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moon

通勤読書 51

          「切れない糸」坂木 司


坂木氏独特の 優しさを表に打ち出したりしない優しさ、
他人を受け入れるおおらかさ、
それらが存分に散りばめられた作品だった。

大学4年で父親を亡くして、
なんとなく、家業のクリーニング店を手伝い、
初めて知る働くということ、父親のこと。

丁寧に生きて、身近なことを大切にする、
或いはそうしたいと思っている、
新井クンと沢田クンが眩しいなぁ。

彼らが解決する身近なミステリーは、
誰も殺されたりしない、というのもいい感じ。

所作好きの私には職人気質なシゲさんや沢田くん、渡辺さんは
ずーっと見ていたい人だ。
器用!ってだけで憧れである。


彼らが切れない糸でつながるように、
私は誰かの切れない糸を手繰り寄せることができるのかな。
できているのかな。

 

 

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コメント一覧

u-mi
ブラック
なかなか良いです。
ブラックな坂木さんも良いです。
根無し草
『短劇』は短編集ですけどね。

いつもとはちょっと毛色の違う世にも奇妙な
物語みたいな感じです。
u-mi
そうですよね
実態のない人の悪意、恐ろしいです。
なんとなく想像できちゃったりするから
余計恐ろしい。

次は「和菓子のアン」にしたかったけれど、
図書館からまだやってこないので「短劇」が先になりそうですゎ。
根無し草
この手の日常系てのは、多かれ少なかれ北村薫の影響受けてるもんですが、結末が割と奇麗に
終わってますねこの人のは。

実態のない人の悪意というのが一番の肝になるのが多いんですけど、ある意味これが一番恐ろしいのではないかと。

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