「川っぺりムコリッタ」M2022-8
底抜けに明るいと映画のホームページにあるのだけれど
全然明るくない。
崖っぷちだ、いや、川っぺりだ。
刑期を終えて出所した山田が暮らすことになった部屋には
風呂を借りに来る隣人、墓石を子どもと売る親子、美しいけれど少々謎な大家
近くの寺のお坊さん。
風変りだ、奇妙だ、でも、生きてる感じがするのはきっと崖っぷちだからだな。
いや、川っぺり。
身の丈を知るとはどういうことか、
自分の喜びを見出すことの大切さ
生きることはそういうこと。。なんだろう。
山田の父が亡くなったと連絡が入る、彼には父親の記憶はない。
遺骨を引き取りどうしたものかと考える。
父の携帯電話の最後の履歴は「いのちの電話」だった。
どんな人生だったんだろうかと考えずにはいられない。
むこりったは仏教用語なのだそう。大体48分間という時間。
最小単位は刹那。
これは、考えると深みにはまっていきそうなので、おいとく。
松山ケンイチが給料が入って最初に買うのがお米で
すんごい安物そうな炊飯器でご飯を炊いて、蓋開けたとき
「あ~いい匂い」って顔ですう~ってする。
それが、すごくおいしそうで、久しぶりにご飯炊いて
お味噌汁作って食べた。
そういえば、この監督は「かもめ食堂」の監督。
食べ物の扱いが最高に上手。
松山ケンイチのお箸をとるときの所作が美しく、
ムロもまた所作はきちんとしていて
監督は食べる様子というのも
大事にしているのかも。
そうそう、ムロツヨシのムロ感を消してくださいと言われたそうで
なるほど、今回、ムロツヨシは役者なのだ感じた作品だった。
ああ、関西風すき焼きもいただきたいですなぁ。