【書評】エフロブ「買いたい新書」書評に、No.210: むのたけじ「99歳一日一言」, 岩波新書 を取り上げました。
http://www.frob.co.jp/kaitaishinsho/book_review.php?id=1395620868
著者は1915年秋田県に生まれで、東京外国語学校を卒業、戦争中は朝日新聞の従軍記者として戦争報道にかかわった。戦争責任を感じて退社、郷里に戻り48年、33歳で週刊新聞「たいまつ」を創刊。以後30年間、地の塩として社会の底辺にいる人たちの立場から報道を続けた。本書は長年にわたり書きためられた草稿をもとにした、一種の「箴言集(アフォリズム)」である。
99歳という年齢の高みからでないと発せられない貴重な言葉もある。
「本流と主流を識別せよ。主流は表層で走り騒ぎ立て,本流は底層で歩み流れを導く」(5月1日)。
「私は勝敗の出る仕事には負け続けた。でも負けたことには負けなかった。だから一生を振り返って負けた記憶がない」(2月1日)。
根底にあるのは,強烈な個性と棟方志功の版画に見られるような人間讃歌だ。拾い読みするだけでも味わい深い。
http://www.frob.co.jp/kaitaishinsho/book_review.php?id=1395620868
著者は1915年秋田県に生まれで、東京外国語学校を卒業、戦争中は朝日新聞の従軍記者として戦争報道にかかわった。戦争責任を感じて退社、郷里に戻り48年、33歳で週刊新聞「たいまつ」を創刊。以後30年間、地の塩として社会の底辺にいる人たちの立場から報道を続けた。本書は長年にわたり書きためられた草稿をもとにした、一種の「箴言集(アフォリズム)」である。
99歳という年齢の高みからでないと発せられない貴重な言葉もある。
「本流と主流を識別せよ。主流は表層で走り騒ぎ立て,本流は底層で歩み流れを導く」(5月1日)。
「私は勝敗の出る仕事には負け続けた。でも負けたことには負けなかった。だから一生を振り返って負けた記憶がない」(2月1日)。
根底にあるのは,強烈な個性と棟方志功の版画に見られるような人間讃歌だ。拾い読みするだけでも味わい深い。