アトリエから・・イメージの世界で鉄と遊ぶ/上野玄起鉄の造形スタジオ

八ヶ岳南麓、森の中、川のほとり、陽だまりの中にある小さなアトリエ。八ヶ岳の暮らしとそこから生まれた作品たちを紹介します。

メゾネットのためのアイアン階段手摺

2016年05月03日 | 柵、門扉、アーチ
メゾネットの改修に合わせて階段手摺を作らせて頂きました。

玄関を入ってすぐ目につく場所なので印象的でありながら飽きがこないデザインにしました。
重厚になりすぎない様にやわらかさを感じるデザインでありながら安心感を持って頂ける様に太めの部材を鍛造で制作しました。
ストレートの手摺もエンドの形にリズムを感じながら共通のイメージを持って頂ける様にしました。

築40年のメゾネットが設計士さんによるプランで改修され使いやすく心地よい空間へと生まれ変わりました。
イメージの打合せ、サイズ確認等は遠方だったため図面やアイデアスケッチのみで進めました。
実際に取付けが終わった空間を拝見しに行きましたがイメージ通りでした。ホッとする瞬間です。
こちらの物件はオープンハウスの後販売されます。





素材:鉄、エナメル塗装仕上げ

芦屋岩園ダイヤハイツ
内装設計 KAOKU
施工、販売 高翔
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鉄錆仕上げの門扉、フェンス、ポスト、看板

2013年12月27日 | 柵、門扉、アーチ
エクステリアのリニューアルに伴ってガーデンフェンス、門扉、ポスト、看板を制作させて頂きました。

使用した石と錆びた鉄の相性が抜群でした。


鉄錆のポストはとても人気があります。


看板は塗装部分と鉄錆のコントラストで文字を見せています。
今回は犬のトリマーのお店の看板。
自宅部分とお店の境界をスッキリとする為のリニューアルでした。
錆は時間とともに表情を変えて行きます。
植栽が加わるとまた雰囲気が良くなりそうです。
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屋外介護用手すり

2013年06月21日 | 柵、門扉、アーチ

玄関先から道路までの傾斜地に設置した手すりです。
自然の傾斜を利用し、枕木で階段を作ってありましたが今回介護用手すりを取付けることになりました。
自然の傾斜を利用した階段なので傾斜や階段の間隔は一定ではありません。
コンクリートでしっかりした階段を作るという選択肢もあるのですが大規模な工事が必要になることに加え植栽など自然の環境に与える影響もあります。
慣れ親しんだ庭の環境を出来るだけ変えない方法で手すりを作る事にしました。
とはいえ、自然の傾斜に対応する手すりはなかなか大変でした。
上下、左右にフレキシブルに動かせ手すりの長さも変える事が出来なければなりません。
なるべく自然に影響が無いように基礎を最小限にしてこの課題を解決したのが写真の手すりです。
庭に自然に馴染む様に色は黒にしました。
これで無機質な感じも無くなりました。
オリジナルで制作しましたが既製品の介護用手すりを使用するよりも安価になりました。

この手すりならばどんな傾斜でも対応できるので森の中の遊歩道などでも対応できます。
手すりなどの補助があれば散歩できる人にとっては自然の中を散歩できるという可能性が広がります。
体と心と自然にやさしいという発想で作った手すりでした。
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介護用手すり

2013年01月16日 | 柵、門扉、アーチ
知人より介護用手すりの依頼がありました。
今まで手すりは作ってきましたが介護用という事で少し研究を・・・。
これまで作る時に注意していた事とそんなに違う事はなく使い手の使いやすさ安全性をイメージすれば特に問題ない事が分かりました。

介護用手すりのイメージは選択肢が少なくデザインはあきらめる、ではないでしょうか。
大手メーカーから出されている介護用手すりはどのような場所にでも取付け対応できる様によく考えられています。取付ける場所に合わせてパーツを選び組み合わせて設置できるのです。
使う人からするといろんな場所に取付けることが出来なくても自分の家に合ったものならば良い訳です。
それに玄関先などに設置する場合やはり気に入ったものを付けたいと思うのは当然でしょう。
もし同じ金額でその場所に合わせた手すりをオーダーメイドできたならば・・。
今回はそれを実現してみました。

今回は介護保管の対象になりますので施主さんの負担は1割。
オーダーメイドですが作り方を工夫する事でメーカーの見積より安価にできました。

体の不自由を感じているからこそ同じ手すりでも少しこだわって気持ちだけでも豊かになってもらいたいと思って作りました。



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アイアン手摺

2012年09月23日 | 柵、門扉、アーチ

紅茶専門店に取付ける手摺です。
これは踊り場部分のもので通りから見えることもあり看板的な役割も果たします。
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美容室Pas a pasのためのアイアンアーチ

2012年05月20日 | 柵、門扉、アーチ
八ヶ岳、清里にひっそりとたたずむ美容室。
芝生の中のアプローチ、白い壁、木っ端の屋根、青い扉、リズミカルな小さな窓、訪れたお客のワクワクはこの駐車場に降立ったから始まっている。
髪を切り気持ちが生まれ変わる場所だからこそこんな素敵な空間が必要なのでしょう。
この美容室は一人のお客さんが空間や時間を独占できるように完全予約制の美容室です。
こだわりの感じるこの美容室のファンも多い。
その駐車場からアプローチへと入るところに今回のアーチは設置しました。

いくつかのスケッチの中から選ばれたのは、スケッチブックの片隅に描かれたトンガリ頭のアーチでした。
いずれクレマチスがこのアーチを覆うこともありボリュームとシルエットを大切に、そして何より建物やアプローチ、との関係、童話の中に出てきそうなそんなイメージを持って描いたものでした。


アーチには赤い球体のオブジェが吊るされていてオブジェの中にはPas a pasの文字が隠れています。
グリーンに覆われた季節、雪で真っ白な季節、そんな季節ごとにこのオブジェは訪れる人に違う印象を与えてくれると思います。
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古民家のための鉄の取手

2012年04月26日 | 柵、門扉、アーチ

古民家を改装してオープンされたギャラリーカフェの扉の取手です。
もともと蔵の扉だったものだそうですが一枚板の立派な扉です。
中央下部の蝶型の金具は最初からついている古いもので、多分鍵の役割を果たしていたものだと思われます。
取手がなく今回新しく鉄で作ることにされました。

取手のデザインはこの蝶型の金具のデザインに合わせて考えました。
取付けビスも鋲のように加工
取手の部分には10年以上錆びさせていた鉄の丸棒を使用して素材感を合わせました。
握った感触も表面の凹凸がしっくりと手に馴染みます。


蜜蝋仕上げ


オーナーさんの版画を中心に展示されたギャラリースペースも古民家ならではの作りになっています。
是非お立ち寄り下さい。

ぎゃらりーCafe 徒然草
山梨県北杜市大泉町谷戸2078
Tel:0551-45-7130
10:00~夕方
水木定休(冬期休業)ギャラリー見学のみも可
谷戸 谷桜酒造から50Mほど下
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アイアン取手と鉄の鋲

2011年11月23日 | 柵、門扉、アーチ
別荘の倉庫扉の金物です。
鍵と蝶板は既製のもので、取手と鋲を作りました。

取手はこの別荘のイメージに合わせてあまり重厚になりすぎず、装飾的にもならない様にデザインしました。
ほんの少し曲線にするだけで印象が変わります。
上下のエッジ部分はしっかりと鍛造して手作り感も残してあります。
天井が低く少ししゃがんで開くことになります。
冬は寒い地域なので分厚いグローブを付けたままでも開けやすい様に工夫したデザインでもあります。

鉄鋲はアクセントになり扉の印象が変わります。

一つ一つ鍛造で作ってあります。
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竪琴の面格子

2011年02月01日 | 柵、門扉、アーチ

前回の記事と音楽繋がりですが、竪琴のデザインの面格子を紹介します。
こちらの作品はもう4年ほど前に取付けたもので、メンテナンスが必要かどうかを確認に行きました。
年月は経過しているもののサビなどもなく状態は良好でした。

防犯用の面格子はどうしても「鉄柵」「鉄格子」のイメージになってしまいます。
それから今の家は窓の大きさや比率もさまざまでそれらに対応できるようなメーカーものが主流です。

しかし発想を変えると窓の大きさや家のイメージに合わせてオダーメードできるアピールポイントになります。

こちらのお宅は音楽を趣味になさっているので最初から竪琴のデザインを取り入れる事で話を進めました。
竪琴の資料を集めギリシャ神話にでて来るような初期のデザインを採用し、格子の部分は弦のイメージで溶接部分も弦を結んでいるようなイメージに仕上げました。

家を守ってくれるものだから、家のイメージもこわさないでほしいですよね。

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ロフトのための階段はしご

2010年12月31日 | 柵、門扉、アーチ
家具などを作る時には、使っていない時もオブジェのように空間に存在してほしいと思っています。

今回作らせて頂いたのはロフトに上がるためのはしご状の階段です。
6年前からはしごをいろいろ探しておられたそうですが、なかなか思ったものに出会われなかったそうです。
昨年オープンアトリエにお越しいただいて作品をお買い上げいただいたのが縁で、今年のオープンアトリエの際にこのはしごのご依頼をいただきました。
ご主人は設計をされていることもありしっかりした図面を用意して下さりました。
鉄の自然な感じのサビ仕上げをご希望でした。

材料などはこちらで選定させて頂きましたが今回はガス管を使用しました。
普通のパイプより肉厚で溶接もしやすいし強度もあります。


はしごは使わない時はタテに固定できるようになっており、奥様の織りの作業スペースとリビングを分ける開放的なパーテンションのようになります。空間に鉄がすっきりと治まった様子はシンプルなオブジェの様です。


はしごは前後2列になっており足を掛けた時に1本より痛くなく安定感もあります。
さすがにプロの設計だなと感心しました。

パイプなどの細いもので溶接箇所が多いと歪みが出やすくなります。この歪みを計算に入れて溶接の順番などの組み立て方を計画しますが、ひずみ無くうまく組み上がったら気持ちがいいです。
今回も楽しく仕事をさせて頂きました。


ブログを見て下さっている方々へ。
いつもブログをご覧頂きありがとうございます。
大晦日に今年最後の納品を終えました。
今年もいろいろな方に注文をいただきました。
一つ一つ丁寧に思いを込めて造ることを心掛けていますが、その為少しずつ納期がずれたりしてご迷惑をおかけしました。
年越しの仕事もいくつかありますが、来年も頑張りますので宜しくお願い致します。
来年もこのブログで生活の中に私の作品を取り入れて下さっている方々を含め鉄の作品を紹介して行きたいと思っています。
宜しくお願い致します。
尚、新年は6日まではお休みさせて頂きます。
では良いお年をお迎え下さい。

上野玄起
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