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ある宇和島市議会議員のトレーニング

阪神大震災支援で動きの悪い体に気づいてトレーニングを始め、いつのまにかトライアスリートになってしまった私。

第2 臨床研究と実施状況

2014-07-02 23:25:10 | 修復腎移植
第2 臨床研究と実施状況
1 臨床研究実施に至るまでの経緯
平成21年1月、厚生労働省が臨床研究の対象疾患を限定しない旨の通達を出したことにより,修復腎移植に利用できる摘出腎が大幅に増える見込みとなった。これを受けて,徳洲会グループが臨床研究の実施に名乗りをあげ,修復腎移植の手順等を定めた臨床研究計画書の作成,外部の専門家を交えた共同倫理委員会の承認,レシピエント選定の判定委員会の設置等を経て,ようやく臨床研究が実施される運びとなった。

2 臨床研究の実施状況
徳洲会の臨床研究計画では,移植病院は東京西徳洲会病院と宇和島徳洲会病院,ドナー提供病院は複数の徳洲会病院とそれ以外の2病院の協力を予定し,第三者間の修復腎移植については対象疾患を小径腎癌に限定すること,親族間の移植については小径腎癌に限定せず,尿管狭窄や尿管結石,良性腫瘍等の幅広い疾患を対象とすること,また,第三者間・親族間の移植につき5年以内に各5例(計10例)を実施することとされ,平成21年12月30日以降,現在に至るまで,計14例の臨床研究が行われた。後掲②の親族間移植の事例を除き,術後の経過はいずれも良好である。
①  平成21年12月30日 
      第三者間移植の1例目。50代男性の小径腎腫瘍を取り除き,IgA腎症で人工透析中の40代男性に移植。
②  平成22年3月3日 
      親族間移植の1例目。50代の夫婦。妻の小径腎腫瘍は直径2センチ未満であったが,重要な血管や尿管が集中する腎門部付近にあり,部分切除では出血や尿漏れを引き起こすおそれがあったことから全摘を実施。夫は,慢性糸球体腎炎による腎不全で人工透析中であった。移植は成功し,腎機能も安定し回復に向かっていたが,夫には既往の不整脈があり,同年5月16日,急性心停止により死亡した。遺族の希望により病理解剖がなされなかったため,移植と死亡の因果関係は正確には不明であるが,これを受けて,親族間の臨床研究は一時中断することとなった(第三者間の移植は計画どおりに実施)。
③  同年4月6日
      第三者間移植の2例目。50代男性の小径腎腫瘍を取り除き,慢性糸球体腎炎による腎不全で人工透析中の50代女性に移植。
④  同年4月27日
      第三者間移植の3例目。70代男性の小径腎腫瘍を取り除き,多発性嚢胞腎による腎不全の60代女性に移植。
⑤  同年7月24日
      第三者間移植の4例目。60代男性の小径腎腫瘍を取り除き,糖尿性腎症による腎不全で人工透析中の60代女性に移植。
⑥  同年8月24日
      第三者間移植の5例目。60代男性の小径腎腫瘍を取り除き,慢性糸球体腎炎による腎不全を患う50代女性に移植。
⑦  平成23年1月12日
      第三者間移植の6例目。70代男性の小径腎腫瘍を取り除き、急速進行性糸球体腎炎による腎不全の40代男性に移植。
⑧  同年1月30日
第三者間移植の7例目。70代女性の小径腎腫瘍を取り除き,慢性糸球体腎炎による腎不全で人工透析中の50代女性に移植。
⑨  同年6月1日
      第三者間移植の8例目。60代女性の小径腎腫瘍を取り除き、多発性嚢胞腎による腎不全の60代女性に移植。
⑩  同年9月14日
第三者間移植の9例目。70代男性の小径腎腫瘍を取り除き,慢性糸球体腎炎による腎不全の50代女性に移植。
⑪  平成24年2月13日
      第三者間移植の10例目。50代女性の小径腎癌を取り除き,慢性糸球体腎炎による腎不全で人工透析中の50代女性に移植。
⑫  同年8月8日
      親族間移植の2例目。70代母親の小径腎腫瘍を取り除き、多発性嚢胞腎の40代娘に移植。
⑬  同年8月10日
      第三者間移植の11例目。50代男性の小径腎腫瘍を取り除き、糖尿性腎症による腎不全の60代女性に移植。
⑭  平成25年3月29日
      第三者間移植の12例目。70代男性の小径腎癌を取り除き,糖尿性腎症による腎不全の50代男性に移植。
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