走るナースプラクティショナー ~診断も治療もできる資格を持ち診療所の他に診療移動車に乗って街を走り診療しています~

カナダ、BC州でメンタルヘルス、薬物依存、ホームレス、貧困層の方々を診療しています。登場人物は全て仮名です。

ケアモデル その3 始まりは、、

2021年11月24日 | 仕事
ケアモデルを作っていく時にまず大事なものって何でしょうか?

上手くいっていないところ、軟弱な部分を見つけることです。これは前回のシンポのパネルディスカッションの中でも話しました。目の前にある医療は完璧でない。完璧なように見えても、それに乗れない人がいる(マジョリティーではなくてマイノリティーの人々)。

医療は国民全員にアクセスがあるはずなのにマジョリティーの人のために作られているため、マイノリティーの人々の声は反映されていない。シンポの中ではもう少しここも詳しく話しています。聞き逃した方はビデオ販売をしているのでぜひ購入して何度も聞き返してください。

こちらの会社の代表者の言葉にヒントがあると思います。

瀬戸内の島で育った経験から生まれた医療システムへの疑問。それを形にして成功された例ですね。この例を使うと自宅で過ごしたいと思う人たちに、それをサポートするシステムがなかった。だって日本は病院型の医療システムですから。

何故?何が必要か?ここから新しいケアモデルが始まります。日本は訪問看護や在宅医療の後発国(病院等の高度医療施設が医療の中心となり発達し、報酬制度もそのように作られている。これについてはシリーズで書いていますから全部読んでくださいませ)ですから、在宅ケア分野はとっかかりやすかったと思います。しかし医療の公平性で日本の医療を吟味すればもっと多くのことが見えて来る筈です。病院の中でも見えてくるはずです。

疑問を感じる力、答えを見つける力、それを形にして、周り(金銭面を含め)を納得させる力、そのような力が必要とされているのです。

続く

冒頭写真: 立ち入り禁止のテープが残っています。水量が増えると水没する散歩道。


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