【カロリー】前回の記事にこういう意見が寄せられた。
<「実験は簡単で、試験管に一定量を入れて重さを量り、ついでガスコンロで熱して炭化させ、残りの重さを量ればよい。カロリーがゼロなら「燃えない」ということだから、燃えないかぎり重量は減らないはずです。」
と書かれていますが、論理の飛躍があるようです。
水を入れたらどうなるのか、水にはカロリーがある事になる。
単に燃焼を見るのなら、発生した炭酸ガスを見るとか、熱量を測定しないとダメではありませんか?
燃焼しても体内でカロリーにならないもの(木材など)もあるので、カロリーゼロをガスコンロと天秤では証明できないでしょう。>
赤字の部分は意味不明なので答えられない。
この人はいつも「直反射的」に受信したら20分と経たないうちにコメントしてくるから、しばしば文章が完成しておらず、意味不明のことが多い。ここでは私はカロリーの定義に基づく「熱量」を議論している。「食事性熱量」のことではない。カロリーには総カロリー(化学的カロリー)と生理的カロリー(食事性カロリー)があり、総カロリー>食事性カロリーの関係にある。総カロリーがゼロのものは、食事性カロリーもゼロで体内でも燃えない。(しかしその逆はない。)
「カロリー」とはラテン語のcalor(熱)がフランス語化してcalorieとなり、英語にもなったもので、caloryとも書きます。1843年に英国のJ.P.ジュールが、「仕事と発熱」の関係を定量的に測定する有名な「ジュールの実験」を行い、1グラムの水の温度を1℃上昇させる熱量を「1カロリー」と定義しました。(水温は15℃)
有機物が燃えることは酸素と反応することであり、その結果、水と二酸化炭素が生じることはすでにフランスの化学者ラヴォアジェにより証明されていた。(彼は初め燃えるのは熱素(calorique)が関係していると考えていた。カロリーという用語の使用は、この方が早いかも知れない。)
いずれにせよ、今は「国際単位(SI)=ジュール(J)」が採用され、カロリーという用語が残っているのは栄養関係のみで、それも1,000カロリーを単位とする「大カロリー=Kcal」が使用されています。1ジュールは重さ1gの物体を1メートル持ち上げるのに必要なエネルギーで、これは電気の場合1ワット/秒の仕事に相当します。1カロリーは約4.2Jに相当します。ジュールだとSI単位である力の単位ニュートン(N)や、秒当たりの仕事率ワット(W)と簡単に結びつくので、やがて栄養学でもジュールを使用するようになるでしょう。
上記のようにジュールの実験により、19世紀の半ばにカロリーという単位が定義されたので、電気、蒸気機関、水車などの仕事等量が「熱の容量」により比較可能となったのです。この時に、糖質、タンパク質、脂質についても、グラム当たりの熱量が4, 4, 9Kcalという測定結果が出されています。
ヒト用のカロリーメーターが発明され、実際に食べた際の三大栄養素の発熱量が計測できるようになったのは、20世紀の初めになってのことです。個人により、食品によりバラツキがあり、実用的には大まかな値である4: 4: 9が今も使われています。
私の一文のポイントは、食品や保健食品と異なり「人工甘味料」の成分表示が、厚労省の「基準」がないのをよいことに、ずいぶんいい加減であることを指摘したものです。
「浅田飴」の「シュガーカット」がエリスリトールとスクラロースを成分として含み、かつその表示「エネルギー 0Kcal, 炭水化物 100g」(製品100g当たり)という表示はどう考えてもわけが分からない。両成分とも炭水化物であることははっきりしているのだから、「胃腸管で吸収もされななければ、分解もされない」かぎり、エネルギー=カロリー・ゼロ」ということはありえない。
成分のうち、エリスリトールは前に説明したが、スクラロースというのは蔗糖の水酸基3つを塩素で置換したものだ。
http://ja.wikipedia.org/wiki/スクラロース
引用文献はこちらの方がしっかりしていますね。
http://en.wikipedia.org/wiki/Sucralose
<The bulk of sucralose ingested is not absorbed by the gastrointestinal (GI) tract and is directly excreted in the feces, while 11-27% of it is absorbed.[4] The amount absorbed from the GI tract is largely removed from the blood stream by the kidneys and eliminated in the urine, with 20-30% of the absorbed sucralose being metabolized.[4] >
とあるから、11~27%が腸から吸収され、吸収されたスクラロースの20~30%が分解される。ということは「食物カロリー」をもつという意味。「エネルギー・ゼロ」という表示はどうも怪しい。
一般に塩素化合物は発がん性や毒性があるが、「甘いから、体内で分解されないから熱量にならない」といって、こんなもの飲んでいて大丈夫なのだろうか?
幸い今飲んでいる「パルスィート」にはこれは含まれていない。
<「実験は簡単で、試験管に一定量を入れて重さを量り、ついでガスコンロで熱して炭化させ、残りの重さを量ればよい。カロリーがゼロなら「燃えない」ということだから、燃えないかぎり重量は減らないはずです。」
と書かれていますが、論理の飛躍があるようです。
水を入れたらどうなるのか、水にはカロリーがある事になる。
単に燃焼を見るのなら、発生した炭酸ガスを見るとか、熱量を測定しないとダメではありませんか?
燃焼しても体内でカロリーにならないもの(木材など)もあるので、カロリーゼロをガスコンロと天秤では証明できないでしょう。>
赤字の部分は意味不明なので答えられない。
この人はいつも「直反射的」に受信したら20分と経たないうちにコメントしてくるから、しばしば文章が完成しておらず、意味不明のことが多い。ここでは私はカロリーの定義に基づく「熱量」を議論している。「食事性熱量」のことではない。カロリーには総カロリー(化学的カロリー)と生理的カロリー(食事性カロリー)があり、総カロリー>食事性カロリーの関係にある。総カロリーがゼロのものは、食事性カロリーもゼロで体内でも燃えない。(しかしその逆はない。)
「カロリー」とはラテン語のcalor(熱)がフランス語化してcalorieとなり、英語にもなったもので、caloryとも書きます。1843年に英国のJ.P.ジュールが、「仕事と発熱」の関係を定量的に測定する有名な「ジュールの実験」を行い、1グラムの水の温度を1℃上昇させる熱量を「1カロリー」と定義しました。(水温は15℃)
有機物が燃えることは酸素と反応することであり、その結果、水と二酸化炭素が生じることはすでにフランスの化学者ラヴォアジェにより証明されていた。(彼は初め燃えるのは熱素(calorique)が関係していると考えていた。カロリーという用語の使用は、この方が早いかも知れない。)
いずれにせよ、今は「国際単位(SI)=ジュール(J)」が採用され、カロリーという用語が残っているのは栄養関係のみで、それも1,000カロリーを単位とする「大カロリー=Kcal」が使用されています。1ジュールは重さ1gの物体を1メートル持ち上げるのに必要なエネルギーで、これは電気の場合1ワット/秒の仕事に相当します。1カロリーは約4.2Jに相当します。ジュールだとSI単位である力の単位ニュートン(N)や、秒当たりの仕事率ワット(W)と簡単に結びつくので、やがて栄養学でもジュールを使用するようになるでしょう。
上記のようにジュールの実験により、19世紀の半ばにカロリーという単位が定義されたので、電気、蒸気機関、水車などの仕事等量が「熱の容量」により比較可能となったのです。この時に、糖質、タンパク質、脂質についても、グラム当たりの熱量が4, 4, 9Kcalという測定結果が出されています。
ヒト用のカロリーメーターが発明され、実際に食べた際の三大栄養素の発熱量が計測できるようになったのは、20世紀の初めになってのことです。個人により、食品によりバラツキがあり、実用的には大まかな値である4: 4: 9が今も使われています。
私の一文のポイントは、食品や保健食品と異なり「人工甘味料」の成分表示が、厚労省の「基準」がないのをよいことに、ずいぶんいい加減であることを指摘したものです。
「浅田飴」の「シュガーカット」がエリスリトールとスクラロースを成分として含み、かつその表示「エネルギー 0Kcal, 炭水化物 100g」(製品100g当たり)という表示はどう考えてもわけが分からない。両成分とも炭水化物であることははっきりしているのだから、「胃腸管で吸収もされななければ、分解もされない」かぎり、エネルギー=カロリー・ゼロ」ということはありえない。
成分のうち、エリスリトールは前に説明したが、スクラロースというのは蔗糖の水酸基3つを塩素で置換したものだ。
http://ja.wikipedia.org/wiki/スクラロース
引用文献はこちらの方がしっかりしていますね。
http://en.wikipedia.org/wiki/Sucralose
<The bulk of sucralose ingested is not absorbed by the gastrointestinal (GI) tract and is directly excreted in the feces, while 11-27% of it is absorbed.[4] The amount absorbed from the GI tract is largely removed from the blood stream by the kidneys and eliminated in the urine, with 20-30% of the absorbed sucralose being metabolized.[4] >
とあるから、11~27%が腸から吸収され、吸収されたスクラロースの20~30%が分解される。ということは「食物カロリー」をもつという意味。「エネルギー・ゼロ」という表示はどうも怪しい。
一般に塩素化合物は発がん性や毒性があるが、「甘いから、体内で分解されないから熱量にならない」といって、こんなもの飲んでいて大丈夫なのだろうか?
幸い今飲んでいる「パルスィート」にはこれは含まれていない。
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