【書き込みを読んで4】
<Unknown (Unknown) 2014-06-30 15:04
相同染色体の片側のアレルでTCRに組換えを持つマウスがSCIDを発症するかどうか、という議論には決着がついていないと思うのですが、片側TCRアレルが組換えられたマウスが生存できない、という根拠を教えていただけますでしょうか?>
これはSTAP問題が発生した直後に明石市民病院の金川先生と議論した点です。
2/18鹿鳴荘便りの「切り貼り?」の項をご覧下さい。
http://blog.goo.ne.jp/motosuke_t/e/acf759ed9b0efb782665fc514f576be4?fm=entry_awp
ネイチャー論文図1iのDNA電気泳動の写真です。TCR遺伝子はレーン1(ES細胞)とレーン2(線維芽細胞)では陽極から動いておらず、germline(胚型)であることがわかります。レーン3(新生児マウスの脾臓から採取したTリンパ球)では、GL(胚細胞型遺伝子)位置にまったくDNAが認められません。この写真は相同染色体の両方のTCR遺伝子が再構成を行っていることを意味しています。この状態でSTAP幹細胞ができたとすれば、もう多様なTCR遺伝子を作成できないので、免疫不全のマウスが生まれるはずです。
T細胞はB細胞をも支配していますから、細胞性免疫の不全だけでなく体液性免疫の不全をも、言い替えれば「重症複合免疫不全(SCID)」が起こり、子マウス生まれてもすぐに死んでしまうだろう、というのが私の考えです。
議論はレーン3でT細胞のTCR遺伝子が完全に再構成を起こしているという事実に立ってのものです。
ところがレーン4を見ると、消失したはずのGLがはっきり出ており、レーン5でもうっすらと出ています。テキストに書いてあることが事実なら、両方のTCR遺伝子でV-J-D遺伝子が再構成したものが、培養すると元に戻ることなどありえません。
もし片側の遺伝子だけが再構成したのであれば、レーン3にはGLの位置にバンドがなければいけません。それならレーン4,5のバンドは説明可能です。しかし片側しか再構成されていないということは、片側だけで機能性遺伝子が発現しているということであり、この細胞を出発点として、片方の胚細胞型遺伝子だけを使って、T細胞の免疫学的多様性が獲得されるか大いに疑問があります。おそらく免疫遺伝の再構成を行う「再構成活性化遺伝子(RAG)」が上手く作用しない可能性が高いと思います。
その後、この論文の図Iiの電気泳動の写真はレーン3が「はめ込み」と証明されました。同じメルマガの下の写真です。
私は小保方論文の虚偽性を指摘するために、遺伝子再構成とSCIDの話を持ちだしたので、相同遺伝子の片方だけに免疫遺伝子の再構成が起こった細胞からキメラマウスを作ったらどうなるか、について確答はできません。(そんなマウスが作られたとは思いません。)しかし他方の免疫遺伝子が機能性であれば、そこからRAG遺伝子に信号が送られ、他方の胚細胞型遺伝子の再構成を抑制するだろうと考えます。
間違いがあれば、証拠と共にご指摘下されば嬉しく思います。
これについては
<Unknown (Unknown) 2014-07-02 23:01
Unknown (Unknown) 様 2014-06-30 17:08
情報ありがとうございます。
挙げてくださったプレスリリースに該当する論文を読んでみたところ、末梢白血球をリンパ球とそれ以外に分離して体細胞クローンマウスを作成していました。リンパ球以外の分画からは正常に成熟したマウスが作成できたそうですが、リンパ球分画から作成した個体を3匹解析すると、B細胞由来であり、全て(よく分からない理由で)離乳前に死亡したそうです。N=3なので確言はできませんが、B細胞由来クローンが正常に発育できない可能性はあります。T細胞由来クローンについての情報はありませんでした。>
と、質問したご本人が他の方の回答で納得されているようですので、私が余計な口出しをする必要はありませんでした。
<Unknown (Unknown) 2014-06-30 15:04
相同染色体の片側のアレルでTCRに組換えを持つマウスがSCIDを発症するかどうか、という議論には決着がついていないと思うのですが、片側TCRアレルが組換えられたマウスが生存できない、という根拠を教えていただけますでしょうか?>
これはSTAP問題が発生した直後に明石市民病院の金川先生と議論した点です。
2/18鹿鳴荘便りの「切り貼り?」の項をご覧下さい。
http://blog.goo.ne.jp/motosuke_t/e/acf759ed9b0efb782665fc514f576be4?fm=entry_awp
ネイチャー論文図1iのDNA電気泳動の写真です。TCR遺伝子はレーン1(ES細胞)とレーン2(線維芽細胞)では陽極から動いておらず、germline(胚型)であることがわかります。レーン3(新生児マウスの脾臓から採取したTリンパ球)では、GL(胚細胞型遺伝子)位置にまったくDNAが認められません。この写真は相同染色体の両方のTCR遺伝子が再構成を行っていることを意味しています。この状態でSTAP幹細胞ができたとすれば、もう多様なTCR遺伝子を作成できないので、免疫不全のマウスが生まれるはずです。
T細胞はB細胞をも支配していますから、細胞性免疫の不全だけでなく体液性免疫の不全をも、言い替えれば「重症複合免疫不全(SCID)」が起こり、子マウス生まれてもすぐに死んでしまうだろう、というのが私の考えです。
議論はレーン3でT細胞のTCR遺伝子が完全に再構成を起こしているという事実に立ってのものです。
ところがレーン4を見ると、消失したはずのGLがはっきり出ており、レーン5でもうっすらと出ています。テキストに書いてあることが事実なら、両方のTCR遺伝子でV-J-D遺伝子が再構成したものが、培養すると元に戻ることなどありえません。
もし片側の遺伝子だけが再構成したのであれば、レーン3にはGLの位置にバンドがなければいけません。それならレーン4,5のバンドは説明可能です。しかし片側しか再構成されていないということは、片側だけで機能性遺伝子が発現しているということであり、この細胞を出発点として、片方の胚細胞型遺伝子だけを使って、T細胞の免疫学的多様性が獲得されるか大いに疑問があります。おそらく免疫遺伝の再構成を行う「再構成活性化遺伝子(RAG)」が上手く作用しない可能性が高いと思います。
その後、この論文の図Iiの電気泳動の写真はレーン3が「はめ込み」と証明されました。同じメルマガの下の写真です。
私は小保方論文の虚偽性を指摘するために、遺伝子再構成とSCIDの話を持ちだしたので、相同遺伝子の片方だけに免疫遺伝子の再構成が起こった細胞からキメラマウスを作ったらどうなるか、について確答はできません。(そんなマウスが作られたとは思いません。)しかし他方の免疫遺伝子が機能性であれば、そこからRAG遺伝子に信号が送られ、他方の胚細胞型遺伝子の再構成を抑制するだろうと考えます。
間違いがあれば、証拠と共にご指摘下されば嬉しく思います。
これについては
<Unknown (Unknown) 2014-07-02 23:01
Unknown (Unknown) 様 2014-06-30 17:08
情報ありがとうございます。
挙げてくださったプレスリリースに該当する論文を読んでみたところ、末梢白血球をリンパ球とそれ以外に分離して体細胞クローンマウスを作成していました。リンパ球以外の分画からは正常に成熟したマウスが作成できたそうですが、リンパ球分画から作成した個体を3匹解析すると、B細胞由来であり、全て(よく分からない理由で)離乳前に死亡したそうです。N=3なので確言はできませんが、B細胞由来クローンが正常に発育できない可能性はあります。T細胞由来クローンについての情報はありませんでした。>
と、質問したご本人が他の方の回答で納得されているようですので、私が余計な口出しをする必要はありませんでした。
恐ろしきは「再生医療マジック」か。
特許申請では、キメラマウスのtail DNAの結果として電気泳動の図が示されています。
これはNature では意図的に伏せられた図で、捏造の疑いがあります。GLの無いレーン3は切り貼りでしたが、これらは特許の電気泳動で左側5レーン分が使用されたもので、要は特許画像も捏造なのです。
こういうのに慣れている政治家にとっては、研究費不正など微々たるものか。経済的理由で命を亡くす子供や、若者のことなど眼中にないのだろう。
もともと、政治がらみで、こんなシナリオだったのでしょう。
小保方氏がバカンティラボに留学したのは、東京女子医大からで、バカンティのアイデアを、刺激による細胞の初期化という発想にし、それを後押したのが女子医大の大和氏と言われています。こちらは、セルシードというバイオベンチャーのインサイダー取引疑惑に繋がります。
さて、理研では、学歴も格下で、教授としても後輩の山中教授にノーベル賞で先を越され、プライドをいたく傷つけられて、一発逆転を狙っていた研究者が、STAP細胞に飛びつきました。この野心と野依理事長の長年の願いである特定国立開発研究法人の認定のために目玉となる業績が欲しいということが結びつきました。政府も、この成功は、アベノミクスの第三の矢として、イノベーションと女性の登用という実績になるし、文科省の官僚も、理研の予算が大きくなれば、天下りポストがよりおいしくなります。それがあの異常とも言える派手な発表になったのでしょう。発表会見は予想以上に反響を呼び、これで特定国立研究開発法人を手中にしたと大喜びしたことでしょう。ここからが、理研の大誤算。STAP論文は、あっという間に疑惑が噴出しました。しかし、ネットの世界にうとい爺さんたちは、ダンマリを決め込んで、とにかく事を荒立てずに、特定国立研究開発法人が決まるまで白黒つけずに引っ張ろうとしたのが、初動の対応が遅かった理由ではないでしょうか。ところが、論文の疑惑は止まることなく、次々に出てくるし、マスコミも小保方叩きに変わります。そこで次に考えたのが、小保方氏個人の不正問題に矮小化して早期に幕を引くこと。小保方氏の不正を2点だけ認め論文を取り下げさせて、小保方氏を切り、監督責任は若山氏にあるが、若山氏は、もう理研を離れているから理研の懲戒権は及ばないという理屈でトカゲの尻尾切りです。しかし、その思惑が透けて見えたとたん、世の小保方擁護派の怒りも論文不正をキチンと調べないことへの怒りもすべて理研に向かいました。さらに、当の小保方氏の予想外の抵抗と科学的真実を知りたいと若山氏が声をあげたことで、事態は、思わぬ方向に転がって、国立研究開発法人の認可が先延ばしになりました。また、改革委員会も、初めはソフトランディングを考えていたものの、若山氏や遠藤高帆上席研究員が試料の解析結果を発表することに圧力をかけていた理研の隠蔽体質に、科学者として危機感を覚え、とても厳しい提言をすることになりました。
CDBに、職員用として1000万円もするカッシーナのソファがあるとか、笹井氏と小保方氏の二人が、1 1カ月間に5 5回出張し、495万円も使っていたとか、不透明なお金の使い方も出てくるようになりました。お手盛りでやりたい放題に多額の税金を使ってきた理研の上層部は、内情をよく知るCDBのトップ層の首を切って恨みを買うとバラされては困ることがあるのでしょうか?科学的な意味のない検証実験で時間稼ぎをして、忘れっぽい国民が忘れてくれるのを待っているのでしょうか?やっぱり理研は利権ですか?
「 余りネットは見ないんだけど、小保方擁護・若山批判する非科学的な人たちと、小保方批判・若山擁護する科学的 ( と自分では思ってる ) 人たちに分かれるみたいだな。僕は、小保方批判・若山批判。小保方は論外として、若山先生も研究者として問題が多すぎる。」 ー 同意 ー
・動物実験での効果に触れず
・動物実験での生着率に触れず
・動物実験での腫瘍発生率は触れる
・動物実験での治療効果、人間での治療効果の証明はするつもりはない
ーその理由は、薬事法改正により、再生医療では効果が不明でも人体への治療を可能とし、効果は市販後調査を行えば良いと規制が大幅に緩和された。さらに臨床研究を完全に企業委託出来るようになった。
効果無しでも人体適用という治験のステップ飛ばしは世界でも例がなく、日本だけと強調。
「FDAなら絶対許可しない」と海外の研究者から言われたそうだ。
「ヘリオス」2011年2月24日、理研認定ベンチャーとして設立。ips細胞から分化誘導した網膜細胞による「加齢黄斑変性」の新たな治療法につき、世界で第一号の承認取得を目指す。
『(株)日本網膜研究所(現ヘリオス)」だったころの運営にはかなり関わっていましたね。そこで初めてビジネスの面白さや重要性を理解することが出来ました。』~ 高橋政代氏談
それにしても、早稲田大学の調査委員会の小保方氏の博士論文に対する見解は、理解できません。
小保方氏は、またまた _『やってはいけないことだとは知らなかった。』と弁解したそうですが、日々のニュースを見ていれば、パクり(盗用)は、社会的に許されない行為てあることは明白です。実際、商標やキャラクター、作家の盗作疑惑などの裁判がニュースになります。
調査委員会が、10数ヵ所の著作権侵害(不法行為)を認定しながら、博士号の不正取得を認めないのは、大きな矛盾です。
また、小保方氏の博士論文は草稿が印刷製本されたものという言い分を認め、完成した論文では、不備が訂正された箇所があるとして罪を軽くしているのも疑問です。著作物が公刊されたら、それは著作者(個人、組織)の公式見解になります。博士論文も、印刷製本され、国会図書館に献本され、Web上に公開された立派な公刊物です。もし公刊物に誤りがあれば、その程度に応じて、訂正、取り消し回収などの措置が取られます。下書きが公刊されてしまったとしても、公式に訂正や撤回がされてなければ、いくら本人が完成原稿を持っていても何の意味もありませんから。
さらに、これが科学論文であることから、また別な問題が生じます。
科学者の世界は基本的に性善説で成り立っているという書き込みをいくつかのブログで読みましたが、これは、言い換えれば、科学者相互の信頼で成り立っているといえます。科学者のひとりひとりが、実験結果という事実と真摯に向き合い、真正なデータを提示しているという前提に立って初めて科学の議論が成り立つものだと思います。それが、論文やデータがいい加減でも許されるということになれば、そもそも科学の議論の土俵が崩れてしまいます。いい加減な論文を書く人は、論文の内容如何にかかわらず、それだけで科学の世界から退場して貰わなければならないと思います。まあ、博士号を剥奪するかどうかは、最終的的には、博士号を授与した大学当局に権限があるわけで、これからの早稲田大学の判断に注目しています。
思い込みや、偏見を失くして読めば分かると思います。
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/41283
同じ方のSTAP関連記事も読み応えがあります。
言いたいことは分かるが核心を一撃で突く爽快感がない文章だった。
ハッキリ言えばダラダラと締まりの無い批判記事だった。
おまけに改憲の批判まで出してきて集中力が無い。
今更早稲田に何を期待しているんだ?
それよりも如何に改憲が大事か理解できないうちは、説得力のある批判記事は書けないだろう。