「ウズタマ」額賀 澪
主人公の周作はもうすぐ結婚をする。
しかし、脳梗塞で父が倒れてしまう。
そこで、周作は初めて自分の過去を探る。
25年前に自分に父に母に何が起こったのか。
謎の青年は誰なのか。
という感じ。
父や皆瀬さんがとった策は、
本当に周作を救ったのだろうか。
決して最善策ではないと思う。
でも、そうしてしまったのだ。
25年後の「なんでもけん」で
皆瀬さんの決意に揺るぎないものを感じた。
たとえ短い期間でも一緒に暮らしたことは大切な
周作の基盤になっているのだろうと納得。
最後の水族館のシーンは
暖かい空気が流れていてよかった。
ただ、私の中ではお母さんがかわいそうだな、
という気持ちは残ってしまった。
それは多分、私か母だからでしょう。
同様の物語が父と母が入れ替わっていたら
すんなり受け入れたかもしれないし。
勝手なもんです。
色々考えさせられる、いい作品です。
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額賀 澪 | |
小学館 |