MIRO ITO発メディア=アート+メッセージ "The Medium is the message"

写真・映像作家、著述家、本物の日本遺産イニシアティブ+メディアアートリーグ代表。日本の1400年の精神文化を世界発信

伊藤みろ「心のすみか奈良 いのちの根源なるものとの出合い」発刊ご案内

2010-02-27 12:12:34 | Weblog
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  ☆---------☆ Media Art League NEWS ☆---------☆

  書名: 心のすみか奈良 いのちの根源なるものとの出合い
  著者: 伊藤みろ(写真・文)
  企画・編集: メディアアートリーグ
  出版社: ランダムハウス講談社
  刊行日: 2010年2月24日
  定価: 2,000円(本体1,905円)
  判型: A5上製 ページ数: 144ページ
  ISBN: 978-4-270-00564-4
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 今年は日本の都が平城京に遷されて1300年になりますが、1000年、1500年という単位の年月は、想像を絶するスケールです。それを「いのちと祈り」の景観として、現代の私たちにも「見える」かたちで連綿と伝えてきたのが、奈良の精神文化の「奇跡」のような神仏習合の伝統です。

 20年前に「ベルリンの壁」の崩壊を東ベルリンで体験し、そしてNYで9.11同時多発テロを経験した私が、「いのちの根源なるもの」を求め、探し続けてきた答えは奈良にありました。その私自身の「求道」の旅の経緯を、奈良の1400年の叡智に学ぶかたちで、「いかに生きるべきか」のメッセージとして、このほどフォトエッセイとして書き下しました。

 新しい本は『心のすみか奈良 いのちの根源なるものとの出合い』(ランダムハウス講談社)という題です。
 「9.11」以降、私なりにアートを通して平和を伝えようと進めてまいりました「メディアアートリーグ」の活動として、アーティスト自らが発案する「メディア=メッセージ」として、精神の啓蒙を訴えるものです。
  2004年に日本に戻って以来、奈良の精神文化についての6年の取材の成果を、まずは奈良シリーズ第一弾として「ことば力」+「伝統力」+「写真力」の融合を基軸に、同書にまとめました。

 「ことば力」では、まず総論として私自身の「いのちの根源なるものとの出合い」を、東大寺の「9.11」当時の管長だった橋本聖圓長老に宛てた手紙として書き綴りながら、仏陀や奈良の伝統に基づき「いかに生きるべきか」について橋本師よりお教えいただきます。
 またインタビューによるご講話は、東大寺前管長の森本公誠長老から始まります。森本長老はイスラム史の権威としても知られる奈良を代表する高僧のお一人です。続いて唐招提寺からは、執事の西山明彦師から、鑑真和上の知られざる功績についてのお話を、また日本最古の寺院である元興寺(飛鳥寺の後身)の辻村泰善住職からは、深いながらも大変分かりやすい仏教入門をお話いただきました。さらに春日大社・岡本彰夫権宮司から「誇りをもつこと」「道をいくこと」の大切さともに、神道入門を兼ねた日本文化論を披瀝いただいています。

 また「古寺・古社・古儀」に学ぶ「伝統力」の地平では、東大寺、唐招提寺、元興寺、春日大社に代表される奈良の世界遺産の伝統行事を写真にてご紹介いたします。東大寺の修正会~修二会(お水取り)~燃灯供養・万灯供養、唐招提寺の修正会~うちわまき、元興寺の地蔵会万灯供養、そして春日大社の万燈籠を通して、日本の最初の都であった奈良の伝統行事の「極み」といえるような、精神の深みに触れていただけることと存じます。それは同時に解説として書き下しました「日本文化の深層への旅」を誘うものです。
 
 日本の「心のすみか奈良」である奈良に継承されてきた1400年の叡智に学び、いまこそ「心、本来のあり様」を見つめ直すときなのではないでしょうか。
 奈良の伝統から現代の私たちに贈る、鮮烈な未来へのメッセージとして、ひとりでも多くの方々に読んでいただきたいと願っています。

 奈良で「いのちの根源なるもの」と出合った私の経験を本書を通して、皆様にもご共有いただければ幸いに存じます。
 平城京遷都1300年の記念の年に、日本文化の曙である奈良を「精神」としてぜひご体験いただきたいと願いつつ、ご案内に代えさせていただきます。

 なお本願成就を期しまして、昨年よりこれまで漢字の雅号「美露」から「みろ」とひらがなに改めました。
 引き続きどうぞご支援のほど宜しくお願いいたします。

伊藤みろ メディアアートリーグ
2010/2/26