【統合失調症】
統合失調症とは,10代から30代にかけて発症することの多い精神疾患で,思考
や行動,感情をおかれた状況や環境,他者との関係の中で処理できず,歪が生まれ,
それが様々な問題的な形で現れるものである。
1 特徴的な症状
・妄想型(幻覚や妄想にとらわれている)
・解体型(会話や行動にまとまりがない,奇妙な行動をとる)
・緊張型(体の動きが過剰になる,もしくは極端に低下する)
以上は陽性症状とされるが,陰性症状として,
・喜怒哀楽の欠如
・無気力,無関心のひきこもり
・思考力の減退による口数の減少
などがあげられる。
これらの症状は,常に一定ではなく,他の障害とも重複する場合があり,多くの場
合,混同し合って現れる。
2 教室で見られる症状
・私のことをバカにしている。私の悪口を言っていると思いこんでしまう。
・避けているわけではないが,私を避けている,と捉えて執拗に追いかけてしまう。
・イライラが急激に溜まってしまい,暴言を吐いたり,他にあたったりする。
・悲しさが急にこみあげ,涙が止まらなくなることがある。
3 医療を生かす・医療と連携する
・統合失調症治療に用いられる薬物を「抗精神病薬」あるいは「神経遮断薬」と呼ぶ。
精神に作用する薬物の総称である向精神薬のうちの1つである。薬物療法を行うと
きには,精神療法やリハビリテーションと併せて行うことが効果的である。
・定期的に病院に行き,経過や状況を話し,ドクターから今後の指針をもらうことも
重要な方法である。
4 パニックの時の対応
・良好な関係性と気付いている大人がすぐに駆けつけられる体制を取っておく。
・中学,高校など,様々な授業形態で行われる場合,授業のグループごとに,もし,
パニックになってしまったら誰がその生徒に付き,どこに連絡し,誰が駆けつける
か,確認しておくことが必要である。
5 教室でやってはいけない対応
・感情的に強い口調で叱ってはいけない。内容は伝わらず,攻撃的な感情だけが伝わ
り,怒りが増幅する,もしくはパニックの引き金となる。毅然と言うが,冷静な圧
力が必要である。
6 教室で必要な対応
・話を聞く:話を聞いてくれる相手を求めている。さりげなく話しかけ,気付かって
いる気持ちを伝えることが大切である。
・笑顔で声をかける:職員で共通理解をし,できるだけ声をかけるようにする。
・教室が安心できる居場所であるという暖かい空気を作る。具体的には教師が笑顔を
絶やさず,よい所を褒め,励ます指導を行う。
・CCQの原則:静かに,近づいて,小声で話しかける,接し方を心がける。
・疲れた時には休ませる。精神的な緊張を伴いながら生活していること,向精神薬も
眠気を誘う場合があり,疲れやすい傾向もある。疲れたときには机に伏せるとか,
保健室で休ませる対応を取る。
・対応がまちまちだと混乱を招く。家庭,もしくは在所している施設職員と情報と対
応の共有が重要である。
統合失調症とは,10代から30代にかけて発症することの多い精神疾患で,思考
や行動,感情をおかれた状況や環境,他者との関係の中で処理できず,歪が生まれ,
それが様々な問題的な形で現れるものである。
1 特徴的な症状
・妄想型(幻覚や妄想にとらわれている)
・解体型(会話や行動にまとまりがない,奇妙な行動をとる)
・緊張型(体の動きが過剰になる,もしくは極端に低下する)
以上は陽性症状とされるが,陰性症状として,
・喜怒哀楽の欠如
・無気力,無関心のひきこもり
・思考力の減退による口数の減少
などがあげられる。
これらの症状は,常に一定ではなく,他の障害とも重複する場合があり,多くの場
合,混同し合って現れる。
2 教室で見られる症状
・私のことをバカにしている。私の悪口を言っていると思いこんでしまう。
・避けているわけではないが,私を避けている,と捉えて執拗に追いかけてしまう。
・イライラが急激に溜まってしまい,暴言を吐いたり,他にあたったりする。
・悲しさが急にこみあげ,涙が止まらなくなることがある。
3 医療を生かす・医療と連携する
・統合失調症治療に用いられる薬物を「抗精神病薬」あるいは「神経遮断薬」と呼ぶ。
精神に作用する薬物の総称である向精神薬のうちの1つである。薬物療法を行うと
きには,精神療法やリハビリテーションと併せて行うことが効果的である。
・定期的に病院に行き,経過や状況を話し,ドクターから今後の指針をもらうことも
重要な方法である。
4 パニックの時の対応
・良好な関係性と気付いている大人がすぐに駆けつけられる体制を取っておく。
・中学,高校など,様々な授業形態で行われる場合,授業のグループごとに,もし,
パニックになってしまったら誰がその生徒に付き,どこに連絡し,誰が駆けつける
か,確認しておくことが必要である。
5 教室でやってはいけない対応
・感情的に強い口調で叱ってはいけない。内容は伝わらず,攻撃的な感情だけが伝わ
り,怒りが増幅する,もしくはパニックの引き金となる。毅然と言うが,冷静な圧
力が必要である。
6 教室で必要な対応
・話を聞く:話を聞いてくれる相手を求めている。さりげなく話しかけ,気付かって
いる気持ちを伝えることが大切である。
・笑顔で声をかける:職員で共通理解をし,できるだけ声をかけるようにする。
・教室が安心できる居場所であるという暖かい空気を作る。具体的には教師が笑顔を
絶やさず,よい所を褒め,励ます指導を行う。
・CCQの原則:静かに,近づいて,小声で話しかける,接し方を心がける。
・疲れた時には休ませる。精神的な緊張を伴いながら生活していること,向精神薬も
眠気を誘う場合があり,疲れやすい傾向もある。疲れたときには机に伏せるとか,
保健室で休ませる対応を取る。
・対応がまちまちだと混乱を招く。家庭,もしくは在所している施設職員と情報と対
応の共有が重要である。