破壊王めん

連休おじいちゃんにも会えず、
今のところぼく、いつもと同じ散歩人生。
この際噛めるものだったら、何でも噛んでやれ!
バリバリ・・・
これ、欲求不満じゃないよ。
ぼくにとっては、しごと。あるいはね、しめい。かも?
捕まえて、噛んで、ほじくって、バラバラにする。
大昔ハンターだったもん。仕方ない。

ふたりの世界

飯田橋のお堀。
神楽坂から降りてきたあたり。
ボートに揺られるのは、いい気持ち。
普段歩けない水の上に浮かび移動できる。
遊園地の観覧車も同じく空中に浮かび移動できる。
面白いのが、この気持ちいい空間を好きな人と一緒に
なりたがるということ。
ボートの上の二人の世界では、気持ち良さが倍加する。

こわいもの見たさ

テーブルの上に雑誌があってその表紙が
ぼくを見ていたよ。
恐い。

腹話術の人形みたい。誰?
カッパ姉ちゃんが送られてきたその雑誌にすぐに落書きしたよ。
このひとの芝居は好きだけど顔はきらいよぉ、と云っていたよ。
好きと嫌いが一緒になっちゃったんだ。
こわいもの見たさって、それはもう好きだってこと?

黒猫シェフのイタリアン

お皿やポットやボトル、ピザやチョコなど
すべてが猫の形。
小さいサイズでよく出来ている。
かわいい。
ここには、小リキ、おれちんも食べに来るのかな？

愛するココロ－６－

愛するココロ：　　　　　　　　　　　　　６
翌日。村上刑事にいろいろ音声ロボットについて聞かれて
結局夕方まで時間を割いたために加藤先生は、徹夜で作業所での
新しいロボットの仕上げに精を出したせいで腫れぼったい顔で
トオルを迎えることになった。
　研究室のある四階の廊下に加藤教授が近づくと珍しく賑やかな
笑い声が聞こえてきた。
トオルが、研究室のアイちゃんを相手に反応が面白く腹話術の
要領でマンザイをして遊んでいた。ニキビ面で普段笑わない善明が
腹をかかえて笑い転げていた。
「アイちゃんでーす」
「トオルくんでーす」

走馬灯

今日ねこ先生の病院で狂犬病の注射を打ったよ。
こう見えても本当は、弱虫なんだ。
痛いの大嫌い。
爪を切られるだけでもガルルルガルルしてしまうよ。
大きな犬に吠えるのも勇敢に向っていってるんじゃなく
来ないでと吠えてるんだ。
で、恐怖が最高になったら、ああ、もう死んじゃうってなったら
どうするか?
ぼくは、恐怖の声なき声をお空の色がなくなるまで泣き叫んで
そのあと、
寝ちゃうんだ。スヤスヤ・・・
恐いときは、これに限るよ。
「さあ、めんちゃん。すぐに終わるから。いい子だね」とねこ先生。
ぶちゅ~~~~~~~!!!!!!!
注射のあとぼくは死んだように眠った。文字通り。

のら猫はムツカシイ(考える看板シリーズ)

とある駐車場の看板。
かなり怒っている。
ボンネットに猫の爪跡。買ったばかりの新車なのに。
塀から上り下りするのにちょうど乗用車のボンネットが足場にいい。
誰かがかわいいニャン子たちにここの隅でエサをやる。
その人は、猫がかわいいからかわいそうしか思っていない。
のらの生活は厳しい。今年も何匹か生まれた。
エサ探しと仲間争い、そして交通事故。
のら同士の接触による猫エイズなどの感染症が圧倒的に多いという。
のら猫の平均寿命は2、3年といわれてる。
エサをやって生まれてきて、果たして幸せだろうか。
雨や雪の野良暮らしは、大変だ。

レオナルド・ダ・ビンチ展の驚き!

　上野の国立博物館で開かれている「レオナルド・ダ・ビンチ展」に行く。
のっけからこんなこと云っていいのか、騙された。
本物のダビンチの絵画作品は、受胎告知一点のみ。
それからダビンチ作と云われている少年キリスト像が一つ。
後は、すべてファクシミリ版の展示。つまりコピーや液晶モニターに
映したものばかり。
　新聞で連日宣伝していたので、普通の日に云ったら長蛇の列。
1500円の入場料をイタリアまで行って受胎告知を見たんだと
頭を切り替え、気を取り直して一瞬で通りすぎた受胎告知を
もう一度並び直して見る。
右下のタイルの一部が欠けていたのが立体的でリアルだった。
又シンメトリーと空気遠近法もわかったが、
何よりキリストを宿した聖マリアを見つめて告知する
大天使ガブリエルの見上げる目が厳しい表情に見えた。
まるで断罪するような目だった。とても不思議だ。
　コピー展示の第2会場は、ダビンチの手記を元に模型を
制作して陳列していた。まるで文化祭の学習発表会みたい。

　出口近くでは、協賛の日立がデジタル解析技術のモニター説明を
する香具師のようなおじさんがいて、今回初めてデジタル技術で撮影して
拡大して手にもっている聖書の文字が読めたと実演販売ばりの
パソコン操作をして拡大して見せていた。
ただHITACHIの技師でなく、請負師で客の詳しい質問に答えられず
同じ説明を何回も繰り返すだけだった。
　帰りに一階のロビーで自販機のお茶を飲んでいたら、
さっきの香具師のおじさんが缶コーヒーを買ってひとりで離れてソファに座った。
ポマードの頭が少し崩れて疲れて無口だった。
この人は、ダビンチの自然観察法や唯一完成作品の受胎告知の構図よりも
又デジタル技術撮影よりも六月まで上野で稼げるが夏はどこに実演販売
の店を広げようか、の方が大事なんだと思いめぐらしているように見えた。
又はこんなつぶやきも聞こえてくるようだった・・・
帰りに女房に云われたアメ横の煎じ薬を忘れないように買わないとなあ、
ああ、あとセガレにアキバによってカードゲームも月末の支払い日
には買って帰らないと・・・・
秋田の独り暮らしのお袋が少しボケてきていると妹からあった電話も気になるが
二人目が腹に入った女房のスーパーでのパートもそろそろ止めさせないと
いけないが、結構強情な女房は又すぐにうんと言わないだろう。
どう切り出すか気になる・・・
なんてことを勝手想像してその疲れたおじさんを見ていると涙が出そうになった。
そのおじさんが大天使ガブリエルそのものに見えてきた。
背中に折れた翼があったかなかったか・・・
1500円は十分元がとれた。

葉桜、春が終わっちゃうよ

驚くほど寒かった一週間が終わったら、もう桜の花がなくなってた。
ぼかぼかだった春の日は短く、あっという間に終わっちゃうよ。
ぼくの散歩道もいつの間にかしっかり葉桜になっていたよ。
　緑道の川には、なんだか水苔やなんかのいろんな芽が出ている。
カモくんたちもずいぶん騒がしく泳ぎ回ってるよ。
恋の季節ー。来月ぐらいには、子ガモたちが親のお尻にくっついて
泳いでいるよ。きっと。
恋の季節ー。川の木陰でにんげんの若いカップルが夜泣いていたよ。
同じ川で日曜の晴れた日にんげんのカップルが手をつないでいたよ。
恋の季節ー。ぼくは、背筋をのばして歩いたよ。
ぼくの大好きなともだちに会いたくてー。

中華街の看板猫は、四番目の刀

地下鉄が横浜中華街まで延びて、
山下公園も中華料理もちかくなった。
　関内寄りに一日中店の前で寝ている猫がいた。
看板ねこらしい。通り客がぞろぞろ集まって
写真を撮ったりしている。
どうかナマモノに触らないでください。
店主は、入り口から心配そうに見ていた。
華僑の人たちは、三刀さえあれば世界どこでも生きていけるという。
包丁、鋏、裁ちバサミ=料理店、床屋、仕立て屋。
これに猫の爪を入れれば、四刀かなあ。

横浜ベイサイド

久しぶりの晴れ。
撮影日和。
桜木町から山下公園まで貨物の引き込み線
が今遊歩道になっていて歩いて30分。
海を見ながら風と光を懐かしむ。
古い波止場に錆び付いた巻き挙げ機を発見。
その横に横田めぐみさんを返せと
書かれた看板がたてかけられていた。
ハマユリは、まだ咲かない。

おあずけ

公園通りの新しいお店に行ったよ。
カッパさんもおじさんも美味しいそうなものを食べていた。
ぼくは、オアズケ。
カッパ姉ちゃんの好きなフランス人の飛行機乗りが
「本当に大事なものは、目に見えないんだよ」と
言っていた言葉に似てるけど、本当に美味しいものは
食べれないんだよ。
つらい。・・・うん。

愛するココロ－５－

　　　　　　５
　

名誉の負傷

　今日は、ねこ先生の病院で見張り番の日。
お昼すぎに窓の外で雨が降り出して、
その雨に濡れながら猫ちゃんを抱いたおばちゃんが
走り込んで来たよ。
「ユリが又ケガしちゃったんです」
ユリって猫の顎に深い傷が見えたよ。
ねこ先生は、手際よく手当てしてすぐに終わった。
「この子、喧嘩早くっていつも怪我して帰ってくるんですよ」
「ユリちゃんは強い猫だね。顔を噛まれるのは勇敢な証拠ですよ。
　弱い猫は、よくお尻をやられるんですよ。」
ぼくは、その間もじっとユリを見ていたよ。
ユリは、一言も泣かずにずっと顔をあげてた。
ぼくだったら、泣き叫んで暴れ回っちゃうよ。
痛いの嫌いだもん。

さすらいの学食くん3ー東工大の巻ー

さすらいの学食くんです。
久々の登場です。長い冬休みが終わってなんとか進級出来たぞ。
　今回はね。目黒区・大岡山にある緑につつまれた東京工業大学。
敷地が広すぎて学校の中を大井町線が走っている。
って云うか、分断されているんだね。科学技術では最高レベルで外国人
の留学生も多い。
　学生食堂ともうひとつ時計塔の建物の中にカフェテリアに改装した
ところがあり、10年前はお酒も置いてた記憶があったが今回なかった。

　いわゆる自分で好きなメニュを選んでトレーにとって最後にレジで
清算するタイプだが、ついつい小鉢を多くとって反って高くなる場合が
ある。オクラ小鉢と洋風カツ定食で451円でした。
味は、カツの衣のカリっとした歯ごたえがよくハヤシルーの旨みがほどよくなかなか。
このボリュームでトラック10周走るのは軽く、解析問題だったら100題はいけるぞ。
もちろん解ければの話だけどね。