やっと少し秋らしい空が見えるようになった。9/8は中秋の名月らしい。昨夜は10時頃、東の窓にほぼ満月に近い月がゆっくりと昇ってきた。電灯を消したら、本が読めそうな明るさだった。
これで広島市北部の土砂災害の後片付けとか行方不明者の捜索がはかどるだろうなと思ったが、新聞の報道によれば土砂で流された自家用車の所有権の問題があって、復旧活動が進まないのだそうだ。道路をふさいでいる土砂に埋まった車両の持ち主を探して、撤去の了解を取り付けるのにとてつもない時間がかかっている。しかも、中には「保険の査定が済むまで」と撤去に同意しない住民がいるのだそうだ。
警察や消防署や自衛隊が誠意をもって対応しているのは認めるが、これなど話が逆ではないかと思う。私権を主張するのであれば、救命救急と復旧活動の障害になっている車両の持ち主が、まず撤去すべきだろう。権利と義務はペアーになっていて、義務を果たしてこそ権利が主張できる。
今回の土石流災害は「激甚災害法」の適用を受けているわけだが、この法には緊急事態における「私権の制限」に関する規定はないのであろうか。
前の雑木林のクリやナツハゼが少し目立つようになった。
シバグリは少しイガが大きくなったが、今年は日照時間が少なかったせいか、例年より発育が遅いような気がする。イガの数は例年と変わりがないようだ。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/44/ca/039e08c47e9cca3f3a4e82cc68e9289c.jpg)
ナツハゼの方は実が膨らんで紫色になって来た。これも9月中旬以後、遅いものでは10月の末まで実が採れる。前は毎年ブランデーをベースに果実酒を作っていたが、糖尿病になってから止めた。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/25/23/f1a8885e48d802e32c384f4945087b46.jpg)
「難波塾」の皆さんが例年、栗拾いとナツハゼの実の採取を楽しみにしておられるのだが、この「最適日」を予測するのはちと難しい。このシバグリのイガに割れ目が入って、中の栗の実がのぞくようになると予測がつくのだが。今のところ、早くて9/27-28の土日頃ではないかと思っている。
これは今後の日照時間により決まるので、毎日実の生育度を観察しないとわからない。自然は複雑系だから、正確な予測は困難である。
徳島大学名誉教授(解剖学)の石村和敬先生から悲しい連絡を受けた。
訃報=藤田尚男(広島大名誉教授、大阪大名誉教授:内分泌解剖学、86歳)
<時事(2014/09/02-15:57):藤田 尚男氏(ふじた・ひさお=大阪大名誉教授・解剖学)8月27日午後8時57分、上行結腸がんのため京都市の病院で死去、86歳。京都府出身。葬儀は近親者で済ませた。喪主は長男眞幸(まさき)氏。>
医学生のための教科書の名著『藤田=藤田・標準組織学総論・各論』(医学書院)の執筆者の一人として知られる藤田尚男先生が、もう一人の執筆者藤田恒夫先生についで亡くなられた。
先生は1928年京都府福知山市に生まれ、京都府立医大を卒業後、解剖学に進まれ電子顕微鏡を用いて内分泌現象の形態学を研究された。1965年、37歳で広島大学医学部教授(第二解剖)に就任。1968~69年の学園紛争に際しては辻守康(寄生虫学)、川崎尚(生化学)ら若手教授の一員として飯島宗一教授(病理学)を学長に選出する運動を担った。1980年、大阪大学医学部教授に転任。1992年定年退官、大阪大学名誉教授に。1995年、広島大学の名誉教授規定の変更に伴い、広島大学名誉教授に。定年後は1997年まで塩野義製薬の顧問を務めた。この間、1991~94年、日本学術会議第15期会員。
先生は余暇に絵を描かれ、西洋ルネサンス絵画の発展と解剖学のつながりを研究した『人体解剖のルネサンス』(平凡社)という著書もある。1988年暮れから左眼後の「特発性頸動脈海面静脈洞瘻」という奇病にかかり、2年間苦しめられた。左頸動脈から血液が左眼球後の海面静脈洞壁へ漏れるために起こったもので、自然治癒した。この闘病記が『稀病と仲よく』(最新医学社, 1997)として上梓された。
ご子息の藤田眞幸氏は阪大病理学教室をへて、現在同大法医学の教授をしておられる。
藤田尚男先生は、家内と私の恩師であり、広島大時代に教えを受けた弟子は片岡勝子氏(広島大名誉教授)、上記石村和敬氏など数多い。謹んでご冥福をお祈りいたします。
今回は
1)書評など=No.233上原善広「石の虚塔」(新潮選書)
2) 【修復腎移植ものがたり (4) 見はてぬ夢】
3) 【チフスのメリー】:デング熱の保因者について、
4) 【朝日報道】:8/5-6「朝日」の「慰安婦報道」記事撤回と謝罪なしについて、その後の反響と池上彰コラム掲載拒否(後に撤回)のどたばたについて、
5) 【ロータリー交差点】の復活について、
6) 【戦場にかける橋】がスリランカに「復元」されるという話題について、
以上6つを取り上げました。
「デング熱騒動」が早く収まるように祈っています。
これで広島市北部の土砂災害の後片付けとか行方不明者の捜索がはかどるだろうなと思ったが、新聞の報道によれば土砂で流された自家用車の所有権の問題があって、復旧活動が進まないのだそうだ。道路をふさいでいる土砂に埋まった車両の持ち主を探して、撤去の了解を取り付けるのにとてつもない時間がかかっている。しかも、中には「保険の査定が済むまで」と撤去に同意しない住民がいるのだそうだ。
警察や消防署や自衛隊が誠意をもって対応しているのは認めるが、これなど話が逆ではないかと思う。私権を主張するのであれば、救命救急と復旧活動の障害になっている車両の持ち主が、まず撤去すべきだろう。権利と義務はペアーになっていて、義務を果たしてこそ権利が主張できる。
今回の土石流災害は「激甚災害法」の適用を受けているわけだが、この法には緊急事態における「私権の制限」に関する規定はないのであろうか。
前の雑木林のクリやナツハゼが少し目立つようになった。
シバグリは少しイガが大きくなったが、今年は日照時間が少なかったせいか、例年より発育が遅いような気がする。イガの数は例年と変わりがないようだ。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/44/ca/039e08c47e9cca3f3a4e82cc68e9289c.jpg)
ナツハゼの方は実が膨らんで紫色になって来た。これも9月中旬以後、遅いものでは10月の末まで実が採れる。前は毎年ブランデーをベースに果実酒を作っていたが、糖尿病になってから止めた。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/25/23/f1a8885e48d802e32c384f4945087b46.jpg)
「難波塾」の皆さんが例年、栗拾いとナツハゼの実の採取を楽しみにしておられるのだが、この「最適日」を予測するのはちと難しい。このシバグリのイガに割れ目が入って、中の栗の実がのぞくようになると予測がつくのだが。今のところ、早くて9/27-28の土日頃ではないかと思っている。
これは今後の日照時間により決まるので、毎日実の生育度を観察しないとわからない。自然は複雑系だから、正確な予測は困難である。
徳島大学名誉教授(解剖学)の石村和敬先生から悲しい連絡を受けた。
訃報=藤田尚男(広島大名誉教授、大阪大名誉教授:内分泌解剖学、86歳)
<時事(2014/09/02-15:57):藤田 尚男氏(ふじた・ひさお=大阪大名誉教授・解剖学)8月27日午後8時57分、上行結腸がんのため京都市の病院で死去、86歳。京都府出身。葬儀は近親者で済ませた。喪主は長男眞幸(まさき)氏。>
医学生のための教科書の名著『藤田=藤田・標準組織学総論・各論』(医学書院)の執筆者の一人として知られる藤田尚男先生が、もう一人の執筆者藤田恒夫先生についで亡くなられた。
先生は1928年京都府福知山市に生まれ、京都府立医大を卒業後、解剖学に進まれ電子顕微鏡を用いて内分泌現象の形態学を研究された。1965年、37歳で広島大学医学部教授(第二解剖)に就任。1968~69年の学園紛争に際しては辻守康(寄生虫学)、川崎尚(生化学)ら若手教授の一員として飯島宗一教授(病理学)を学長に選出する運動を担った。1980年、大阪大学医学部教授に転任。1992年定年退官、大阪大学名誉教授に。1995年、広島大学の名誉教授規定の変更に伴い、広島大学名誉教授に。定年後は1997年まで塩野義製薬の顧問を務めた。この間、1991~94年、日本学術会議第15期会員。
先生は余暇に絵を描かれ、西洋ルネサンス絵画の発展と解剖学のつながりを研究した『人体解剖のルネサンス』(平凡社)という著書もある。1988年暮れから左眼後の「特発性頸動脈海面静脈洞瘻」という奇病にかかり、2年間苦しめられた。左頸動脈から血液が左眼球後の海面静脈洞壁へ漏れるために起こったもので、自然治癒した。この闘病記が『稀病と仲よく』(最新医学社, 1997)として上梓された。
ご子息の藤田眞幸氏は阪大病理学教室をへて、現在同大法医学の教授をしておられる。
藤田尚男先生は、家内と私の恩師であり、広島大時代に教えを受けた弟子は片岡勝子氏(広島大名誉教授)、上記石村和敬氏など数多い。謹んでご冥福をお祈りいたします。
今回は
1)書評など=No.233上原善広「石の虚塔」(新潮選書)
2) 【修復腎移植ものがたり (4) 見はてぬ夢】
3) 【チフスのメリー】:デング熱の保因者について、
4) 【朝日報道】:8/5-6「朝日」の「慰安婦報道」記事撤回と謝罪なしについて、その後の反響と池上彰コラム掲載拒否(後に撤回)のどたばたについて、
5) 【ロータリー交差点】の復活について、
6) 【戦場にかける橋】がスリランカに「復元」されるという話題について、
以上6つを取り上げました。
「デング熱騒動」が早く収まるように祈っています。
ナツハゼという名前は初めて知りました。実が何となくブルーベリーに似ている、と思ったのですが、Wikipediaにも「果実は10-11月にかけて熟し、ブルーベリーに似た黒褐色になる。」とありました。絶滅危惧種に指定している県もあるとのこと、希少種なのでしょうか。
それだけ自然に恵まれたところに先生はお住まいなのですね。私の現在の住まいも田舎で、朝、天気の良い時は近くの川沿いの遊歩道を散歩しています。河原沿いに木が鬱蒼と茂っているところを通ると、鳥の鳴き声が聞こえ清々しい気持ちになります。近頃は虫の鳴き声が大きくなってきたように感じます。また、今日気が付いたのですが、彼岸花の赤い花がところどころ目立つようになってきました。
錦織選手の活躍のようなうれしいニュースも時折ありますが、国の内外を問わず難しい問題が多く、重苦しい気分になります。
そんな時自然は最高の癒しとなります。これからも季節の移り変わりの美しいお写真を楽しみにしております。