「わたしたちは銀のフォークと薬を手にして」島本 理生
初読み作家さん。
30歳になった知世の気になる人は10以上年上の男性。
彼はHIVキャリアだった。
ゆっくりと育む愛は読んでいて
優しい気持ちになれた。
椎名さんが知世の前ではちゃんと年上の男でいられる、
というのは
私は男じゃないけどわかる気がするな、
と思った。
おそらく病気になる前に二人が出会っていても
そうはならなかったのではないかと思うし、
すべてはタイミングだったということだろう。
二人の関係は
ただただ優しくあたたかい。
廻りにもその優しさが伝染するようだ。
妹の知夏がほんとに嫌な奴に描かれていて
ちょっとかわいそうだった。
知夏にも優しさが伝染しますように。
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わたしたちは銀のフォークと薬を手にして |
島本 理生 | |
幻冬舎 |