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発達障害が疑われるポイント

2019年02月01日 | 教育
 発達障害の疑いを図るスクリーニングテストはあるが,日常の観察の中で見取る
ポイントである。

① 生活年齢に合わず,多動であったり,読み書きができない,発語が少ない場合

  2~3歳の子がたえず走りまわっていたりして叱られるのは分かるが,高学年以
 上にもなって,みんなが座っていても,すぐに動き出す,走り出すというのは,周
 りに合わせて行動をコントロールできない,何かがあると心配される。
  また,4歳程度で,ひらがなが読めない,書けない,というのは生活年齢にあっ
 た発達の状態とみられるが,6歳で読めない,書けないということが全般的に見ら
 れる場合,知的な障害が心配される。

② 周りと比べて得意な行動が,ある程度長い期間(DSM等では6か月以上)持続
 して見られる。


  調子が悪いとき,何か楽しみなことが近づいているとき,あるいは精神的につら
 いことがあったときなど,得意な行為が突発的に見られる,激しく見られるという
 ことはありうる。ある程度持続した期間,特異な行動が見られる場合,発達障害が
 心配される。

③ 複数の場面で特異な行動が見られる。
  
  苦手な場所,苦手な人などの前では,急にうまくできなかったり,特異な行動を
 示してしまうことがありうる。それは心理的な弱さに起因していることもあるかも
 しれないが,心理的な場面での作用であると考えられる。どこでも得意な行動が見
 られる場合,発達障害が心配される。

④ 得意な行動のために,周囲や本人に不利益が生じている。

  ICFでは,個人と環境のそれぞれの要因が関係しているとしている。置かれた
 環境が劣悪な物であれば,障害があると同じような不便さが生まれる。ある程度環
 境を整備し,大きな不便もなく生活できるなら,それは障害と捉えられない範疇と
 なる。周囲や本人が何らかの不利益がある場合何らかの措置を講じる必要がある。
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