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情緒障害の子どもたち

2019年02月15日 | 教育
【情緒障害】

 情緒障害とは,何かの原因で感情面に問題が生じ,不適切な行動が引き起こされ,
それらを自分の意思ではコントロールできないことが継続して,学校生活や社会生活
に適応できなくなる状態をいう。※ただし,教育上の捉え方と医学上の分類は違うた
め,教育,医療,福祉の立場により,それぞれ定義には違いがある。

1 特徴的に表れるところ

・選択制緘黙(話せないのではなく,話さない状態)
・食事,睡眠,排泄の問題(過食,不眠,失禁等)
・神経的習癖の問題(チック,爪噛み,抜毛等)
・対人関係の問題(孤立,いじめ等)
・情緒不安定(気持ちの浮き沈み,癇癪等)
・学業不振,不登校

2 原因

・従来,主として人間関係など心理的な要因と,中枢神経系の機能不全の要因が考えら
 れていた。現在は,中枢神経系の機能不全を主たる原因とする自閉症に関しては,分
 けて考えられている。家族間の人間関係,特に親の拒否的態度,冷淡,放任,過保護
 期待過剰等により,感情生活に支障をきたしたものも大きいとされる。

3 教室で見られる症状,症例


・学校に行きたがらなくなったり,学校で一言も口をきかなくなったり,目をぱちぱち
 させる,肩をすくめるなどのチック症状が出ることもある。
・友だちがうまく作れず,常に落ち込んだ気持ちになり,気分が悪くなったり,頭痛に
 襲われたりして,保健室に行くことが頻繁となる。
・不安やストレスが強くなってしまい,頭やお腹が痛くなったり,熱が出たりする。本
 当に体の調子が悪くなっている。
・上記の内向的に見られるものの他,外向的に見られるものとして,離席、教室からの
 抜け出し,集団行動に入らない,暴言,暴力などに出てしまう場合もある。

4 早期発見のポイント

・朝になると,体調不良を訴え,学校に行けない日がある。
・分からないことがあると,興奮して大きな声を出したり周りにあたり出したりする。
・初対面の人とうまくコミュニケーションが取れず,黙ってしまう。
・休み時間や放課後に友達と遊べず,仲間に加われない。
・大人に対して妙に甘えたり,強く反抗したりする態度が時折みられる。

5 行動を改善するための方策

・問題となる行動が見えたとき注意するのではなく,まず,なぜそうするのか,と考え
 る。
・教室は安心できる場とするよう,教師は笑顔を心がけ,学級の子どもたちに対して褒
 め言葉を旨とし,暖かい空間づくりをする。
・声をかけたり,話を聞く時間を作ったりし,気にかける時間を多くする。





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