みろ)
主催:文化庁、日本芸術文化振興会、奈良県
日時:2021年10月30日(土)午後17:00~18:20
場所:奈良公園バスターミナル レクチャーホール
定員:150人(参加無料、先着順)
お申し込み: www.asahi-family.com/miro/
お問い合わせ:「普遍のこころ講演会」事務局 
(Tel:06-6201-0638/平日10:00-16:00)
協力:いかす・なら地域協議会、法隆寺、東大寺
【プログラム】
❶ 映像詩「いまに生きる奈良」(前半) :  聖徳太子から鑑真和上の来日まで
❷ 解説
❸ 映像詩「大仏さまは生きている」
❹ 映像詩「いまに生きる奈良」(後半) :  南都六大寺と春日大社 シルクロード交流の証
 

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【同時開催写真展】
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「大和四寺 みほとけを荘厳する花景観 
長谷寺~室生寺~岡寺~安倍文殊院 Photo by Miro Ito」
期間:2021年10月30日~11月7日
場所:奈良公園バスターミナル 1Fギャラリー
主催:奈良県
協力:奈良大和四寺巡礼の会(長谷寺、室生寺、岡寺、安倍文殊院)
奈良県ビジターズビューロー
機材協力:キヤノンマーケティングジャパン
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 長谷寺の桜 東側から本堂を望む
 
菊人形展と同時開催にて、疫病退散祈願の聖地である大和四寺における「みほとけを荘厳する花景観」をテーマにした写真展を、2021年10月30日から11月7日まで、奈良公園バスターミナル1Fで開かせていただきます。

奈良県中央部に位置する長谷寺・室生寺・岡寺・安倍文殊院の「大和四寺(やまとよじ)」は、いずれも1200年以上の歴史を誇る古刹です。
日本の曙の地である奈良県中央部には、かつて磐余(いわれ)・泊瀬朝倉・飛鳥・

藤原京といった都が置かれ、古来「国中(くんなか)」と呼ばれていました。
そこは美しい自然全体が季節ごとに色とりどりに開花・紅葉し、極楽浄土にも比せられる、豪奢な花景観を見せています。

山々に囲まれた長谷寺・室生寺は、ほとばしる自然の輝きが季節ごとに、豊かな色彩の交響曲を奏でる別世界です。

長谷寺が日本最大級の観音様の「観音霊場」ならば、深い山奥に鎮座する室生寺は、女人禁制の高野山に対して「女人高野」として知られる聖地です。

「日本最古の厄除け寺」岡寺では、桜や石楠花で埋め尽くされた参道から、飛鳥の山々が一望でき、古代日本人の思いと出合うことができます。

また「日本三大文殊の一つ」安倍文殊院は、桜の名所・桜井にあり、春には桜、秋には満開の秋桜が荘厳する別世界となります。
 

岡寺 春の飛鳥を借景する枯山水
 
それぞれ花そのものが、みほとけの慈愛の賜物であることが感じられます。
大和四寺は、古くからの疫病退散の巡礼地として、治癒を求める参拝客が全国から訪れていますが、コロナ禍の収束への願いを込めて、ご案内させてくださいませ。

奈良公園バスターミナル屋上の菊人形展と併せて、ご鑑賞くださいませ。

令和3年10月吉日

MIRO ITO 伊藤みろ
本物の日本遺産イニシアティブ
Photo & Text by Miro Ito. All rights reserved.

#Miro Ito #伊藤みろ #本物の日本遺産イニシアティブ #日本の二人の聖人 #聖徳太子 #聖武天皇 #奈良菊人形展 #正倉院展 #大和四寺 #東大寺大仏造立 #大仏さまは生きている #いまに生きる奈良 #法隆寺 #東大寺 #長谷寺 #岡寺


MIRO ITO発:メディア=アート+メッセージ No.16「本物の日本遺産イニシアティブ」発足のご案内

2021-08-09 09:45:36 | 世界発日本の精神文化
世界に対する答えを見つける

 この1年半は、世界の多くの人びとにとって、忍耐の時間でした。
TOKYO 2020 オリンピックでは、国籍、人種を超えた世界最高峰のアスリートたちが熱戦を繰り広げ、多くのアスリートがコロナ禍による延期の1年の結果、逆境をチャンスに変えた成果を見せてくれていました。忍耐とは、それ自体が一つの活動の力となりうることに、改めて気づかせてくれます。

コロナ禍という、未曾有のパンデミックに世界が晒され、2021年8月8日の時点で、2億300万人が感染し、429万人が死亡した世界的な出来事を前に、世界は一つの運命共同体である、という思いが強まるばかりです。

コロナ禍がきっかけとなった新しい時代のための新しい意識とは、分断化がますます進む世界において「世界は一つであり、私たちは皆一つなのだ」とする意識を全開させることなのではないでしょうか。
この意識は、もう一つの重大な危機である、気候変動問題とも切り離せないものです。


江戸時代後期の世界地図(部分、Ensign, Bridgman & Fanning Publishers, New York)

「本物の日本遺産イニシアティブ」

私自身、ニューヨークで体験した9.11同時多発テロ事件以来、世界の一体性へのメッセージを発信すべく、日本の1400年の歴史の中に、東西文化の交流の証を探る「光と希望の道」プロジェクトをスタートさせました。

それから間もなく20年が経過し、1400年の日本文化とシルクロードのつながりを展覧会や書籍、映像作品として「見える化」させ、コロナ禍以前には、2016年から2019年の間に、外務省国連日本政府代表部・在外公館や国際交流基金、日本カメラ財団との共催で、世界巡回展を11カ国12都市で開催いたしました。

その後、世界での展覧活動はコロナ禍の影響を受けて保留中であるものの、その静止の期間を生かして、このたびオンラインによる活動を本格化させるべく、「本物の日本遺産イニシアティブ」をスタートさせました。

同イニシアティブでは、1400年の歴史以来、シルクロード諸国からの恩恵を受け続けた日本文化から、世界の未来にいかに貢献しうるかをテーマにしてまいります。

そのために独自の「メディア=アート+メッセージ」づくりを行いながら、中期的に財団設立を目指し、同じ志を持つかたがたを同志=会員として、募っていく文化活動です。


映像詩「いまに生きる奈良」(33分)


映像詩「いまに生きる奈良」(監督・撮影・文:MIRO ITO 伊藤みろ) 製作:いかす・なら地域協議会

さて新しいWEBサイトのご案内を兼ね、2005年より15年以上かけて取材をしている奈良への思いの丈を込めさせていただいた、映像詩「いまに生きる奈良 シルクロード東の終着点〜1400年の精神文化の回廊」という作品のご案内をさせてくださいませ。

同作品は、文化庁クラスター事業「いかす・なら地域協議会」の製作で、私が監督・撮影・文を手がけさせていただきました。2006年から本年1月までの撮影をもとに、33分の映像にまとめたものです。
南都六大寺+春日大社の伝統をご紹介しながら、奈良をシルクロード東の終着点であり、日本の神仏習合の1400年の聖地として位置付けるものです。

本年の聖徳太子1400年御遠忌にちなみ、東アジアにおいて仏教の教えを元に国づくりを行い、国際交流の先鞭をつけた聖徳太子の偉業の紹介に始まり、国難克服・国民救済のための復興事業である聖武天皇による大仏造立、鑑真和上の来日と受け継がれる仏教の秘儀、美術や芸能として継承されきた神仏習合の麗しき伝統、さらに奈良にいまも息づく東西文化の交流の証の粋を、映像詩としてつづります。

2月6日に奈良県甍ホールで上映後、奈良県文化資源活用課のYouTubeで配信されております。「本物の日本遺産イニシアティブ」のご案内かたがた、「いまに生きる奈良」をご覧いただけたらと願い、お知らせ申し上げます。(※下記リンク内の映像作品名「いまに生きる奈良」をクリックしてください。)


なお「本物の日本遺産イニシアティブ」におきましては、ぜひ皆さまにご参加いただければ、幸いに存じます。興味を抱いていただけるようでしたら、当イニシアティブのサイト(https://japan-authentic-heritage-initiative.org/)へお越し下さいませ。

それでは、猛威を振るうコロナ禍の収束を祈りつつ、世界の一体性への願いとともに、引き続きどうぞよろしくお願いたします。

末筆ながら「本物の日本遺産イニシアティブ」発足のために、ご協力をくださった多くのかたがたに、心から厚く御礼申し上げます。

令和3年8月吉日
MIRO ITO 伊藤みろ

本物の日本遺産イニシアティブ
Photo and text by Miro Ito, Japan Authentic Heritage Initiative/Media Art League. All rights reserved.

トップイメージ写真:「本物の日本遺産イニシアティブ」サイト部分(左:室生寺十一面観音立像、中央:東大寺月光菩薩立像、右:東大寺伎楽面崑崙・酔胡従)

Japan Authentic Heritage Initiative
Weaving Japan’s 1400-years of cultural legacy into a tapestry for the future

★東京「まほろば館」奈良県文化イベントのご案内★ 3月20日・21日

2021-03-01 20:26:23 | 光と希望のみち
【ご挨拶】

先月の緊急事態宣言発令による、奈良県文化イベントの見直しに伴い、オンライン配信となった講演&映像上映「四天王シンポジウム」並びに、「春日大社・平安の正倉院〜シルクロードの至宝」の小講演&映像上映につきましては、おかげさまで多くの方々にご視聴いただきました。

奈良では、イベントがオンラインに振り替わりましたが、東京では、来たる3月20日(土・祝)と21日(日)の二日間にわたり、奈良県広報施設「まほろば館」(日本橋三越前)にて、イベントを開催いたす運びとなりました。
 
1.「四天王はどこに住み どんな神々なのか」3月20日(14:00〜15:30)
3月20日(土・祝)は、東大寺・森本公誠長老の基調講演(「四天王への熱き想い〜四天王信仰と須弥山世界」オンライン収録版:40分)の上映に続き、小映像作品「崇高なる勇姿の極み 国宝四天王像 天平から鎌倉まで 東大寺〜唐招提寺〜大安寺〜興福寺」(20分)をご覧いただきます。

先日は「奈良 大立山まつり」の2日間に限り、オンライン開催となり、多くの方々にご鑑賞いただきました。

東京の会場「まほろば館」では、上記の講演&映像上映プログラムに加え、ミニトーク形式にて、奈良の国宝四天王像について、私自身による補足講演を行わせていただきます。

コロナ感染対策のため、会場では23名さま限定のプログラムですが、Zoomを使い100名の方々ともオンラインで同時接続されますので、より多くの方々にお届けできるかと存じます。

ご興味のある方は、詳細をまほろば館ホームページをご参照ください。


 
 
2.「春日大社・平安の正倉院〜シルクロードの至宝」(by Miro Ito)
3月21日(午前11:00〜12:00/午後13:30〜14:00)

翌3月21日(日)は、「春日大社・平安の正倉院〜シルクロードの至宝」について の小講演&映像作品の上映を行います。

奈良の精神文化を語る上で欠かすことのできない神仏習合の聖地として、これまでNHKなどの限られたメディアでしか紹介されてこなかった、春日大社の1250年以上の美と信仰の世界について、「平成の正倉院〜シルクロードの至宝」という切り口で、15年間の取材を元に、ご紹介させていただきます。

先日の奈良での講演会はオンライン配信に振替となりましが、東京では、ライブでご聴講いただけます。オンライン版を捕捉する内容も若干加え、さらに「春日大社舞楽面(重要文化財)」の写真掛け軸数点を、会場でご覧いただくことができます。

午前の部(第1部:11:00〜12:00)・午後の部(第2部:12:30〜14:30)の二部構成となり、コロナ感染対策のため、各24名さま限定でのプログラムとなります。

ご興味のある方は、詳細をまほろば館ホームページをご参照ください。



それでは、暖かな季節の到来とともに、コロナ感染症の収束への願いを込めて、皆さまのいっそうのご健勝をお祈りいたしつつ、3月20日・21日のイベントのご案内に代えさせていただきます。

末筆ながら、この旅の文化イベントにご協力いただいた多くのご関係者の皆様に、心から厚く御礼申し上げます。

令和3年3月1日 

MIRO ITO (伊藤みろ)
Media Art League
East meets West, North meets south through "Media = Art + Message"