カジュアル・アミーガ         本ブログの動画、写真及び文章の無断転載と使用を禁じます。

ある日カッパ姉ちゃんとカメラおじさんの家に一匹の子犬がやってきた。
日々のうつろいの発見と冒険を胸に生きていこう!

暖をとる怪獣ズボラー

2008年02月16日 | めんちゃん日記
何?
なにか呼んだ?
散歩もお風呂もぼく、サボってます。
こんな寒い日がつづくと
できるだけ動きたくないよ。
いやなことを後回しにして
よかったことってあんまりなかった気がするな。
確かに嫌なことを先にやって
いいことばかりでおやすみっていきたいよね。
そう、わかってるんだけど
ついつい・・・・
めんちゃん、お風呂よ。
もう逃げられないよお。
でも・・・・
ああああ!!!!!!
焦げた匂い。胸毛が焼けてるよ!!
やっぱりズボラは、だめです。
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愛するココロ-48-

2008年02月15日 | 投稿連載
     愛するココロ 作者 大隅 充
           48
すっかり年老いたマリーは、スチールの裏にラバーを張った
エノケンの掌をしっかりと握った。
「お帰りなさい。エノケンさん。」
濡れた瞳に春のうららかな水辺の照り返しのような笑みを
たたえて伏見京子は、力強く云うと立ち上がって迎えた。
「マリー、マリー、マリー・・・・」
スポットライトのオレンジの灯りの中でロボットのエノケン
は、いつもの機械的な人造音からだんだんマリーという名前
を繰り返す度に人間エノケンの声に近くなってきた。
マリーは、中央通路までエノケンロボットと両手を取り
合って、まるでダンスでもするようにくるりくるりと
回りながら出てきた。
そのエノケン一号の動きがあの「猿のお巡りさん」の
おどけた動きとそっくりだった。
「マリー、マリー、マリー、マリー・・・」
エノケン一号の口からバイオリンの甘美な調べが流れてきた。
座席で唖然として見つめていたカトキチとトオルは、いつの
間にか椅子に座ったままの体と足でリズムをとっている。
陶酔したように踊っている京子さんの姿を見て、胸が詰った
由香は、なんだか苦しいような気持ちいいような幸せな
潤いに満ちたお湯にどっぷりと浸かっている気分になった。
映写室の小窓から覗いていたゲンちゃんは、すぐに
半世紀前に戻った。
「マリーさん!・・・マリーさんが生きていた・・・・」
ぶるっと我に還って、本当かよ、と頬を自分で叩いた。
 人の気持ちや思いというものがどれだけ時間の流れの中
でも決して消えないものか、その思いが強ければ強いほど
、どこかで必ず出てくる。虫ケラのようにあっけなく
潰れた命の営みもけっして無駄なことは、ない。
どこか何世紀も隔てて天秤の分銅のように悲なる重みも
喜なるもう一つの重みとしてバランスがとれるものである。
 エノケンのココロの思いは、マリーの生存として
はっきりとした善の分銅となって現れてきた。

「あのとき、私を救ってくれた人がいたの。
瀕死の状態でドラム缶に詰められた私をコンクリートを
流し込む前に救ってくれたのは、何を隠そう、オカマ
の画家さんだった。」
「新宿マルヌ。」
「そう。マルヌさん。」
「どうやって・・・」
若松の洞海湾にかかる若戸大橋にトオルが運転する
ワゴン車でさしかかっていた。その後部座席にマリー
こと老婦人の京子さんと映写技師のゲンちゃんが荷台
のエノケン一号を触りながら、大事なカギを砂漠から
掘り当てるように過ぎ去った記憶を堀り起こしていた。
エノケン一号は、白髪を窓からの風に靡かせたマリー
の言葉を探るように聴いていた。
「マルヌさんは、組長の愛人だったの、私が歌舞伎町
の組の不動産ビルの地下駐車場でコンクリを流し込まれ
ようとしたとき、ちょうど組長と現場に降りて来た
ところだったの。マルヌさん、いや画家さんは機転を
利かせて火災警報器を鳴らして、みんなが一端外へ
逃げた隙に私をコンクリの中から救い出してポンプ室
へ逃がしてくれたの。」
「警報が納まってどうしたん?組の連中。」
「鳴り止んで誤報かとみんなが戻ってきたときドラム缶
の中からコンクリが溢れていたので慌てて蓋をしたのよ。」
ワゴン車は、橋に上る入口で一端停止した。
エノケン一号が、目の前の朱塗りの大橋を見上げて聞いた。
「ドウシテ、アケボノチョウのアパートニ、
カエッテコナカッタノ?」
「傷が酷くて一週間横浜の病院にいて、出てきたとき
もしここで私がウロチョロ東京でして組の連中に見つ
かったら、画家さんもアブないと思って、どうしようか
迷っているときエノケンさんがマサを刺していなくなった
と聞いたのでもうわたしは違う人生を歩もうと九州行き
の夜行に乗ったの。」
「そうか。そうだったのか・・」
エノケン一号は、ピアノを奏でた。
「ねえ、わたし、渡し船に乗りたい。」
京子は、子供のようなオネダリする声で懇願した。
「私もぉ。」
助手席にいた由香もうれしそうに同意した。
「だって大学の新入生歓迎ハイク以来乗ったことないもん」
トオルは、エンジンを切って、ゲンさんの意向を確認して
再びエンジンをかけると渡し場へ車をUターンして、
駐車場に入れた。
そして由香とトオルと京子とゲンちゃんとエノケン一号
とで若松行きの定期連絡船に乗った。
そして、思わぬことが起こった。いや、事故といえば事故
だし、最後の最高のパフォーマンスと言えばそうとも言える。
それは、取りも直さずエノケンらしい幕切れでもあった。
 由香とトオルが付き添いで若松の京子さんの家にエノケン
一号とゲンちゃんと洞海湾の渡し船に乗って行く途中
なんだかみんな奇妙な興奮状態ではしゃいでいた。
「生ける刃」のフィルムと持ち主の老婦人を無事に家
まで届けるのが、このミッションだったがどちらかといえば
ゲンちゃんと京子さん、エノケンの同窓会の様相を呈していた。
 エノケン一号がピアノで「わたしの青空」を演奏しながら
渡し船のデッキの上で人の眼も気にせず踊りだした。
京子さんもゲンちゃんも歌い出した。
そして船が若戸大橋の真下で若松の岸壁に接岸するために
舳先を方向転換したそのとき、デッキの最後尾にいたエノケン
一号が踊っている弾みでドポンと海の中へ落ちた。
みんなあっという間の出来事で濁った海水の中へ泡を立てて
沈んでいくのをただ眺めるしかなかった。
 数日後、海上警察と港湾協会の協力でカトキチは、ロボット
のエノケンを引き上げることには成功したが、完全に水没
したためにせっかく人間のように成長してきていたエノケン
一号の脳や記憶メモリーがきれいに破損して甦らなかった。
手足の動力は、復元できたけど肝心の頭の中は、戻らなかった。
エノケンは、今度こそ本当にこの世から消えた。マリーに
再会して、ゲンちゃんとふざけ合って踊り、トオルや由香と
掛け替えのない思い出をつくって、それからぷっつりこの
世界から消えた。
それは、まるで舞台俳優がアバヨっと云って突然舞台袖に
消えて、お客を置き去りにしてしまう居心地のよくない不親切
な喜劇みたいだった。
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思わぬ涙にびっくり

2008年02月15日 | 街角探検
超地元ネタですが、
桜新町の駅に近いメインストリートに
面した古い本屋さんに昨日入ったんです。
小さいけどここは、他の本屋さんにない
雑誌とか単行本が置いていて
品揃えがなかなか侮れないとこでした。
女のお客が入ってきて
来月号の雑誌を注文しようとしたら、
店主の初老のおじさんが、
20日でもうこの店閉めるんですよ。
すいません。もう潮時かなと思いまして・・・
とぽつり。
そしたらそのお客が驚いて泣き出しちゃった。
おじさんもシンみりして、
しばし沈黙。
***********
おそらくその女の人が子供の頃からあって
小学1年生とかマーガレットとか発売日には
100円玉握りしめて、おじさん! ちょうだい。
と買いに来た思い出がよみがえって来たのかもしれません。
町も人も変わり、思い出だけが残るんですね。
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ゴディバ~シーちゃんのおやつ手帖35

2008年02月14日 | 味わい探訪
金曜連載のおやつ手帖ですが、
バレンタイン・デーということで
今日は、ゴディバを一足先に紹介します。
ベルギーの老舗。歴史のあるチョコレートです。
ゴディバの名前の由来と歴史。
GODIVA

By the way.
さて、せっかく手作りチョコをカメラおじさんが
もらったものをテーブルに置いていたら
あっという間に
めんちゃんがくわえて逃げた。
隣の部屋まで追い詰めて
やっと取り上げた。
まったく油断も隙もありゃしない。
前にねこ先生から
犬はチョコレートで死ぬこともあるから。
絶対あげないように。
と言われたことがある。
ああ、危ないとこだった。
めんちゃんもチョコ欲しいかもしれないけれど
あげられないの。

うーん。めんちゃん、もう一度しつけ教室に行くかな?

注:チョコレートに含まれるテオブロミンという成分が犬にとって強い毒性を
 発揮する。特に小型犬は、少量でも発作などの症状を引き起こし
 極めて危険です。
 犬とチョコレートの危険性について
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雨のイトシア

2008年02月13日 | 写真コラム
氷雨。
有楽町は、傘の花。
新しい町の顔も水の中。
駅から人は、あふれ出し、
イトシアに入るのも
雨をぬけて。
*****
予報知らず、
思わず降り出して
構わずゆく人。


小雨。
コートとマフラー。
交差する傘の群れー。
水を弾いて
革靴が鳴く。
ピアノの連弾のように。

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めんちゃんのおやつ手帖 in 田園調布

2008年02月12日 | めんちゃん日記
久々に田園調布に行ったよ。
駅からつながって線路の上に
ドッグカフェがあるんだ。
「田園茶房」http://dog-cafe.a-thera.jp/article/717789.html

今日はなんだかシーちゃん風に
おやつを食べてって言われたけど
誰? それ。
ぼくにおやつの紹介なんてできないけれど
うまそうにたべるのだけは、できるよ。

これ、サツマイモのワンちゃん用シュークリーム。
中の柔らかいとこからパクっ。
ガルガルガル・・・パクパク。
甘くなくて美味しかったよ。
ペロペロペロ。。。
他に何かないの? めんちゃん。
ペロペロペロ・・
しっとりした歯触りとか・・
ペロペロペロ・・
うんっ。ほら、とろけるような舌ざわりとか・・
ペロペロペロ・・・
もう! めんちゃんったら・・ペロペロじゃなく
ん ? それだけ。
以上レポート終わり!
もうお。まったく! めん公。

みんなさん、すみません。めんちゃんにレポートさせた私が悪かったぁ。
シーちゃんごめんね。

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ロミオとジュリエット

2008年02月11日 | めんちゃん日記
はげしい車通り。
ぼくは、よく似たチワワを発見したよ。
向こうもぼくを見つけた! ってハヤハヤ。
リードを引っ張ってなかったら、車の群れの中
お互い飛び込んで行きそうな勢いだよ。

会いたい。遊びたい。
ただそれだけ。
でも危ないー。
もしお互い道の向こうとこっちで手を離したら・・・・怖い~~~
「バレンタイン心中~~突撃! 似たものチワワの悲劇~~」
なんて新聞記事になりそうで怖かったよ。
でも信号変わってやっとあえたよ。

しばらくくるくると遊んだよ。
また、会いたいね。今度は公園で。マーちゃん。



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聖・雪ふり日曜日

2008年02月10日 | めんちゃん日記
日曜になると、雪。
St.Snow Sunday!
また雪になっちゃって、
昨日。
ねこ先生の病院にでっかい白い奴がいたんだ。
そしてぼくにそいつが挨拶したよ。
おいら、シロクマくんっていうんだ。

悪いけど雪の日曜ってのは、おいらたちのお祭りなんだ。
北極の雪が融けないで、ポーラー・スノーに戻りますようにって
お願いするお祭りなんだ。
こっちは、寒くて散歩がつらいなんて思っているけど
シロクマくんは、氷が溶けて住むとこが少なくなってたいへんなんだ。
そうか。それで町にまで出てきちゃってるのかあ。
この前の雪の日曜、自由が丘でもシロクマくんの親子見かけたよ、
そういえば・・・。
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迷い橋で待ち伏せ

2008年02月09日 | めんちゃん日記
迷子のワンちゃんの看板のある橋を
通りかかったら
迷子の子猫が誰かの家の駐車場の
ところにいたよ。
ニャーニャー泣いてしばらく親ねこが
来るのを待ってみたけど
来ない。

ぼくは、この橋を渡って帰ろうか、どうしょうか
迷いながら誰かくるのを待ち伏せ。
結局来ないまま、子猫ちゃん、家の塀と塀の間に
ぴょいと逃げちゃったよ。
ホントにここは、迷い橋だ。
ぼくは、キョロキョロしてカッパさんの後をしっかりと
迷わないように帰ったよ。ふふっ、トコトントン・・・


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愛するココロ-47-

2008年02月08日 | 投稿連載
前回までのあらすじ。103才でエノケンが亡くなり、加藤教授がエノケン
一号としてロボットで甦らせた。そのロボットの記憶に従ってトオルと由香
のふたりは、旅する。そしてエノケンが唯一出た無声映画をその持ち主の伏見
京子とともに小倉の名画座で観ることになった。

        愛するココロ 作者 大隈 充
           47
エノケン一号が首を長くリフティングして真上の映写室のある二階
席の天井を見上げた。
その動きは、凪つづきの大海原でやっと吹いてきた恵みの風を掴み
とって、高々とマストに帆を張って陸めざす帆船のようだった。
 エノケンは、十年のアメリカ放浪から船で太平洋航路を横浜へ
帰ってきた。港から広がる景色は、ガラリと変わっていた。
日本は、すっかりオリンピック景気に沸いていた時期だった。
東京という巨大なヒルが地方から吸い寄せられる人の群れを
パクパク飲み込んでたっぷりと欲望という血のエキスを溜め込ん
で漲るエネルギーを発散しつづけていて目がくらむようだった。
しかしエノケンには、そこに居場所はなかった。
いや、そんな中心にいたくないと思った。
そのままフェリーの二等船室で門司港へ向かった。
下町で焼け出されて孤児になったマリーの両親が生まれたと
聞いた若松へ行ってみよう。そしてどこにあるかわからないが、
マリーの先祖の墓参りをしてみたい。
それが無理でも同じ町で暮らしたい。
そうすることで自分の残る命を愛するココロに捧げられるので
はないかと思った。
このふつふつと湧き出てきた意思に彼は、荒波の中で決して
沈まない生きる芯のようなものを感じた。
この芯は、沈まない。
日本語も通じない長い長い放浪生活の中でトゲのようにココロに
刺さっていたこの小さな芯がいつしかココロの真ん中に移り、
みるみる強く、はっきりとしてきた。
マリーは、もういない。
でもマリーは、自分のココロの芯になっていた。
エノケン一号は、風船が風に舞うようにゆっくりと伸ばして
いたクロムメッキの首をスチール製の胴体に戻して正面を見据えた。
 
 スクリーンでは、品川宿に三度笠で歩いてくる五郎が映し出
されて、その行く手には、御用提灯をもった大勢の町方が松林
の影に隠れていた。
知らないでゆく五郎。
大十手をかざす役人。
心臓を乱打されるような緊迫感。

 劇場の薄明かりの中でシートのビロード張りの背もたれを通して、
無声映画を観ていた久美の身体に小刻みな振動が伝わってきた。
近くに高速道路もモノレールも通ってないしおかしいなと思って
いると、今度は肘掛にのせていた腕にその揺れがもっと大きく
なって伝わってきた。
地震でも車の走行音でもなかった。
京子さんだった。
久美の隣に座っていた伏見京子は、震えながら泣いていた。
嗚咽を堪えて、口をしっかりと結んで長い呼吸を繰りかえして
いたが、我慢できず身体をふたつに折って顔を両手で被い膝に
うずめた。湧き上がる懐かしくて切なくて苦しい追想にココロ
を解放して早く楽になりたいみたいだった。そして一度解放し
てしまうと涙の波紋は、連鎖してやってきた。
それほど感動する映画だろうか。
お年よりには、こういう股旅物の時代劇がしっくりくるのだろうか。
 久美は、とにかく京子おばあさんの肘掛のグリップを握り締めた
細い手を握って、大丈夫?と顔を覗き込んだ。
しかし京子は、膝に顔を埋めて声をあげて泣き出した。びっくり
して久美は、両手で京子の肩を抱きかかえた。
スクリーンは、ハッと御用提灯に気づく五郎の顔のアップで
プツンと終わった。
そしてつづくとひらがなで字幕が出て暗転した。
映写機の音がカタカタカタと響き続けてしばらくするとリール
からフィルムがパチンと外れる音がして止まった。
誰も沈黙している中で京子の老いたすすり泣きだけが聞こえていた。
若い支配人の合図で常夜灯が点された。 
しかしそれは、全点灯ではなく場内の通路にスポットライトする
セカンダリー設定になっていたので、突っ伏した膝から顔を上げて
泣き止んでゆく京子の濡れた瞳までははっきりと薄暗くて
見て取れなかった。
由香は、腰をかがめると回り込んで京子の右隣に座って、久美と二人
で挟む形で頬に赤みがして、生気の色に麗しくよみがえった
老婆を支えた。
「大丈夫よぉ。」
京子は、笑って見せた。
カトキチが立ち上がって、支配人にお礼を言おうとしたそのとき、
静かな機械音がこだまして来た。
劇場スロープの最後部からエノケン一号がゆっくりとカトキチ
たちのところへ降りて来た。
そのロボットの胸が揺れている。そのロボットの目がブルーに
ゆったりと点滅している。
そのロボットのキャタピラが目標を一つに絞って進んでいる。
そしてそのロボットは、指定席の通路で90度に方向転換して
真ん中に座った伏見京子の目の前で止まった。
由香も久美もカトキチもトオルも何がなんだかわからずポカン
とロボットと老婦人を見た。
京子の濡れた瞳がエノケン一号の目玉としっかりと合った。
じっと見つめたロボットの眼は、深いエメラルド色に偏光して
遥かな記憶を呼び起こしていたが、ゆっくりとスチール製の
右手を清らかな細い老婦人の身体の前へ差し出した。
そしてエノケン一号は、掠れた声で正確に発音した。
「マリー!」
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ROYCE'~シーちゃんのおやつ手帖34

2008年02月08日 | 味わい探訪
さて、いよいよバレンタイン・デーが近づいてきました。
日本のお菓子屋さんの宣伝の賜物でこんなに大騒ぎになった
という説があります。
でもチョコと愛の告白は、似合いすぎる甘さ。
そこでロイズが今回登場。今じゃ北海道みやげの定番。
確かにしっとりとした甘さは、群を抜いています。
あまり今元気のない北海道で、ロイズは頑張ってます。
おもしろロイズ・サイトは、こちら、
ロイズ博物館
アートな気分についで美しい北海道の風景を見たい人は、こちら、
ロイズ・ライブカメラ
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コップの水は、こぼれる前に飲み干そう!

2008年02月07日 | めんちゃん日記
お皿にもられたごはんは、キレイにペロリ。
カップにもらったお水もぴちゃぴちゃ空にするよ。
お腹が空いてるだけじゃないんだ。
カップの水は、あふれるでしょ。
入れすぎると。
入れ物って入る量がみんな決まってるんだもの。

このところ雪で外であんまり遊べなくて
カッパ姉ちゃんたちも忙しくて
ぼくの遊べ遊べのハヤハヤ・モードがもうあふれそうになったよ。
で、
ついついやっちゃったよ。
掃除機のノズル、ガリガリってさ。
思い切り怒られたよ。

すまん!こったけど、仕方なかったんだ。
こぼれそうだったんだもの。
かまってくれぇ欲求が。
欲求不満? 要求すまん!
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迷子の記憶

2008年02月06日 | 街角探検
サザエさん通りの三つ叉。
真ん中に交番があり、右に行くと長谷川町子美術館。
この交番前の家を壊していた。
よく通る道でも
ある日その建物が壊されると
何があったのか思い出せないことがある。

そこも確か焼鳥屋か古いラーメン屋か何かの店だったと思う。
が、思い出せない。
このサザエさん通りは、結構古い店や建物が今でも
残っている。
駅から入ったすぐにあったモダンレトロな電気屋さんも
去年なくなった。駅のすぐ近くの大きかった材木屋さんも、もうない。
たぶんみんな家業を継いでいたおじいちゃんやお婆さんが
亡くなって、継ぐ人もなく処分したものだろう。
建物の終わりに人の終わりもある。
人も建物も元気な時にいっぱい写真に撮ってやろう。
あれ? 何だっけって、ならないために。

捜索願い。深沢中学の近くで迷子になった子です。
     飼い主を探しています。


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銀世界とかなしい雪だるま

2008年02月05日 | めんちゃん日記
雪が積もって
どこもここも真っ白。
冷たくて、寒くて、なんて日なんだろ
ってイヤイヤ散歩してたら

ぴょんぴょん跳ねて雪の中。
走ってるうち、何だかわからないけれど
ハイな気分になって、楽しくなってきたよ。
ぴょんぴょん・・・サクサクサク・・・・
ぼくは、興奮して走り回ったよ。

本当は、雪って好きなのかな~~
でも、
しばらくしておしっこしたら、やっぱり寒くなってきた。
帰り道。
車の通る道は、お日さまに当たって雪が水になっていたよ。
そして道の隅で
雪だるまさんがかなしい顔でいたんだ。
「わしたちの命って、短いの」


そうか、冷たいとか寒いとか言ってられないっ、かぁ・・ぼく。

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鬼は外、外は雪

2008年02月04日 | めんちゃん日記

ああっ。
鬼、見っけ!


鬼、食べよう!!!
かたいっ。



ああっ。
豆、見っけ!


豆、食べよう!!!!!
うまいっ。

鬼は、外。福は、内~~~~~~~ 
鬼さん、逃げたよ。外は、雪。
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