フロートチャンバー(キャブのガソリンが溜まるところ)
年季の入った、腐ったガソリンです。
キャブレタークリーナーでも落ちなくはないですが
とっても時間が掛かります。
こちらは手っ取り早くガラスビーズでブラストしました。
1分程で綺麗に落ちます。
キャブレターのボディ側。
左端の穴がスローのエアジェット。
アイドリングと少しアクセルを開けたところの
スロー系というところにここを通ったエアを
吹き付けてガソリンを噴出します。
真ん中の穴がメインエアジェット。
アクセルの中間領域で主に働くニードル、
アクセル全開域で主に働くメインジェットに
メインノズルという部品を介して、エアーを
吹き付けてガソリンを吹き出します。
キャブレタークリーナーでどちらも抜けて
いたので、完全に穴は通ったと思っていたのですが
メインエアジェットの通路は細くなっているようで
ガソリンを吹き出すのに十分な空気が通らずでした。
一酸化炭素濃度
アイドリング 4% ニードルの領域 0.2%
メインジェットの領域 0.2%
この場合、スローのエア通路、メインのエア通路
共にガラスビーズでブラストを吹くしかないのですが
250以上のキャブでは通路が広がったりはしなかったの
ですが、ボディの柔い50ccのキャブはどうかなと
恐る恐るブラストの結果
一酸化炭素濃度
アイドリング 0.2% ニードルの領域 4%
メインジェットの領域 4%
メインの通路は開通しましたが、スローの通路は
広がった。 泣き)
細長いのがスロージェット、丸いのがメインジェット
スロージェットは純正が12.5番。
オーバーサイズがあれば15番、17.5番と穴径を
大きくしていって欲しいガソリン量に調整すれば
良いのですが、純正は12.5番一択。 泣き)
さて、作りましょう。 笑)
一個¥800ぐらいなので精度は悪い。
精度が悪い故に同じ物を7個も買うと
欲しいサイズがあったりします。
ノーマルがだいたい0.35mm
0.37mm 0.39mm 0.41mm
最後0.425mmのドリルでドンピシャでした。
切削スプレーを吹きながら一つのサイズで
30分程掛けてゆっくり掘ります。(ハンドドリル)
急いで掘ろうとするとドリルが細いので簡単に
ドリルが折れます。
ドリルが折れるとごみになるのでゆっくりです。
過去3度折りました。
一回削ってはエンジン掛けて、一酸化炭素濃度を
確認。ガソリン量が足りなければ次のサイズに。
4回目でたどり着きました。
一酸化炭素濃度
アイドリング 4.0% 二ードルの領域 4.5%
メインジェットの領域 5%
完璧。
今の気温でドンピシャなので、夏は少しかぶる
かもしれない。暑くなってから再調整ですね。
ここまでくると後は、エアスクリューの微調整
だけで済みますので、楽チンです。
バイクに乗るのを楽しみにしておられるところ
時間掛かりまして、大変恐縮です。
日曜日晴れますので、最後試乗して完了予定
です。
0.425mmはKEIHINだと42.5番
KEIHINは穴径
MIKUNI YAMAHA SUZUKI系
は流量になりますので、KEIHIN
とは表示が違います。
ウォーターポンプ下側から水漏れです。
ウォーターポンプのインペラシャフトには
水部屋側のオイルシールとオイル部屋側の
オイルシールとがあります。
その間に穴が設けられていて、水、オイル
が漏れた場合にこの穴から排出するように
なっています。
今回、水漏れですので、水側メカニカルシール
の交換ですが、交換の時は両方交換になります。
不調になったCB1300SBのプラグ
イリジウムプラグです。
左端のプラグが正常に仕事をしなくなった
プラグ。左から2番目が火が入らなくなって
いましたが、被っていたので掃除して装着
したら、左から1番目が火が入らなくなり
ました。
プラグが入れ替わった先が不調になるので
プラグで間違いないですね。
プラグを入れ替えても必ず2番が不調の
場合はプラグキャップとかインジェクター
とかの点検が必要になりますが、プラグ交換
で済みました。
エンジン掛けたら必ず乗る人は、まず
プラグが死ぬ事は無いです。
乗る時間が取れなくて、暫くエンジン掛けて
止める回数が多い人は、プラグが死に易い
です。
イリジウムプラグは被りに弱いので
(ノーマルプラグと違って自己清浄作用が無い
ノーマルプラグは多少被っても、走って熱を
入れれば被りを飛ばせますが、イリジウムは
被るとどんどんひどくなります。)
ノーマルプラグで交換させて頂きました。
マフラー出口の排気ガスも奇麗に燃えて
おりますので、不調の原因はプラグだった
という事になります。
オイル漏れによるヘッドカバーガスケット
交換の為、ヘッドカバーを開けましたので
ついでにバルブクリアランスを測定した
ところ、排気側のみ詰まってましたので
バルブクリアランス調整。
特殊工具を使用して、磁石の先にある
丸い板=シムの厚さを換えてカムシャフト
との隙間を調整します。
新車に近い時に調整してますので、
30年弱ぶりの調整でした。
カチカチ音を消すためにたくさんの台数を
やりました。懐かしい。
結果
吸気側、排気側共に奇麗に揃いました。
キャブを外したついでに。
キャブのボア部のカーボン付着が進んで
ましたので、清掃。
もう少し進行すると、アイドリング不調
加速不良の原因となるところでした。
ここはインジェクションも同じです。
超音波洗浄機によるキャリパー洗浄。
つづく