「プーさんの鼻」俵 万智
娘の立場の歌と母の立場の歌に共感。
特に子どもがお腹の中にいるときの歌は
とても素敵。
「羊水のなかのしゃっくり「二学期始まりました」とニュースは告げる」
「紅葉の見ごろ予想を眺めおりそのころおまえはこの世の人か」
いつ生まれるんだろうと大きなお腹の中の生き物に
ドキドキとちょっとした怖さをもってその日を迎える。
いろんなことが思い出される。
娘の立場の歌も・・素敵だった。
でも、女の立場の歌は苦手。
純粋な恋の歌と思えばいいのだろうか、
いや、そこここに見える女の狡猾さ。
身勝手さ。
そして、子どもまで産むんだ!とそこをつなげると
前の歌が残念になるので私の中で切り離す。
子どもとの日常の歌も本当に良いのだ。
この子がまたええ子!!!
ペット禁止の分譲マンションに入居しておいて
堂々とペットを飼い、
指摘されると
「この子たちをどうするというの?
そんなひどい、人としてどうかしてる!」と言う人に似ている。
なら、飼えるマンションに住めばいい。
そこに住むなら飼わなければいい、そういうことだ。
どうして飼ってからそういうこと言うんだろう。
私はきっと永遠に理解できない。
真面目過ぎるのだな、私。
もっと自由でもいいのかもしれない。
でも、真面目で何が悪い!とも言いたくなる。
貞操観念ってなぁ~
でも、とても心にくる。だから、ちょっと悔しい。
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俵 万智 | |
河出書房新社 |