『レコード会社で仕事するようになってから対人恐怖症になったのかもしれない。大学時代、新宿のJAZZクラブ「ピットイン」の前通ったらバイト募集の張り紙貼ってあったので飛び込みでバイト決めちゃったし、NHKの小道具係も泊まりの仕事だったし、高輪プリンスホテルの皿洗いも普通にやっていたし』
「RCAは、まるで違う環境だったので緊張したんじゃないの?」
『うん、なんせまだウブな大学4年生だったからね』
「ウブかどーか知らないけど授業はどーしていたの?」
『たぶん単位はほとんど3年間で取ってしまったんだと思う』
「勉強熱心だったのね」
『そんなこたーない。出席した授業で覚えているのは文化人類学と英語ぐらい。あとテレビなどに出ていて有名だった樋口清之教授の考古学の授業には出ていたなー』
「あなた経済学部だったんでしょ?」
『経済なんてまったく興味なかったので授業には出席しないで試験の時、コピーを貰ってなんとか凌いでいたのよ』
「なんで経済学部なんかに?」
『ホントは文学部に行きたかったが、色々事情があり受けさせてもらえなかった』
「複雑なのね」
『でも大学時代は結構楽しかったよ。高校がつまらなかったから』
「男子校でしょ」
『そー、あんな退屈な場所は無かった』
「ふーん、そんで大学4年の時にRCAでバイトプロモーターをやり、音楽業界に入った訳ね」
『そー,でも昨日書いたよーに、なんも出来なかった』
「KITTY入ってからも」
『同じ、なーんもやれなかった』
「やはり対人恐怖症が大きな原因」
『他にもあるけど、大きかったね』
「でも今は治った?」
『実は横浜来て、あるグループの面接に行ったんだけど、最初しゃべれるかどーか、かなり不安だった』
「でも大丈夫だった?」
『カメラマンになってから人前で話す事などなかったから緊張したけど、なんとか話せたと思う』
「それはよかった」
『今でも話すの下手だけど、必要だったらユースト生中継に出てしゃべりたいと最近思っているのよ』
「少し進歩したのかもね!」