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moon

通勤読書 161

「きなりの雲」石田 千

可愛らしい言葉選びをする作家だと思った。
この言葉選びは、多分、多くの女性にうける。

主人公のさみちゃんはニット作家、40歳で失恋して、
なんとか生きて、日常を取り戻したら
元彼から電話がかかってくる。
同じ頃に取引先の元同僚夫妻は妻に若い恋人ができる。

これって、なんでもないことなんかじゃない。
十分に日常に大波を起こす。

少しだけ揺れるさみちゃんの気持ちもわかるが、
前とは違うっていうところは、もっとよくわかる。
取り戻した日常は、前の日常とは違うのだ。

「やっぱりさみちゃんがよかったよ」という元彼、
都合が良すぎるな。
そんな元彼に、ベストを編んでプレゼントするなんて、
「俺にはそんな愛はないっす、おとなっすね」
という檜山くんに全く同感だ。

若い恋人をつくった元同僚中野夫妻の妻は、
これからも夫と一緒に仕事して、恋人とイギリスへ行く。
笑って見送る夫。
3人で一緒にごはん食べて、お喋りをする。
わからん、わからん。ここは一切わからない。
妙な状況の夫婦に
「大丈夫ですか?」と聞くさみちゃん
「時間だね」という中野夫。
そこはわかる。
どんなにどうしようもなくても、
時間は過ぎて、どうにかなっていく。
わかるけどわからん。
シレッと笑う妻、玲子にイラッとする。

人間って、年をとっていくと
好きな人でも、そうでもない人でも
縁が途切れてしまうことが、
怖いのかもしれない。
ちょっとそんな感じで、
つながり続いているのかなと思う。

何かを編みたくなる話でもある。
私でさえ 小さなカバンでも編もうかと
思ったな。

なんでこの本を読んだかというと
新聞の書評を小泉今日子が書いていたから。

だもんで、さみちゃんがキョンキョンに思えて仕方なかった。



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きなりの雲
石田 千
講談社

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