「先生と僕」 坂木 司
ネコのような少年、と大学生の二葉くん。
家庭教師と生徒だけど、日常は少年が先生、な感じ。
短編の前に描かれている、クロネコが可愛くて
絶対、二葉くんのいうところの「怖い話」じゃないと思わせる。
中身も、さらりとしていて、読みやすい。
けど、けど、もうちょっとアクがあってもよかったかなぁ。
対象年齢が低くても大丈夫な感じ。
「嫌な奴ならいいんだ、悪い奴じゃなければ」とか
要所要所にいい感じの言葉が散りばめられる
坂木氏らしさを感じる。
アクがない中でも、ペットのお話は
なかなか考えさせられるものであった。
可愛いペット達がどこで生まれて
どこからやってくるのか、どうやって飼われるのか
血統書では見えないことが
たくさんあるんだ。
そういうことだ。
坂木さんのお話も、あと1冊で図書館蔵書は終わり。
また、書いてほしいなぁ。
できれば、新井くんか鳥井くんで。
作中で先生お勧めのミステリ作品。ただの1編も読んでいない私。
今からでも遅くないかしら