【STAP騒動・報道検証4】
新聞はSTAP細胞がらみの記事を載せなくなった。報道検証もない。
「STAP」で検索するとクラウドに2,010万件の情報があるが、ニュースで「STAP細胞」を検索すると5/15にはもう1件もない。何と世の推移が激しいことか。
週刊誌は美事に報道が消えた。週刊の「文春」、「新潮」、「現代、「ポスト」みなそうだ。マッチポンプかな。月刊誌のうち、「文藝春秋」6月号については前回に述べた。3/24のメルマガで「中央公論」4月号の米本昌平論文を紹介した。
http://blog.goo.ne.jp/motosuke_t/e/a49dd690c8e0dadb4c253252978f877a
私より先にここでも指摘されている。
http://kesutora.blog103.fc2.com/blog-entry-1501.html
この「大誤報」について5月号で本人の釈明が行われたのかどうか。少なくとも6月号には載っていない。「時評」欄に佐倉統「コピペと引用の掟」が載っている。「STAP細胞があるかどうかが重要で、論文の書き方のような些細な問題で揚げ足取りをするのは本末転倒だ」という意見は間違っている、と主張している。「論文の書き方に信頼性がないとは、STAP細胞の存在に信頼性がない」とも述べている。彼は公平な意見の持ち主で、佐倉統「進化論という考え方」(講談社現代新書)ではトンデモ科学者竹内久美子の「血液型性格相関論」を切って捨てている。
「STAP事件の真相:不正はなぜ、防げなかったのか」で佐倉統(東大教授)、片瀬久美子(京大理卒,科学ジャーナリスト)、八代嘉美(京大iPS細胞研准教授, 薬大卒)の鼎談が行われている。佐倉は東大文卒後に京大理学研究科に進んだ。片瀬は京大大学院で理学博士になっている。八代は東大医学研究科で医博をもらっている。3人とも当初発表の時は信じたというから、米本だけを責められない。
佐倉「論文が出た段階ではマスメディアは報道するべきでない、と思われますか。」
片瀬「まだ評価が定まっていないことを同時に伝えるなど、慎重にしたほうがいいと思います。」 既視感がある。「旧石器遺跡捏造」事件ではメディア報道により、遺跡だけがどんどん古くなり、ついに70万年前に遡ったので各地に「原人ブーム」が起きた。原人遺跡やその石器を素材にして書かれた論文や出た学位はいくつもあるが、撤回されたとは聞いたことがない。今でも「やれた」、「出来た」、「学会で発表する」、「掲載が決まった」というタイプの報道なら新聞にたくさんある。但しSTAP以外だ…
「WILL」6月号は、西岡昌紀「週刊誌小保方叩きの異常」、堤尭・久保紘之対談「小保方晴子は理研の生贄だ」を載せている。「マルコ・ポーロ」廃刊後も編集長花田紀凱と西岡の関係は今に続いているようだ。この雑誌は表紙にあるタイトルと目次ページのタイトルがちがう。後者は各「小保方叩きは異常だ」、「小保方の査問は宗教裁判だ」となっている。これは「正論」よりももっと右派の雑誌だが、編集はインチキ臭い。「宗教裁判」と言っても「ガリレオ裁判」と比較するのならともかく、「ジャンヌ・ダルク裁判」を引き合いに出すとは。「小保方に実験させればよい」というが、まずやらないし、やって出来なくても口実を持ち出すのは間違いない。あと「新潮45」はまだ出ていないようだ。
雑誌「プレジデント」のオンライン版にある東大医科研上昌弘特任教授の「<STAP細胞問題>から何を学ぶべきか」は理研という研究組織のガバナンス問題を論じていて興味深い。私は理研の組織問題にはまったく知識がないからコメントできないが、大変参考になった。ここで読める。
http://president.jp/articles/-/12539?page=4
新聞はSTAP細胞がらみの記事を載せなくなった。報道検証もない。
「STAP」で検索するとクラウドに2,010万件の情報があるが、ニュースで「STAP細胞」を検索すると5/15にはもう1件もない。何と世の推移が激しいことか。
週刊誌は美事に報道が消えた。週刊の「文春」、「新潮」、「現代、「ポスト」みなそうだ。マッチポンプかな。月刊誌のうち、「文藝春秋」6月号については前回に述べた。3/24のメルマガで「中央公論」4月号の米本昌平論文を紹介した。
http://blog.goo.ne.jp/motosuke_t/e/a49dd690c8e0dadb4c253252978f877a
私より先にここでも指摘されている。
http://kesutora.blog103.fc2.com/blog-entry-1501.html
この「大誤報」について5月号で本人の釈明が行われたのかどうか。少なくとも6月号には載っていない。「時評」欄に佐倉統「コピペと引用の掟」が載っている。「STAP細胞があるかどうかが重要で、論文の書き方のような些細な問題で揚げ足取りをするのは本末転倒だ」という意見は間違っている、と主張している。「論文の書き方に信頼性がないとは、STAP細胞の存在に信頼性がない」とも述べている。彼は公平な意見の持ち主で、佐倉統「進化論という考え方」(講談社現代新書)ではトンデモ科学者竹内久美子の「血液型性格相関論」を切って捨てている。
「STAP事件の真相:不正はなぜ、防げなかったのか」で佐倉統(東大教授)、片瀬久美子(京大理卒,科学ジャーナリスト)、八代嘉美(京大iPS細胞研准教授, 薬大卒)の鼎談が行われている。佐倉は東大文卒後に京大理学研究科に進んだ。片瀬は京大大学院で理学博士になっている。八代は東大医学研究科で医博をもらっている。3人とも当初発表の時は信じたというから、米本だけを責められない。
佐倉「論文が出た段階ではマスメディアは報道するべきでない、と思われますか。」
片瀬「まだ評価が定まっていないことを同時に伝えるなど、慎重にしたほうがいいと思います。」 既視感がある。「旧石器遺跡捏造」事件ではメディア報道により、遺跡だけがどんどん古くなり、ついに70万年前に遡ったので各地に「原人ブーム」が起きた。原人遺跡やその石器を素材にして書かれた論文や出た学位はいくつもあるが、撤回されたとは聞いたことがない。今でも「やれた」、「出来た」、「学会で発表する」、「掲載が決まった」というタイプの報道なら新聞にたくさんある。但しSTAP以外だ…
「WILL」6月号は、西岡昌紀「週刊誌小保方叩きの異常」、堤尭・久保紘之対談「小保方晴子は理研の生贄だ」を載せている。「マルコ・ポーロ」廃刊後も編集長花田紀凱と西岡の関係は今に続いているようだ。この雑誌は表紙にあるタイトルと目次ページのタイトルがちがう。後者は各「小保方叩きは異常だ」、「小保方の査問は宗教裁判だ」となっている。これは「正論」よりももっと右派の雑誌だが、編集はインチキ臭い。「宗教裁判」と言っても「ガリレオ裁判」と比較するのならともかく、「ジャンヌ・ダルク裁判」を引き合いに出すとは。「小保方に実験させればよい」というが、まずやらないし、やって出来なくても口実を持ち出すのは間違いない。あと「新潮45」はまだ出ていないようだ。
雑誌「プレジデント」のオンライン版にある東大医科研上昌弘特任教授の「<STAP細胞問題>から何を学ぶべきか」は理研という研究組織のガバナンス問題を論じていて興味深い。私は理研の組織問題にはまったく知識がないからコメントできないが、大変参考になった。ここで読める。
http://president.jp/articles/-/12539?page=4
早くから専門家の間では言われていたようだ。日本と違ってイギリスはES細胞への抵抗感が少ない。しかしオースチンスミスもIps 細胞研究にも参入した。理研と研究者達との間に何が有るのか、追及しようとする、ライターが現れるとよいのだが。ips 細胞の山中氏がマラソンをして寄付を募った話は有名で日本は研究者へのひも付きでない寄付がすくない。英国がん研究所は700億近い寄付があり、政府から一切支援を受けていないと聞いたことがある。不正研究の発生理由に功名心や金銭欲もあろうが、研究費欲しさの為であるなら解決策も見いだせないだろうか。