【チェルノブイリ原発事故30周年】
4/26はロシアの「チェルノブイリ原発事故」の30周年に当たるのに、メディアはほとんどまったく報じなかった。いわゆる「自己検閲」だろう。
AFPがチェルノブイリの近くにある、廃墟のプリピャチの町の住宅跡の写真を報じていた。(写真1)
(写真1)
これを見ると、この高層アパートは「鉄筋コンクリート」作りではなく、レンガや石を積み重ね、その上に「化粧コンクリート」を塗装しただけの構造だとわかる。画像をよく見ると、一部にはレンガや切石どころか、手抜きで自然石を並べたところさえある。
震度4以上の地震に見舞われていたら、この建物はひとたまりもなく倒壊しただろう。
幸い、「チェルノブイリ原発事故」は地震とは関係なく、まったくの「人災」によるものだったから、プリピャチの町の高層アパートは倒壊しなかった。だが「放射能汚染」のため、町は結局ゴーストタウンになった。
熊本の震災で、加藤清正の時代に作られた城の石垣とその後に作られた石垣の強度が、震災で違ったと嬉しがって報道している新聞があるが、こういうのを「井の中の蛙(かわず)大海を知らず」というのではないかと思う。
スペインには2000年前にローマ帝国により建設され、今も実用になっている石造りの水道橋がある。(写真2)
(写真2)
(写真3)
この水道橋の北端は山の上の巨石に連結してあり、岩を削って水道が通っている。(写真3)アーチ構造とこうした自然石との美事な連結のため、水道橋の強度が高まっていて、2000年以上の歳月に耐えているのである。
地中海に面したスペイン中部の港町に水を供給するこの水道は、度重なる地震に耐えて、今日でも立派に機能している。その秘密はアーチ構造にある。石組みのアーチは、縦揺れにも横揺れにも強い建築物なのである。古代ギリシア文明はアーチ構造を知らなかった。
アーチ構造を発明したのは、古代マケドニアだと私は思う。後にローマがこれを学び、盛んに活用した。加藤清正の築城術など、これに比べれば子供の遊戯にすぎない。
コンクリート構造はやがて酸化され、劣化崩壊する。日本はもっとローマのアーチ式石造土木事業に学ぶ必要があると思う。
メディアも、もちとアーチ建築の勉強をして、英訳されて海外で読まれても恥ずかしくない報道をしてもらいたいものだ。
4/26はロシアの「チェルノブイリ原発事故」の30周年に当たるのに、メディアはほとんどまったく報じなかった。いわゆる「自己検閲」だろう。
AFPがチェルノブイリの近くにある、廃墟のプリピャチの町の住宅跡の写真を報じていた。(写真1)

これを見ると、この高層アパートは「鉄筋コンクリート」作りではなく、レンガや石を積み重ね、その上に「化粧コンクリート」を塗装しただけの構造だとわかる。画像をよく見ると、一部にはレンガや切石どころか、手抜きで自然石を並べたところさえある。
震度4以上の地震に見舞われていたら、この建物はひとたまりもなく倒壊しただろう。
幸い、「チェルノブイリ原発事故」は地震とは関係なく、まったくの「人災」によるものだったから、プリピャチの町の高層アパートは倒壊しなかった。だが「放射能汚染」のため、町は結局ゴーストタウンになった。
熊本の震災で、加藤清正の時代に作られた城の石垣とその後に作られた石垣の強度が、震災で違ったと嬉しがって報道している新聞があるが、こういうのを「井の中の蛙(かわず)大海を知らず」というのではないかと思う。
スペインには2000年前にローマ帝国により建設され、今も実用になっている石造りの水道橋がある。(写真2)


この水道橋の北端は山の上の巨石に連結してあり、岩を削って水道が通っている。(写真3)アーチ構造とこうした自然石との美事な連結のため、水道橋の強度が高まっていて、2000年以上の歳月に耐えているのである。
地中海に面したスペイン中部の港町に水を供給するこの水道は、度重なる地震に耐えて、今日でも立派に機能している。その秘密はアーチ構造にある。石組みのアーチは、縦揺れにも横揺れにも強い建築物なのである。古代ギリシア文明はアーチ構造を知らなかった。
アーチ構造を発明したのは、古代マケドニアだと私は思う。後にローマがこれを学び、盛んに活用した。加藤清正の築城術など、これに比べれば子供の遊戯にすぎない。
コンクリート構造はやがて酸化され、劣化崩壊する。日本はもっとローマのアーチ式石造土木事業に学ぶ必要があると思う。
メディアも、もちとアーチ建築の勉強をして、英訳されて海外で読まれても恥ずかしくない報道をしてもらいたいものだ。
古代ギリシアは多用しなかっただけでアーチ構造は知っていたよ。アルカディコ橋って知ってる? たぶん、後期青銅器時代に作られて、現在も使用されているよ。
他の多くの技術とともにアーチをローマ人に伝えたのはエトルリア人と考えてよい。王政初期には既にアーチを使ってたよ。クロアカ・マキシマとかね。どうしてマケドニアが出てくるの?
もう少し、虚心によく学ばれてはいかがか。
それから、どうして日本で石組みアーチ建築が発達しなかったのか、考えてみた? ローマ人がこんなことを言っている。「石は友達、水は敵」 温暖湿潤な日本の風土で、木造建築が発達したのは当然なのですよ。
もう一つ。築城の石組みには文化がある。たしかな技術で積まれた石垣はめったに崩壊しない。
技術について書いてあるわけではないけど、たしか、白洲正子さん(次郎の奥さん)が、石垣作りの名人とお話した内容を書いた本があった。他の名人の話も面白いから、ご一読をおすすめする。「日本のたくみ」(新潮)。生半可な知識で、日本の伝統技術を馬鹿にするのは許さないよ。
アウグストゥスの時代だから、もう築2000年ですね。スペインは震度7とかの地震はおきないんだろうな。