miyabuの雑記帳

ボケ老人の無責任なお話

蒸気機関車の思い出

2017-08-07 | Weblog
大井川鉄道の蒸気機関車が、結構観光客を呼んでいるようです。私が社会に出たころは、東海道本線は蒸気機関車で、大阪から東京への出張は、夜行列車の旅でした、夜の8時ごろに乗り込み、朝の6時ごろに東京駅に着くのが通常でした。もちろん車内に冷房などない時代ですから、トンネルが近づくと、慌てて窓を閉めるのですが、車内に煙が侵入し煤煙のにおいが鼻を突きます。東京駅に降り立つと、まず駆け込むのが構内八重洲口側の地下にあったお風呂屋さんでした。顔も、鼻の穴も、煤煙ですすけたワイシャツも、入浴中にクリーニングが出来ました。


当時、日本の度量衡は尺貫法でしたが、全面的にメートル法に切り替える作業の追い込みの時期でした。国会にも何度か呼び出され説明をしていた通産省重工業局計量課の蒲谷課長に、進行状況を取材するのが主な目的でした、同時に都内の関係者をあわただしく回り、その日の夜行列車で帰省する東京出張でした。連夜煙に燻されていたわけです。半世紀以上も過ぎると、実用で蒸気機関車を利用していた人たちも少なくなり、蒸気機関車が観光事業で成り立つようになりましたが、私にとっては、吐き出す煙を見ただけで、鼻の穴がムズムズします。