MIRO ITO発メディア=アート+メッセージ "The Medium is the message"

写真・映像作家、著述家、本物の日本遺産イニシアティブ+メディアアートリーグ代表。日本の1400年の精神文化を世界発信

「私。」という証を、光の鏡像として、未来へと継承するプロジェクト

2014-04-02 22:06:45 | 未来へ伝承する命の証
【ご挨拶とご案内】
「私。」という証を、光の鏡像として、未来へと継承するプロジェクト

桜が満開の中での新年度の始まりは、新たなる決意への禊のように、神々しいほどの桜の生気に心が洗われる思いがします。もとより「さくら」の語源の由来も、田の神である「サの神」の座(くら [すまいの意])といわれ、春になると山から降りてくる、里の神の依代(よりしろ)だそうです。

桜は、古来より農耕を主体とする日本では、豊穣の春を告げるからこそ、今日にいたるまで「晴れの日」を飾る象徴となったのではないでしょうか。五穀豊穣の神への感謝のしるしとして、桜が日本の「国花」となったのもうなずける気がします。現代では、毎年、春の盛りの数日間だけ咲き誇り、散り際さえ「美しい」と愛でられる桜は、命から命へとつなぐ、生命の移ろいと循環に気づかせてくれる、心の伝承のように思えてきます。


★「私。」プロジェクトを始動★

さて私も、このほど命の証を、未来へと伝承させるプロジェクトを始動させました。
新しいプロジェクトは、「私。」プロジェクトという名称です。日本カメラ博物館(日本カメラ財団)とのコラボレーションにより、超大判フィルム「8x10(エイトバイテン)」で撮った肖像を、<魂の鏡像>としてプラチナプリントに印画して、未来に遺していくプロジェクトです。

アートと科学、霊性と哲学の融合を目指し、三菱総合研究所のグループ企業である日本ケアコミュニケーションズの社会貢献活動(CSR:Corporate Social Responsibility)として、東日本大震災から3年目の去る3月11日に、仙台市の介護施設で「8x10」カメラの訪問撮影のキックオフイベントを行いました。「3.11」から3年を経て、心の痛みを乗り越え、「希望の光」を被災地に見出すメモリアルイベントとして、同プロジェクトをスタートできたことは、望外の喜びとなりました。

私自身、かつてドイツとアメリカで永住権を取得し、ベルリンの壁の崩壊を東ベルリンで体験した後、「9.11」同時多発テロ事件をニューヨークで経験したからこそ、この10年間は日本に戻り、日本の1400年の伝統から、世界に「つながり」と「おこない」の大切さを伝える作品づくりを基軸にしてきました。奈良の神仏習合の歴史、能や古武道などの伝統文化を取材・撮影し、書籍や映像作品として発表し、世界の図書館や美術館等に写真作品として寄贈する活動を、「メディアアートリーグ」として、推進してまいりました。

本年からは、「9.11」と「3.11」の10年をつなぎ、日本と世界を結び、また太古の文明の歴史に未来への答えを求めて、次なる10年へと、光の道をひたすら走り続ける、新しい動きを始める気概です。

私自身、「私。」プロジェクトのプロデューサー&フォトアーティストという立場で、写真文化の次世代への継承とともに、来たるべく魂の時代に相応しいメッセージとして、いのちの尊厳を訴えるために、これより<魂の肖像撮影プロジェクト>を推進してまいります。


★世紀の写真術:「8x10」フィルムをプラチナプリントで制作★

さて、いまなぜ「8x10」インチ(20.3×25.4センチ)の超大判フィルムカメラなのかというと、フィルムによる写真文化を遺していくためです。私が撮らせていただく「魂の肖像写真」は、現存する写真印画法では、最高の耐久性を誇るプラチナ(パラジウム)プリントとして印画・制作します。

プラチナ(パラジウム)プリントとは、白金やパラジウムを用いて、ネガを密着させてつくる永久保存のプリント術です。紙の耐用年数を基準に「350年~500年」の保存プリントといわれますが、プラチナの鏡像自体は、不朽のものです。とりわけ「8x10」サイズのネガから創られるプラチナプリントは、空気感、存在感、細密感、立体感、光の再現性など、最高の写真術といいうるものです。深い純黒調を創るプラチナのほか、パラジウムを使うことで、暖かみのある温黒調の色調が醸し出されます。作品は、ご依頼くださった方々のお手許に残るだけでなく、日本カメラ博物館の永久コレクションに寄贈する予定です。

また「8x10」撮影と同時に、イイノスタジオからの協力を得て、世界最高クラスの画質を備えた中判デジタル撮影も行います。さらに「究極のスナップショットカメラ」といわれるライカSシステム(中判ライカ)を併用し、いのちの躍動と煌めきを「光の絵」として捉えたいと願っています。

その他、昨年、家紋に託された日本や世界の精神文化の秘話中の秘話を解き明かし、家紋を祈りの徴として位置づけを試みた、拙書『日本の家紋と姓氏:伝統美と系譜』での蓄積を元に、私たちの命の伝承の系譜を象徴する「家紋」についても、判定いたす運びとなりました。

個人のいのちの証を、8x10フィルムとプラチナプリントにて、未来へと継承させていく「私。」プロジェクトにつき、これより皆様とぜひご一緒いただきたく、ご支援のほど、どうぞよろしくお願いいたします。

★お問い合わせ・お申し込み先:「私。」プロジェクトWEBサイト
http://www.care-com.co.jp/watashi.project

★伊藤みろ 公式サイト
http://www.miroito.com

2014年4月吉日

伊藤みろ メディアアートリーグ
E-mail: medialnyc@ybb.ne.jp
Text and image by Miro Ito + Media Art League, L.L.C. All rights reserved.  
2014 (C) Miro Ito + Media Art League, L.L.C.


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伊藤みろの著書(ご参考)
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■写真教本
書名: 『フォトグラファーズバイブル』伊藤みろ 著
企画・編集:メディアアートリーグ
定価:2,100円(税込み)/B5判 並製 カラー単行本 /191頁
発刊:2012年5月22日 / ISBN 978-4416812440
発行元:誠文堂新光社

書名:『極意で学ぶ写真ごころ』伊藤みろ著
定価 2,400 円(+税)/ B5判 並製 カラー単行本/ 152頁
発刊:2011年11月30日 / ISBN 978-4-8459-1180-6
発行元: 株式会社フィルムアート社

■家紋の百科事典
『日本の家紋と姓氏 伝統美と系譜』
著者:伊藤みろ
企画・編集:メディアアートリーグ
出版社: 誠文堂新光社
単行本: 416ページ (総家紋数: 約3000点/紋種: 約300種)
サイズ:A5(21 x 14.8 x 2.5cm)
発行日: 2013年3月27日/ISBN 978-4-4168-1205-1
定価:1800円 (+税)