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ヤング ブラック・ジャック

2023-11-24 04:36:55 | 薬学
登録日:2017/01/09 Mon 10:46:37
更新日:2022/10/24 Mon 18:29:22
所要時間:約 14 分で読めます

 






彼はなぜ闇医者へと堕ちたのか――――




『ヤング ブラック・ジャック』は、ヤングチャンピオンにて連載されていた漫画作品。
2011年の同名のテレビドラマが放送されているが、内容的には無関係である。
単行本は全16巻。

 

原作:手塚治虫
脚本:田畑由秋
作画:大熊ゆうご
医療監修:後藤伸正
協力:手塚プロダクション

 

以降「原作」と示した場合は原則、手塚治虫氏の『ブラック・ジャック』を指すこととする。



概要

タイトルからわかるとおり、ブラックジャックこと間黒男のヤング時代を描いた物語。
主に彼が医学生であったころが中心であるが、高校生~免許剥奪後すぐのあたりの話も入っている。
数話完結方式で時系列は掲載順に一致しないため、単行本では時系列が巻末にまとめられている。



物語の中心は1968年であり、当時の情勢と絡んだ要素が多い。
当時は高度経済成長の真っ只中でありながらも、米ソ冷戦構造の影響下にあり、安保闘争などが燻っていた時代である。
特にベトナム戦争や東大紛争、学生運動などはこの作品のストーリーとは切り離せない。

 

作画担当の絵柄が個性的であり、単刀直入に言ってしまえば 腐女子向けの絵柄 である。
細めで筋肉質な男性もよく登場し、黒男のサービスシーンやBLを想起させるシーンも多い。
題材が不朽の名作であることもあり、絵柄だけで作品を判断し、駄作扱いする人々がいるのも事実である。

 

しかしストーリーはオリジナル要素をいれつつも、原作の要素も多く取り入れている。
手塚作品におけるスター・システムも取り入れており、 登場人物はすべて何らかの手塚作品にモデルがいる
単行本の巻末にはそのモデルの紹介と解説も乗っており、ブラックジャックだけでない手塚作品への愛も見て取れる。
絵柄は確かに賛否あるが、決して腐人気だけでここまで継続してきたわけではないと断言しておく。
確かな欠点を挙げるなら、医学生前後の話のため ピノコの活躍は絶望的である ことは大きいだろうか。
…と思ったら11巻でついに登場した。




2015年秋にTVアニメが放送された。
作画スタッフにOVA版や03~06年放送の『ブラック・ジャック』に参加した面々が多数おり、
キャラクターデザインは大熊ゆうご氏の絵柄を基にしつつもそちらに近くなっている。
話数や尺の都合で漫画版の要素が大幅にカット、改編された話も存在する。(11、12話の後半部が医学生時代であるなど)
その点の賛否は原作のTVアニメでもちらほら聞かれたため、ある程度は仕方ないだろう。

 

ナレーションや次回予告は、原作アニメのブラックジャック役で知られる大塚明夫氏が担当した。
このことは物語が ブラックジャックの回想 という形で締められることになり、視聴者からの評判は上々であった。
EDも、2枚のトランプが回転しながら登場人物とそのルーツ元を次々と比較してゆく演出が好評であった。

 

……しかし、一番話題になったのは「 ギリギリマンボウチャンス 」などに代表されるOP「I am Just Feeling Alive」の空耳の数々だったり。
またOPのラストカットが 刀を構える百鬼丸似の男とメスを構える間黒男が対峙する というものであり、
到底医者の漫画とは思えないカットに、原作1話をもじって 医者はどこだ!? と言われたりもした。
ついたあだ名は「人切り執刀斉」「見境なき医師団」「るろうに検診」など
こうしたシリアスな笑いどころも、ネタ化に一役買っていたのかもしれない。



■あらすじ

時代は1968年。東大紛争が勃発し、学生運動が激しさを増す中、とある大学の医学部に1人の奇妙な男が在籍していた。
半白の髪、全身に残る無数の傷、傷跡を境に皮膚の色が違う顔面。医師免許を取得するため、勉強に励むその青年の名は、間黒男(はざま くろお)。
その天才的な手腕によって、数々の奇跡を起こすことになる彼は、後にブラック・ジャックと呼ばれる。
恩師の本間丈太郎に憧れ、まっとうな医師になることを志していた間黒男が、無免許医となり莫大な医療費を要求するようになった経緯がここに明かされる。



▲登場人物

 

CV.梅原裕一郎
主人公。ブラックジャックの若かりし時代であり、三流大学である本越大学(通称ポン骨大学)に通う医学生。
かつて爆発事故により重傷を負い、母と自分の治療費のために闇金に手を出し、3億円もの借金を背負っている苦学生。
本間丈太郎に憧れ修行を続けたため、医学生ながらその知識や技術力は非常に高く、時に違法な治療をして金稼ぎもしている。
それでもまだ全うな医者にあこがれている点や、医学生ゆえに立場が弱いのが原作との大きな相違。
精神的に未熟な面も含め、ブラックジャック時代なら一蹴しそうな問題でも大きく心を悩ませる。
しかし数々の経験を経て、徐々にブラックジャックに近くなっていく……。

 

医学以外の知識はからっきしで、そんなものは医学にいらないと強がったが「患者とのコミュニケーションに必要」と論破された。
原作も割とそうだが、若さゆえか表情豊か。時には顔芸も見せる。

 

自身が母の治療のために覚悟をして大金を借りたこともあり、その覚悟が彼の価値観の根幹にある。
このことが、彼が高額請求をして患者の覚悟を試すという行為につながっている。
そのため、決して自身の借金を踏み倒そうとはしないし、
治療費を値切る患者には「治療にはいくら払ってもいいという覚悟は嘘だったのか」と憤慨していた。

 

また、作風ゆえかやたらと脱ぐ。扉絵では特に顕著で、服だけではなくときには皮や肉まで脱ぐこともある。



CV.大塚明夫
間黒男と同一人物だが便宜上別に記載。若いころより眉が太くなり、貫禄がついている。
原作どおり医師免許を剥奪された後は、ボロボロになりながらアメリカをふらついている様子。
あるマフィアのボスの手術を請け負ったらしいが、断片的には語られているもののいまだ全容は明らかではない。
一時は死ぬことも考えたが、自身は母や本間先生に助けられた身であり、自分ひとりで生死は決定できないと悟る。
その後の動向は不明だが、1972年に原作で知られる海のよく見える家を買ったとのこと。

 

アニメでは冒頭や終わり、次回予告をナレーションとして努めた。
戦争の話題がよく出ることもあり、某むせるアニメやステルスアクションゲームを思い出した人も多いんだとか。
「どうしてあの男を助けたのだろうか。間黒男は自問したが、答えは出なかった」
「医療行為に正解などないことを、このときの間は知らなかった」



  • 岡本舞子
CV.伊藤静
黒男の先輩で研修医の女性。第1話で黒男にヘルプを求め、その圧倒的な技術を見たことから親しくなる。
自信家なのか美人を自称しているが、作中でそう他称されたことはない。
黒男の医師としての力量には尊敬や嫉妬を抱いているが、天狗になりそうな面は心配して指摘している。
特に無免許ながら違法手術を行うことには反対しており、同時に自身がそのきっかけになったことに責任を感じている。
最初は彼の性格に振り回されるも、最近は彼を騙して通訳にしたり論破して世間一般の知識をつけさせるなど扱いがうまくなっている。
今のところ彼に恋愛感情を抱くシーンはなく、サービスシーンもないなどヒロイン力はいまいち。
アニメでは所々登場回数が増えている。それでもヒロインとして認知されたかは非常に怪しい。

 

モデルは原作「BJ入院す」に登場する新宿南外科の女医(本名不明)。右腕を骨折したBJの入院先で働き、彼に恋をする。
……なのだがなぜか単行本のキャラクター紹介でモデルがかかれていない。上記はアニメEDにて発覚している。

 

同姓同名の芸能人がいるが一切関係はない。



  • 藪正人
CV.遊佐浩二
近所に病院を構える壮年の医師。学生のため表立って医療行為ができない黒男がよく病院を利用している。
年齢は不明だが24年前に太平洋戦争のニューギニア戦線に新米軍医として同行したので、少なくとも40代以上である。
戦地での体験がトラウマになり、血を見ると失神してしまう上に覚せい剤常用者となり借金もこさえていた。
しかし、ある出来事で黒男が生死に真剣に向き合おうとする姿を見て改心する。
自身を鍛えなおすため薬をやめ、戦争真っ只中のベトナムへ向かった。その後も黒男とは度々再会する。

 

黒男の気持ちをよく理解しているうえに小柄で表情豊かかつリアクション豊富で、舞子があまりヒロインっぽくないこともあって
読者からヒロイン扱いされることもしばしば。ヤク中であったことから メインヘロイン とも呼ばれたりする。
彼が中毒になったのはドラッグではなく覚せい剤のため、''メインヒロポン''が正しいのだが
アニメでももちろん登場。藪の安否を気にしてベトナムまで危険を冒して来た黒男を心配するシーンは、ヒロインの貫禄十分であった。
しかし8話を最後に登場せず、一部のファンを絶望させた。

 

モデルは原作「きたるべきチャンス」で登場する綿引博士。特に病気でやつれた顔はヒロポン中毒時の藪そっくり。



  • 立入灯郎
CV.東地宏樹
借金の取立屋。黒男や藪の債権を握っており、度々借金返済を迫る。
金がないなら黒男の母親の生命維持装置を切れといったり、生命保険による自殺を示唆するなど容赦のない性格。
しかし情が全くない訳でもなく、アニメ最終話ではすっかり考え方の変わった黒男をみて驚いていた。
黒男がブラックジャックになった後は、彼に裏社会のボスの手術を要請するも失敗し、追われる身となっている。
なお、彼を追った人物は原作の「指」に登場する間久部縁郎である。

 

外見は手塚諸作品に度々登場するアセチレン・ランプ。



  • 軍医キリー
CV.諏訪部順一
「ベトナムにて」で初登場。短髪のアメリカ軍軍医。
患者の命を救うことに情熱を燃やし、そのためなら自らの危険も省みない。
患者に対しては敵味方の区別もせず、どんな重症でも最後まで諦めないなどまるで原作のブラックジャックのようである。
経験則から独自の医療品を作成するなど、その技術力も高い。
黒男のことはまだ免許もない若造と馬鹿にするも、後に意気投合して、絨毯爆撃寸前の危険な場所で手術を共に行った。



本名はキリコ。お察しだろうがあのドクター・キリコの若かりし時代である。
安楽死というある意味「諦め」の手段を用いる原作の彼とは大幅に性格が違い、読者を驚かせた。
ただし、笑い方はそっくりである。

 

黒男が帰国した後もベトナムで軍医を続け、「ホアの日記」で再登場。
ベトナム人の女医ホアと意気投合するも、紆余曲折の末に彼女は大量の放射線を被爆してしまう。
対処法もなく日々弱っていく彼女を見て、キリーはとうとう……




▲複数の話に登場する人物



  • レイモンド
CV.井上倫宏
「拉致」に登場したフィリピン人男性。白血病を患う娘の治療費のために日本に密入国していた。
移植直前に患者が死亡するが、黒男が整形手術でレイモンドを患者そっくりに整形したことで(原作1話「医者はどこだ!」と同じ案件)
以降金山として生きていくことになり、時折黒男に金銭援助を行う。

 

モデルは原作「裏目」で登場した黒人サミー。こちらでも陰謀にまきこまれ大怪我を追っている。



  • 青山
CV.豊口めぐみ
脱走兵」で初登場した女性。べ由連(ベトナムに自由を市民連合)の新左翼であり、ベトナム脱走兵を支援していた。
脱走兵のスミスが脳浮腫に陥るが、脱走がばれるため公共の病院が使えず、学生である黒男に治療を依頼する。
自分の目的のためなら他人の都合を省みない高圧的で傲慢な発言を繰り返し、黒男を激怒させた。
その後もより過激な革命運動へ身を投じ「狂騒の季節」で再登場。顔に傷を負いながらブラックジャックに今上エリの治療を依頼した。
これらの経験より、黒男は「手術は前金制にする」「安易に引き受けず、慈善事業はしない」ことを学んだ。

 

モデルは『バンパイヤ』の岩根山ルリ子。原作ではU-18の製作者ワットマン博士として登場した。



  • CIAの男/ヒューゴ
CV.武内駿輔
「脱走兵」で初登場。CIAに所属する強面で眼鏡をかけた男性。
CIAの職務に忠実で冷徹だが、全く情がないわけではない。
ある事情で黒男に仲間を助けられたため、無免許医療行為で捕まった彼を釈放し、犯罪記録を抹消した。
同時に医学生の身で優れた技術力を見せた黒男に興味を持つ。
「苦痛なき革命」で再登場。アメリカの闇を知る後述のリーゼンバーグ教授に、発覚したら始末すると警告をした。
「囚われの間に」でも登場。裏社会でも身を追われたブラックジャックの才能を惜しみまだやりなおせると声をかけるも、
失意のそこにいたブラックジャックは耳を貸さず、路地裏へと消えていった。

 

モデルは『人間昆虫記』の釜石桐郎。
アニメのCVが当時アイドルPとして名を上げた人物であったため、彼の裏家業の姿と言われたりもした。



  • 今上エリ
CV.悠木碧
「狂騒の季節」で初登場。学生運動に身を投じる女性で、集団の中にいても反対を貫ける芯の通った面を持つ。
顔の傷を黒男が治療したことで親しくなり、彼に恋心を抱くが、次第に彼とのすれ違いが多くなる。
後にあるシーンをみたことで失恋し、折り悪く学生運動時のリーダーに誘われたことで統合赤軍の活動に身を投じてしまう。
そこで「反省」という名のリンチをうけた青山をかばったため、自身もリンチを受け虫の息に。
ブラックジャックが駆けつけるも治療の甲斐なく死亡。この一件は彼の心に深い傷を残した。
黒男がボンカレー好きになった話でも登場する。彼に笑顔を向けるが、彼女の結末を知る読者は悲しい気分になったとか。

 

アニメでは最終話に登場。尺の都合で彼女の心理描写がばっさりカットされている。
そのためアニメのみの視聴者には、好奇心で社会運動に乗っかった軽い女性と思われがちでもある。

 

モデルは『リボンの騎士』のサファイヤ。



  • 百樹丸雄
CV.宮野真守
「無残帳」で初登場。本越大学にやってきた講師。
以前は帝都大学で働く優秀な外科医だったが、交通事故で四肢を失って職を追われている。
黒男の恩師である本間丈太郎や、黒男とは旧知の仲であり彼のリハビリも見てきた。
特殊な義肢を開発し外科医として再起を図るも、それをよく思わない帝都大学の面々の陰謀により失敗し、失意の底に陥る。
後に彼が四肢を失った事故も彼らが原因と知り、残酷な復讐に走ってしまう。
丸雄自身は権力に興味はなかったが、彼が医学部の権力争いの闇に飲まれて狂った姿をみたことが、黒男が権力を嫌う一因になった。
アニメでは書かれなかったが、黒男の事故の原因となった復讐相手5人のことを知っており、彼に復讐の道を歩ませる最後の後押しをした。

 

モデルは『どろろ』の百鬼丸。そのほか「無残帳」には『どろろ』をモデルにするキャラクターが大勢登場する。
義肢に様々なギミックを仕込み、相手の四肢を奪って自身に移植しようとする姿はまさにモデルそのもの。
なお、原作にも百鬼丸がモデルのスターシステムのキャラは出ているが、彼らとは無関係である。



▲ほかの作品に登場する人物

 

  • リーゼンバーグ教授
CV.山野井仁
「苦痛なき革命」で登場。黒男がアメリカ滞在中に師事した脳医学の権威。
その大きな鼻がどうやってマスクに隠れてたんだという突っ込みはなしで。
脳医学の権威だが骨折の手術も一流で、また精神医学についての論文も書いている。

 

誠意ある人物だが、かつては「ドクター・リンゲ」の名でナチスの化学兵器実験に関っており、その課程で人体実験もしていた。
その被験者である無痛症のジョニーが現れ、彼によって人体実験の秘密発覚を恐れたCIAによりジョニー共々狙われるも、
彼の無痛症を治療することで証拠がなくなり、彼の命を救って見せた。
黒男はリーゼンバーグの技術に近づくため医学生という立場を隠して手術に協力しており、
その技術のためなら法を意に介さない倫理観を、かつて人体実験に明け暮れた自分と同じで危険なものだと危惧した。

 

スターシステムによる登場ではなく、『ミッドナイト』に登場するリーゼンバーグ教授その人である*1
そちらでは後に被験者が病院に押しかけ、彼ともみあいになり道連れになってしまった。



  • トマス・ウィリアムズ
CV.高橋英則
「苦痛なき革命」に登場するベトナム戦争帰還兵。戦地での原因が元でPTSDとなり、藪とともにリーゼンバーグの元を訪れる。
そこで黒男や舞子とも知り合い、ジョニーについての情報を提供した。
後にPTSD克服には人生を掛けるほどの強い目的が必要と知り、役者業を目指すことになる。

 

『七色いんこ』の「ピエロのトミー」であり、その生き様は同作主人公の七色いんこに受け継がれていった。
アニメではPTSDで苦しむ際に藪と同じベッドで寝ていたため、視聴者からは 現地妻 浮気相手 などと呼ばれてしまった。



▲その他

 

  • 本間丈太郎
「傷だらけの17歳」で登場。皆ご存知であろうブラックジャックの執刀医で彼の恩師。
黒男が手術の後遺症で背骨に異常をきたしたと知り、海外から駆けつける。
独自開発の人工骨を用いて無事に手術を成功させるも、最後の段階で助手たちに全員外に出るよう指示する。
意図のつかめないまま全員出て行き、オペ室に一人残った丈太郎が黒男から取り出したのは……。

 

  • 如月めぐみ
研修医時代のブラックジャックの恋人。セリフなどはないが、彼女の存在は決して無視されていない。
あるシーンを今上エリがこっそり見ており、彼女が失恋から破滅に向かうきっかけになってしまった……。

 

  • ピノコ
おなじみ奇形嚢腫から生まれた自称ちぇんちぇーのおくたん。11巻でついに登場。
雪山へある人物を探しに行くブラックジャックの後を勝手についてきた。独特なピノコ語の再現度はあんまり
目的の人物が女性とわかると怒ってつっかかるなど、嫉妬深い性格は変わらない模様。

 

  • 手塚治虫
作者その人。原作でもちょくちょく登場し、締め切りに追われる「シメキリ病」を発症したり、テロ犯人と疑われているさなか警察署で漫画を書かされたりしていた。
短編「ヤバい男」で登場し、病院にてベッドで横になりながら漫画を書き続けていた。
漫画に対してはどんな状況でも死ぬまで書き続けるという強い信念を持ち、その姿勢はある問題に直面していた黒男を勇気づけた。
ちなみに書いていたのは「やけっぱちのマリア」。
ハレンチ学園のブームに乗ったエログロナンセンスな描写の多いアバンギャルドな作品であり、週刊少年チャンピオン創刊時の作品である。



ほかにはゲラ、山田野教授、辰巳先生などが回想や台詞、チョイ役などで登場している。
同期の友人の手塚などは未登場。




余談

  • 単行本巻末の年表では、黒男は1946年生まれとなっている。
    1965年に医大に入学し、漫画1話の1968年では彼は4年生である。
    これは1973年の原作連載にあわせたためであるが、単行本5巻で時系列に間違いが出てしまっている。
    (1970年に研修医となった黒男をエリが見かけるとあるが、この地点で彼はまだ6年生(医学生)のはずである)
    そのことに作者側も気づいたのか、12巻の年表ではエリが研修医となった黒男を見かけたのは1971年に変更されていた。
    辻褄こそ合うようになったが、同年7月には免許をはく奪されたうえでの行動を起こしているため、彼が正式な医療行為を行えた期間は わずか4か月もない ということに…。

 

  • アニメ11話のエンドカードを手塚治虫風の絵柄で知られる田中圭一氏が担当した。
    彼は、同時期爆発的人気であり無断パロディで知られる『おそ松さん』風のイラストを描いたため大変な反響があった。
    この反響は公式でも予想していたのか、事前にもTwitterにて含みのあるコメントがされていたが、
    治虫氏の娘である手塚るみ子氏から「 元祖無断パロディ作家の意地を見せたな 」という皮肉をこめた賛辞を送られたことにより、
    公式Twitterにて改めて謝罪をするに至った。




「俺が、手を貸す」

 

「君は追記修正免許をもっていないだろう?」

 

「それがどうした!」

細胞

2021-02-16 07:21:52 | 薬学
はたらく細胞

登録日:2018/08/04 (土) 03:10:13
更新日:2021/01/28 Thu 10:11:11
所要時間:約 14 分で読めます

▽タグ一覧
18年夏アニメ 21年冬アニメ はたらく細胞 アニメ化 人体 前野智昭 勉強になる漫画 学習漫画 擬人化 月刊少年シリウス 清水茜 漫画 細胞 細胞組織 花澤香菜 講談社



これはあなたの物語。あなたの体内(からだ)の物語――





■概要

『はたらく細胞』とは『月刊少年シリウス』で2015年3月号から2021年3月号まで連載された細胞擬人化漫画。既刊5巻。
著者は清水茜。

第27回少年シリウス新人賞大賞を受賞した『細胞の話』の連載版である。
連載初回から話題になり、小説化やアニメ化・舞台化、公式ガイドブック、スピンオフなど、多数のメディアミックスを行っている。
2018年7月からアニメが放送し、21年1月から2期「はたらく細胞!!」が放送。
ナレーションは能登麻美子。

舞台化も決定し、18年11月16日~25日まで東京・シアター1010にて上演予定。

スピンオフがいくつかあり、
体内の細菌にスポットライトを当て、腸内環境を描いた少女漫画チックな『はたらく細菌』
赤血球の分化前に当たる「赤芽球」を主軸とした『はたらかない細胞』
劣悪極まりない生活環境の不健康な成人男性の肉体を描いた『はたらく細胞BLACK』
「昼夜はたらく細胞たちも、オフになったらあそびたい!」コミュ障のキラーT細胞を中心に本家とよく似た細胞たちのドタバタ活劇を描く『はたらく細胞フレンド』
人気キャラの血小板にスポットを当てた『はたらく血小板ちゃん』
新生児の体内の細胞の働きを描く『はたらく細胞BABY』
女性特有の病気、体調不良に細胞たちが立ち向かう『はたらく細胞Lady』
「白血球さん」とズッ友メンバーの好中球にスポットを当てた『はたらく細胞WHITE』
の8つである。スピンオフ増えすぎだろ。
ちなみに『細菌』に関しては悪玉菌が主役として描かれているエピソードも多く、当然その場合は善玉菌や免疫細胞達が悪役扱いになるため、どっちが悪者か分からなくなることも多い。

元々細胞の擬人化というのは清水先生のアイディアではなく、妹のアイディア。
当時漫画の専門学校に通っていた作者は卒業課題で悩んでいた時、
妹が細胞を覚えたいから擬人化して読み切り漫画を描いてと、高校の生物の授業中に描いた擬人化イラストを持ってきたらしい。
そしてそれを面白いと思い、そのネタを貰ったという。

また赤血球がショートヘア、白血球は片目が隠れているといったキャラの原案も妹が考えている。

そんなこんなで描いた漫画を専門学校の卒業時に来ていた編集に『細胞の話』を見せたら好評価を貰い、編集にこのまま新人賞に出そうと勧められ、そこから現在に至る。
現在受賞作『細胞の話』は公式ガイドブックに収録されている。

インタビューによると監修の先生がついているらしい。

とはいえ、本作はあくまで「体内組織を擬人化した娯楽作品」であり、教科書や専門書、学習漫画の類ではない。
即ち読者及び視聴者に正確な知識を与えることを目的として作られたものではないことは注意が必要。
この点は公式からも度々アナウンスされている。
例えば血漿の存在や細胞の寿命・細胞の死の概念などは娯楽性の観点や作劇上の都合で省略されており、
逆に細胞の役割が誇張される(各種白血球が細菌、ウイルス感染細胞等と満遍なく戦うなど)といった「嘘」も意図的に加えられている。

医療関係者や教育関係者も絶賛している作品ではあるが、
この作品の知識を鵜呑みにしてそのまま解説したり、逆に事実と異なる点をドヤ顔で指摘することはどっちも恥をかくだけの結果になるため慎もう。


■あらすじ

白血球、赤血球、血小板、マクロファージ、記憶細胞、キラーT細胞、NK細胞、B細胞、マスト細胞……etc。
人間の細胞の数、およそ60兆個! 彼らは皆、体の中で休むことなく働いている!
体内に入ってきた細菌・ウィルス・異物には徹底抗戦! そこには細胞たちの知られざるドラマがあった!

シリウス新人賞出身の清水茜が描く、細胞擬人化ファンタジー!

(公式より引用)


■登場人物


赤血球

血液の40パーセントを占める細胞。ヘモグロビンを多く含むため赤い。
酸素と二酸化炭素を体中に運ぶのが仕事であり、そのため本作では配達員の姿で表現されている。
詳しくは個別へ。


AE3803

CV:花澤香菜
演:七木奏音

本作の主人公。
主にメインとして登場する新米赤血球の女性。
元気だが並外れた方向音痴故にやたらと迷子になりやすく、その上細菌と出会いやすい巻き込まれ体質。よく白血球の1146番と出会う。
誕生して間もないらしく、知らない事が多い。
何かと間の抜けたところの多い印象だが、「如何なる状況でも任務を遂行する」という赤血球としての使命感は強い。


・AA5100

CV:遠藤綾

AE3803の先輩。通称「先輩赤血球」。
迷子になりやすい3803番と一緒に配達や指導をしてくれたりする。
ロングヘア、帽子、何より声からどうにも某シェリルっぽい。


白血球(好中球)

CV:江越彬紀(2001)、佐藤健輔(2048)、柳田淳一(2626)

外部から侵入した細菌やウイルスと戦うのが仕事。
『BLACK』には女性型が登場したが、本編に登場する好中球は全て男性型。
詳しくは個別へ。


U-1146

CV:前野智昭、村中知(骨髄球)
演:和田雅成

メインで登場する白血球にしてもう一人の主人公。
外見はクールな怖い人と言った感じだが、実は天然で優しく仕事熱心な人。
名前の由来は 良い白 の語呂合わせと思われる。
赤血球AE3803とよく遭遇し、新米故によく迷子になったり知らない事の多い彼女によく道案内や先生役をしている。
「血液循環」(原作10話、アニメ8話)回では彼女を心配する余り全身のパトロールと称して彼女を尾行しあわやストーカーとなりかけた。
ちなみに寿命なんか忘れたかのように長生きしている(抗原を殺そうが捕食しようがぴんぴんしている)が、
元となった読み切り『細胞の話』(この頃は識別番号が『1116』である)では寿命が20日と定められており、お亡くなりになった。その後、『1117』番に生まれ変わって赤血球と再会する。



・4989番

CV:熊谷健太郎

度々登場する白血球の一人。
1146番と仲が良く、過去編以外にはだいたい登場している。
擦り傷で表皮にできた大穴から体外に吸い出されかかったり遊走中に壁に挟まったりなど、何かと苦労が多い。
何かと災難に遭う役回りから、名前の由来は 四苦八苦 と思われる。


キラーT細胞(細胞傷害性T細胞)

リンパ球の一種。
上下黒(トップスのみ半袖)の繋ぎと、 KILL と書かれたキャップを被っている。
好中球と同等、或いはそれ以上に荒々しく好戦的な益荒男の集団。
詳しくは項目を参照。


・キラーT細胞(細胞傷害性T細胞)

CV:小野大輔、東内マリ子(未熟胸腺細胞)

キラーT細胞としてはメインで登場する個体。「班長」と呼ばれる事もある。
短い金髪と筋骨隆々の肉体を持つ男性。
非常に荒っぽく粗野な性格だが義理堅い面もあり、礼節も全く弁えないという訳でもない。
「身体の平和の為に細菌を撃滅する」「必要とあれば元は身体の一部だった細胞とて迷わず殺す」と己の職務には真面目。
また前述の「場合によっては一般細胞をも手にかける必要がある」という事もあって他の血球や一般細胞とは自ら距離を取っているが、
内心では彼らと仲良くなりたいと思っている模様。
昔は劣等生であり、努力してキラーT細胞になった。
実はヘルパーT細胞や制御性T細胞とは胸腺学校時代の同期。


・ナイーブT細胞(「インフルエンザ」回に登場した個体)

CV:田村睦心

一度も抗原を倒したことが無い未熟なキラーT細胞。帽子の前から飛び出した金髪が特徴。
キラーT細胞にしては珍しく気弱で臆病な性格。体格も貧相。
他のキラーT細胞の体育会系のノリを前に委縮してしまっており、彼らから毎日の様にドヤされる事を苦にしている。
インフルエンザに感染した細胞達との戦いに際し、恐怖に負け敵前逃亡してしまうが……。


・エフェクターT細胞

CV:乃村健次

上記ナイーブT細胞が、樹状細胞によって活性化させられた姿。つまりはナイーブT細胞と同一人物なのだが、
髪型自体は変わっていないものの髪が大きく伸びており、それ以上に体格も凄まじく屈強になっている。身長で言えば比較的大柄なはずのキラーT細胞を更に上回る。
青臭い少年だった顔立ちも大人っぽく……というかとんでもなく濃くなっており、
劇画風のタッチと体格とが相俟って一人だけ(アニメの製作繋がりか)ジョジョの世界に生きるキャラとなってしまった。
更に分裂・増殖を完了させていたため、濃い大男の大集団(しかも全員同じ顔)を引き連れた状態で登場した。
屈強な身体に見合い、キラーT細胞に相応しい極めて高い攻撃力も身に付けている。
しかし調子に乗っていた所をA型インフルエンザに返り討ちにされ、元に戻ってしまった。



・ヘルパーT細胞


CV:櫻井孝宏、小松未可子(未熟胸腺細胞)
外部からの侵入者がどんな敵で、どんな戦略が有効かを考え、指示を出す司令塔。
キラーT細胞に出動要請を出せる。
おやつのクッキーの粉が頬についたままで司令を出すなど、おっちょこちょいな一面もあるが、
実は胸腺時代から「ヘルパーにも制御にもキラーにも道が開ける天才」と称されたエリート。ただの愉快な眼鏡男子ではない。


・制御性T細胞

CV:早見沙織

T細胞や免疫系が暴走しないように制御するのが仕事。
普段はヘルパーT細胞の傍にいて彼の制御が必要か見極めているが、時には単独で細胞を守るために戦場に出る事もある。


・マクロファージ

CV:井上喜久子

白血球の一種。
スタイル抜群であらあらうふふ系のおっとりとしたお姉様。
赤血球や好中球などと同様に複数人存在するが、いずれも似た雰囲気・容姿の女性で男性のマクロファージは登場していない。
純白のナイトキャップにロングドレス、レースで縁取られたエプロンという服装だが、
戦闘時には巨大なナタを軽々振り回して敵細菌を斬殺し、ステゴロで豪快に敵を殴り殺す。
主に登場する個体の武器も、 スレッジハマー、メイス、大斧 、果ては 釘バット と、どういう訳か 揃いも揃って得物が物騒 。
見つけた細菌やウイルスを殺し、その情報を解析し抗原や免疫情報を見つけ樹状細胞に連絡するのが仕事。
また死んだ細胞や細菌を片付ける掃除屋でもある。
骨髄内においては赤芽球たちの心優しき保育士であり、本編のAE3803の幼少期にも慕われているが、
スピンオフ「はたらかない細胞」ではニートの赤芽球どもに手を焼いている。


・血小板

CV:長縄まりあ、春野杏、赤尾ひかる、森永千才、石見舞菜香、立花芽恵夢

血管が損傷した時、集まって傷口を防ぐ役割を持つ。ようはカサブタを作る。
実物の血小板は自身の身体を使ってカサブタを作るが、今作中では 血小板の手による道路工事 として描かれている。
他の細胞より小さいので本作では幼児の姿をしている。アニメでは声・動作共にロリロリしい。
その愛くるしさに多くのロリコ……もとい視聴者たちが魅了され、
二次創作絵の比率は純粋に可愛らしいものから、色々危ないいけない絵まで作中屈指の多さとなっている。


・好塩基球


CV:杉田智和
白血球の一種。全白血球の中で僅か1%未満しか存在しない。
同じ白血球である好中球と好酸球を問題個所に誘導する物質を作る役割を持つ。
免疫にかかわる役割もあるのではないかと考えられているが、いまだに全容が分かっていない謎の細胞。
そのため本作では顔をマスクで半分ほど隠し、謎めいた雰囲気の……というか中二キャラと化した。
どこぞの飼育委員のように難解で中二病臭い言い回しが特徴。


・好酸球

CV:M・A・O

白血球の一種。全白血球数の数%程度といわれている。
ピンクの繋ぎとキャップを被った女性の個体のみが登場している。武器は二又の槍。
1146とは同じ骨髄で育った幼なじみであり、好塩基球の言葉を理解できる数少ない存在。
本来の仕事はアレルギーや寄生虫への対応だが、細菌やウイルスの駆除もしてくれる正義感の強い女性。
が、他の白血球より貪食作用が非常に弱く、ぶっちゃけ足手まとい。
さらにほかの細胞は好酸球の事をよく知らないため、あまりの弱さに悪口を言われ放題になってしまった。
一方でメインの仕事である寄生虫に対しては特効とも言える高い戦闘力を保持しており、非常に極端な性能。
帽子を被ったクールキャラでプラチナブロンドの髪をツインテールにしているが某空母ではない。


・樹状細胞

CV:岡本信彦

周囲に突起を伸ばした大樹の中で、受付のような場所にいる男性。
体内に侵入してきた細菌や、ウイルス感染細胞などの断片を抗原として提示し、他の免疫系の細胞に伝えたり、緊急時に細胞を活性化させる役割を持つ。
温厚そうで爽やかな見た目とは裏腹に本性はかなりどす黒い。
因みに活性化の手段は隠し撮りされたその細胞の過去の黒歴史の暴露。


・B細胞

CV:千葉翔也

明るく熱血的な性格の青年。見た目はゴーストバスターズのような武器に青いツナギ、髪型は短髪。
外敵(抗原)に対し武器(抗体)を発明し、背中に背負った放水銃で砲撃することで駆除する「体液性免疫」による高い殺傷力を有する。
殲滅力は全細胞中随一だが、作った抗体が適合しない場合役立たずと化すためその際は基本スタコラ逃げ出す。


・NK細胞

CV:行成とあ

全身をパトロールし、がん細胞やウイルス感染細胞を見つけ次第攻撃するリンパ球。武装はサーベル。
よく出てくるのは黒タンクトップにショートパンツという軽装に身を包んだ攻撃的な筋肉質の女性で、性格は短気で荒っぽい。
ちなみに癌細胞の回想シーンで男性型NK細胞も出ている。
キラーT細胞と仲が悪く、互いに挑発しては子供じみた喧嘩をよく繰り広げる。
戦闘面は非常に強いが見かけによらず豆腐メンタルで、落ち込むと戦闘力が激減する。逆に笑うと戦闘力が強化される。


・記憶細胞

CV:中村悠一

抗原の免疫の記憶が仕事の白血球。
思い込みが激しく、好塩基球ほどではないが言い回しが厨二臭くめんどくさい。
過去の情報を「古くから伝わる言い伝え」「未来予知」に例える傾向にあるが、肝心の過去の記憶がメモ頼りなため忘れっぽく対処が遅れやすいのが欠点。
ビビり症なのかトラブルに見舞われると冷静さを完全に失うのも短所。


・マスト細胞(肥満細胞)

CV:川澄綾子

白衣に黒髪ロングの理系美女で、抗体の刺激を緩和するためのヒスタミンの制御がメインの仕事。
テキパキとした仕事が売りだが仕事はマニュアル頼りなため融通が利かない。
その融通の効かなさから他の細胞に責められることがあるが、ストレスがピークに達するとヒステリーを起こし逆ギレする欠点を持つ。
特に肥満とは関係ないし、肥満体のキャラデザでもない。
では何故「肥満」細胞と呼ばれるかと言えば、(実物の細胞の)大きく膨れ上がった形状が 肥満体 を連想させるためというあんまりなもの。


・単球

黄色い防護服を着た免疫細胞。マクロファージと同じく高い殺傷性を持つエリート白血球。
ハンドシグナルでコミュニケーションを取り、言葉もなく淡々と仕事を処理している。白血球曰く「とても頼りになる人」。
実は中身はマクロファージ。


・M細胞

CV:速水奨

腸内の平和を守るパイエル板の管理者。
バーテンダーみたいなダンディな紳士風の外見をしており、腸で暴れる病原体を保護するふりをして免疫細胞に引き渡すのが主な仕事。


・汗腺細胞隊長

CV:江越彬紀

汗腺をコントロールする細胞達のリーダー。発汗機能を司っている。
制服はオレンジのジャケットと制帽。
隊長は長いもみあげが特徴の熱血漢。熱中症でどうにもならなくなった際には 雨乞いし始めた。


・一般細胞

CV:石田彰、天﨑滉平、小林千晃

数多くいる一般市民である細胞の一人。 団地風の集合住宅に住んでいる。
黒髪に質素な格好(細胞とかかれた白Tシャツにジーンズ、スニーカー)というラフな姿をしている。
何かとウィルスや菌と縁があり騒動の中心にあり、真っ先にウイルス感染の犠牲になったりと被害も大きい。一応発熱というウイルスや細菌に対抗する手段も持つが、ヤカンから熱湯をブッかけるだけというシロモノである。
赤血球から酸素を受け取れなくなると酸欠で死亡してしまうため、出血性ショックの回では大ピンチに陥った。
乳酸菌編では赤血球に代わり主人公を務めた。


・がん細胞

CV:石田彰、諏訪彩花(子供時代)(メイン)、坂泰斗、竹田海渡、前田弘喜(モブ)

細胞が突然変異を起こした姿。
一般細胞が自身を分裂する際に遺伝子のコピーミスをすることで遺伝子がおかしくなって誕生する。
外見は一般細胞が白髪になり血管が浮き出て、右腕がおかしくなっているというバグった姿に。
がん細胞は健康な人でも毎日数千個は生まれて来るが、それらは増殖する前にキラーT細胞やNK細胞に駆除されている。
本編に登場したのは生まれただけで何もしていないのに免疫系細胞に殺される事に怒っており、多対1で殺される恐怖を免疫細胞に味合わせてやろうと考えている。


・ステロイド

身体の外の世界から投与される薬剤の一種。
作中で薬剤は「細胞達にとっては未知の存在」「なんか変なヤツ」として扱われ、結果ビジュアルはターミネーターみたいなロボットと化した。
そんな中でもステロイドの主な効果は炎症反応の抑制。
描写としては炎症の抑制=大騒ぎしている細胞達を武力で鎮圧することなので行動すると大惨事になる。
スギ花粉アレルギー対処のため服用され、眼からビームを発して攻撃することでアレルギーが収まるまでの間炎症に関わったもの全てを殲滅し続けた。
アニメでは両腕がガトリング砲に置換され戦闘力が増した。


・人間/世界
この世界そのものである人間。
作者インタビューによると「読者に「自分の体内のことかもしれない」と思ってほしい」という考えから、
性別や年齢が分かるような症状は極力避けているとの事なので、年齢・性別は不明。
作品の都合上とにかく様々な細菌やウイルスが体内に入り込んでいる苦労人。
しかしアニサキスでさえ薬を使わずに完治するという極めて驚異的な自己回復力の持ち主。つまりすこぶる健康体のようだ。
☆り患した疾病一例
肺炎
花粉症
インフルエンザ
擦り傷・破傷風
食中毒
熱中症
虫歯
細菌性風邪
大量出血
etc...


■アニメ主題歌

オープニングテーマ「ミッション!健・康・第・イチ」
歌 - 赤血球(CV:花澤香菜)・白血球(CV:前野智昭)・キラーT細胞(CV:小野大輔)・マクロファージ(CV:井上喜久子)

みんなのために(みんなのために)命がけだぞ(命がけだぞ)プライド持って 健康第イチ!
はたらく?
はたらく!
はたらく?
はたらく!
HATARAKU!!!!

アニメ版のOPテーマ。「健康第一」ではなく「健康第イチ」なのがミソ。
本編に登場する登場細胞ほぼ全員が登場している、賑やか映像となっている。
1番は赤血球と白血球が、2番はキラーT細胞とマクロファージが歌っている。
第9話では、キラーT細胞がメインだったためか、2番の歌詞が用いられた。
ちなみに、イントロでは赤血球と白血球が「We are cells at work!」と歌っているが、これは言うまでもなく「はたらく細胞」の英訳である。


エンディングテーマ「CheerS」
歌 - ClariS

Happy Good Day 大きな声でフレー 少し転んでも
All Okay 笑って じゃあね また明日

アニメ版のEDテーマ。しっとりとした曲調で、映像は赤血球と血小板がメイン。
歌詞に「昨日がくれた今を未来へ 君らしいペースで届けてよ」とある事から、赤血球をイメージした歌だと思われる。
ちなみに、"cheer"は「声援」という意味だが、"CheerS"だと「じゃあね」という意味になる。そのためかサビの歌詞には「笑って じゃあね また明日」とある。



追記・修正は健康に気を遣いながらお願いします。

発達障害

2020-02-23 02:25:45 | 薬学

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2019.03.12 2019.03.09
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