ある宇和島市議会議員のトレーニング

阪神大震災支援で動きの悪い体に気づいてトレーニングを始め、いつのまにかトライアスリートになってしまった私。

【文春タイトル】難波先生より

2013-07-01 12:25:23 | 修復腎移植
【文春タイトル】「文藝春秋」8月号の「万波手記」のタイトルは「私はなぜ『臓器売買・悪徳医師』にされたのか」と決まったそうだ。(校了ゲラの左ページ左上の欄外に同名のランニング・タイトルが横書きであったのだが、「標題」だとは気づかなかった。)

 見開きページの右側に半ページ縦の余白があり、ここにタイトルと写真が2枚は入ると思われる。(これはきっと、迫力がありまっせ。)


 今回「監修らしきもの」にちょっとタッチしてみてわかったが、月刊誌の場合、発売日の2週間前には「校了」にする必要があり、8月号の記事に対する反論を9月号に間にあうように書くのは、大変なことだと思った。(高原せんせい、大丈夫かな…。何しろ1週間足らずのうちに、初校から3校(校了)まで進むのだから。)


 メディアの仕事も、出版物だけ見ていれば、格好いいのは白衣のドクターと変わらないが、裏から見ても、ずいぶん似たところがある。
 最近は出版社も「名誉毀損」で訴えられ、負けた場合の賠償金額もケタ違いに大きくなってきた。これも医事訴訟と変わらない。
 出版も医療も、外から見るほど楽でかっこよい仕事ではないということだ。


 刊行直前に「掲載記事内容に関する情報を流す」のが「業界のおきて」だそうなので、いまは書かない。


 6/28(金)の「四國新聞」(本社香川県高松市)一面コラム「一日一言」が、「万波腎移植1000例達成」を好意的に取りあげている。(添付1)割り付けが「中国」に比べて抜群に洗練されている。画像処理をしてみて、それを痛感した。
 ここの記者にもメルマガは届いているが、主に西光雄先生による啓発活動の影響だろう。


 「文藝春秋」8月号に「万波手記」掲載のニュースが伝わり、横並びのメディア論調の一角が崩れたのは素直にうれしい。新聞は個性化しないかぎり未来がない、というのが私の持論だ。
 「愛媛」、「山陽」、「中国」など瀬戸内の県紙は、もっと中央メディアとは違う報道をしてもらいたい。世界に受け入れられる「修復腎移植」が中四国から広まって行くように。
 そのためには独自の理解力、判断力をもつことで、五大紙の意見に右顧左眄していてはダメだ。「ペンは剣よりも強し」という言葉はあなた方のためにある。


 ところで「病気腎移植」あるいは「病腎移植」の呼称だが、文藝春秋記事では「修復腎移植」に統一してもらった。歴史書や歴史的文脈ならともかくも、国際的に使用されている「Restored Kidney」の邦訳語「修復腎」を使用するのが当然だと思う。
 「文藝春秋」にならって、他のメディアも「修復腎移植」という用語を使用するようにお願いしたい。


 らい病(Leprosy)を「ハンセン病」、分裂病(Schizophrenia)を「統合失調症」、と言い替えたのは日本だけで、世界ではもとの名称が使われている。病名に人の名前を冠するのは原因不明の場合に、取りあえず発見者の名前を用いるのが医学的命名法である。
 ホジキン(Hodgkin)病などは、1832年に報告されて以来いまだに原因不明だから、この名称が用いられている。
 甲状腺の橋本病もいまは「自己免疫性甲状腺炎」と呼ぶことが多くなっている。


 この原則からいうと、原因がハンセン菌と判明しているらい病をハンセン病と呼ぶのはおかしいのである。
 それに歴小説で、光明皇后の事蹟や大谷吉継と石田三成の絆などを扱うとき、ハンセン病という名称は使用できない。当時はその名称は存在しなかったのだから。



 「修復腎移植」とは腎臓の病変部を切除して「修復(restore)」し、移植に用いるのだから、病変部ないしは病気のある腎臓を移植するのではない。
 しかし多くの市民は「病気腎移植」、「病腎移植」というと「病気の腎臓をそのまま移植に使う」と受け取りがちで、そこに「汚い」、「危険だ」、「気持ちが悪い」という予断と偏見が生じる余地がある。それが困るのである。


 そのまま「病気腎移植」を使用していると、全国30万人の透析患者や移植患者から「差別用語だ!」と糾弾される時代がやがて来ますぞ。(特に「進歩派」の「朝日」さん、気をつけましょうね。)
 もちろん本の売れ行きにも関係します。青山淳平さんの本は「小説・修復腎移植」にタイトル変更した方がよいのでは、と示唆するのはそういう意味です。
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