ある宇和島市議会議員のトレーニング

阪神大震災支援で動きの悪い体に気づいてトレーニングを始め、いつのまにかトライアスリートになってしまった私。

【新聞記事】(続報含む)難波先生より

2013-01-13 13:16:09 | 難波紘二先生
【新聞記事】斎藤茂吉の才能の秘密は「常軌を逸した憤怒にあった」と息子の北杜夫が書いている。
 で、彼は父親を見ていて、うつ病の「自己療法」を編みだした。「腹を立てる」ことがそれだという。(「どくとるマンボウ医局記」)
 以下は、私もそれにならって、自己治療のために書いているので、新聞社にはご海容願いたい。


 1/10の「中国」3面「経済成長か 財政再建か」という記事(添付)を読んで、赤枠部分の意味が理解できないのに弱った。
カギ括弧で始まっているので、どこかで括弧が閉じなければならないのだが、閉じていない。
 さらに、「検討してほし/はこの日の会合で、」というくだりは、文としておかしい。これは「/」の箇所で「い」が抜け、そのつぎにくるべき閉じ括弧と次文の主語が抜け、主語につく「は」がくっついたものと思われる。
 ブルー枠部分の主語は「日銀白川総裁」と思いがちだが、「後押しした」という動詞の主語は、文法上は日銀総裁ではなく、「思惑も」だ。メディア特有のあいまい語である。


 そうすると、「政府と日銀の連携をうんぬん」の発言者は、「首相」でないとおかしいことになる。
 第2文の「叙述詞」は「追い込んでみせた」だから、その主語は「首相」であろう。
 そうすると「検討してほし」の後には、<い」と首相>という5字が脱落しているのであろう。


  そもそも「後押しし」と、行末が「しし」という文字列で終わるのがおかしい。これは1行10字に組んでいるからだ。
「思惑も」の後に「、」を挿入すれば、次の段が「た。」で始まる、不様で読みにくいレイアウトにはならないはずだ。


 この記事の配信元はたぶん共同通信だと思うが、元記事にエラーがあったとして、いったい新聞社では誰も気づかなかったのだろうか? 特に自社フォーマットに記事を流し込んでからのエラーは、面担当者と整理部の責任であろう。


 このメールを書くために、切り抜きをスキャナーに掛けてみて、下端がはみ出すの気づいた。
 読者は今やA4サイズを標準にしているので、記事はその範囲に収まるように組んでほしい。
 それは簡単なことで、表を小さくするか、トップのスポーツ紙みたいな活字のポイント数を落とすか、左のグリーン枠の見出しを1段下げ、2行左寄せすればすむことだ。
 昔、「クリープを入れないコーヒーなんて」というTVコマーシャルがあったが、今や「A4サイズに収まらない記事なんて」なのだ。


 「産経」には、他紙の社説にイチャモンを付ける欄があって、面白く読んでいるが、商品としての新聞紙にレイアウトや文章の欠陥、ミスを指摘する意見はあまり見たことがない。「いづれはわが身に」と、返ってくるからだろうか。


 通信社の文体も問題だ。前文の「首相が」以下、37字が連続していて、句読点がないのはおかしい。後文の「追い込んでみせた」は記者の主観ではないか。品がない表現だ。


 新聞記事も、文字の「マス目組み」をやめて、プロポーショナル・フォントにすれば、句読点の代わりに半角スペースが使え、「分かち書き」ができるので、読者が読みやすくなると思うのだが…


 カラー印刷は「全紙」(新聞2面分)でやるので、コストに関係ないのかもしれないが、この記事にカラーは不要だ。
 表は年表だから、時間軸に「民主党政権下、3年半のギャップ」が実感できるような作表をしてもらいたい。これでは読まないと「空白期間の長さ」がすぐにわからない。作表にも工夫を望みたい。

【記事のミス】前便で指摘した新聞記事のミスについては、
1)通信社からはミスのない記事が配信されたこと、
 を通信社で確認しました。
2)新聞社の整理作業のなかで誤って「い』。首相は」の5文字を消してしまい、
その後のチェックも通り抜け、広島市内向けの最終版でようやくミスに気付いて直しました。
 という新聞社側からの回答があった。
 私は田舎に住んでいるので、訂正前の記事を読んだということになります。

 この件は、配信元、新聞社ともに事情があるようなので、これ以上は追及しないことにしたい。
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