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1/16/2017鹿鳴荘便り【映画「この世界の片隅に」】難波先生より

2017-01-16 18:43:53 | 難波紘二先生
【映画「この世界の片隅に」】
 このアニメ映画を見て感動した、ぜひ見なさいというメールは東京近郊に住む高校同級生のM君と千葉の、ある病院長O先生から、年末に詳しいPDF資料を添付して情報を頂いた。


 ところが地元の新聞にさっぱり、この広島と呉の被爆をテーマにした映画の紹介も広告も載らない。(オバマ大統領広島訪問の背景説明についても、森氏の被爆米兵調査について業績の報道がさっぱりなかった。)
 地元紙の映画館広告欄にもなかなか載らない。


 NHK・TVの「クローズアップ現代」は時間帯が22:00に移動し、キャスターも交代してしまったので最近では見る気がまったくしない。
 たまたま19:00のニュース前の「NHKコマーシャル」で「クロ現」が問題のアニメ映画を取り上げることを知り、VTR録画予約をしておいた。


 その後、「この世界の片隅に」が2016年の「キネマ旬報2016」の日本映画ベストテンの1位に選ばれたことを知った。1/15産経は監督の片淵須直を囲み記事で取り上げていた。アニメが1位になるのは宮崎駿監督の「となりのトトロ」以来、28年ぶりだそうだ。


 急いで録画した番組を見たら、基本が水彩画調の原画で、漫画家のちばてつやが「全く違う表現方法だ」と評していたが、私も同感だ。アニメというとこれまでは線画と原色が主体だったが、「これからは主題に合わせて原画を改変する時代が来るな…」と思った。(ちなみに原画は白黒の雑誌漫画で、中間色はない。)


 普通のありふれた市民の生活とそこに割り込んでくる戦争という不条理を描くのに、片淵監督のこの手法はきわめて優れている。


 で、番組での映画解説に女性の「大林千茱奭(ちぐみ)」という人が出て来る。「茱奭」という漢字など、見たことがない。何度も画面を再生してやっとの思いでメモ用紙に写し取った。
 何とこの人は映画監督大林宣彦の娘さんだそうだ。
http://oodoori.com/2558



 1/10放送のNHK番組の後、「映画館に見に行こう」と思っているうちに積雪50cmという20年ぶりの豪雪に見舞われ、身動きが取れなくなった。



 その後地元紙が「呉・東広島版」で映画原画の展示が3月まで呉市役所で行われると報じた。
 そういうわけで、M君とO先生には申し訳ないが、この雪が溶けて交通が安全になってから、観劇に出かけたいと思っている。


 この映画は「クラウド・ファンディング」というSNSを通じて一般市民が拠金するという手法で、映画化に必要な資金を調達したそうだ。
「五社協定」だの新藤兼人などの「独立プロ」の時代を知るものから見たら、時代は確実に大変動していると思ったことだ。

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