MIRO ITO発メディア=アート+メッセージ "The Medium is the message"

写真・映像作家、著述家、本物の日本遺産イニシアティブ+メディアアートリーグ代表。日本の1400年の精神文化を世界発信

「To Imagination~想像力へ」by Emily Bronte(全訳: Miro Ito)

2007-02-15 08:38:27 | Weblog
To Imagination ~ 想像力へ

長い一日の心配に疲れ果て、
苦悩から苦悩へと移り行く 地上の変遷にも、
途方にくれ 絶望の覚悟もできたとき、
あなたの優しい声が わたしを呼び戻すー
ああ わたしの真実の友! わたしはひとりぼっちではない、
あなたがそんな口調で 話してくれるときは!

こんなにも絶望的なのは あなたのいない世界?
私が二重に讃えるのは あなたのいる世界?
あなたの世界よ そこでは悪だくみや 憎しみや 疑惑や、
冷たい疑念もまた 決して聳え立つことはない_
そこではあなた わたし 自由とが
明白な至高性を抱くのだ。

肝心なこと それは 四方八方にある、
危機や 罪や 無明の偽りで、
われわれの胸中に 縛られているとしても
輝く安らかな空を 抱くこと、
混ざり合った 無数の光線に暖められ、
冬の日々を知らぬ 太陽のことではないか?

理性よ いかにも 不平不満をいいがちなのは
自然の悲しい現実であっても、
苦悩する心に伝えてほしい かくも虚しいのは
常にその胸に秘められた夢?
そして真実は不作法に踏みにじのるだろう
いま弾けたばかりの 空想の花々をー

されど あなたの芸術がそこにあり もたらすもの
彷徨う幻影が戻ってきて 息をつき
新たな栄光が 輝きに照らされた春にかかり、
そして死から 愛しい命を呼びかけ、
そして囁くのだ 神の声を以て
本当の世界とは あなたの世界のように輝くもの、

わたしが信じるのは あなたの幻の姿の無上の歓びではなくとも
いまなお 夜の静粛の時間に包まれて、
決して消えない感謝の気持ちで以て、
わたしは迎える あなたという 慈悲深い力を
確かに慰めとなるものは 人らしい抱擁、
そしてさらなる希望、希望が絶望するときも!

poem by emily bronte,
photo & japanese translation by miro ito, all rights reserved.

photo: sky over kamiuma, 27.01.2007

☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ 

St, Valentine に捧げた数節を、詩全体で読んでみてください。

☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆

~St. Valentineに捧ぐ~

2007-02-14 16:01:01 | Weblog
 Happy St. Valentine’s Day !

 今日はSt. Valentine’s Day です。
 もともと西暦269年に、兵士の自由結婚禁止政策に反対したヴァレンティヌス司教が、ローマ皇帝の迫害によって殉教した日を記念したものです。
 今日は空の詩の習作ではなく、不朽の名作『嵐が丘』を著わして30歳で夭逝した詩人・小説家、エミリー・ブロンテの詩「To Imagination」の一節を載せてみたいと思います。

  ~St. Valentineに捧ぐ~
  . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .

 肝心なこと それは 四方八方にある、
 危機や 罪や 無明の偽わりで、
 われわれの胸中に 縛られているとしても
 輝く安らかな空を 抱くこと、
 混ざり合った 無数の光線に暖められ、
 冬の日々を知らぬ 太陽のことではないか?
 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .

 されど あなたの芸術がそこにあり もたらすもの
 彷徨う幻影が戻ってきて 息をつき
 新たな栄光が 輝きに照らされた春にかかり、
 そして死から 愛しい命を呼びかけ、
 そして囁くのだ 神の声で以て
 本当の世界とは あなたの世界のように輝くもの、
  . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .

 わたしが信じるのは あなたの幻の姿の無上の歓びではなくとも
 いまなお 夜の静粛の時間に包まれて、
 決して消えない感謝の気持ちを以て、
 わたしは迎える あなたという 慈悲深い力を
 確かに慰めとなるものは 人らしい抱擁、
 そしてさらなる希望、希望が絶望するときも!

 ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ 

 写真は、先の連休で日光・中禅寺湖で雪の中を歩き、空を眺めて撮ったものです。

美露 2007.2.14

( from emily bronte's poem, “To Imagination”
japanese translation and photo by miro ito- all rights reserved.)

「空のように 風のように 光のように」

2007-02-01 09:46:19 | Weblog
「空のように 風のように 光のように」

空のように生きたい。
流れ移ろい消えてはまた生まれる雲とともに_。
空は流れ行く万物の姿。
悟りの境地を「空」というのは、空になること_。
いつか空になりたい。

風のようにさすらいたい。
どこにも執着せず、何にも拘泥せず、生の苦悩とため息さえも、
微塵のように颯爽と吹き飛ばす風でいたい_。
何にも縛られない魂の自由なエネルギーは風となって、
いつか天に届くだろうか。

光のように輝きたい。
雲の奥に絶えず輝く太陽の一筋、
闇に隠れてもひたすら輝く星の煌めきの雫となって_。
光こそ、宇宙の粒であると同時に波動、
Universe からの贈りもの_。
いつか光になりたい。

photo & poem by miro ito; all rights reserved.
"sky over kamiuma",27.01.2007