イギリス
登録日:2021/3/3 Wed 12:55:22
更新日:2021/03/04 Thu 14:45:04NEW!
所要時間:約 8 分で読めます
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イギリス イングランド ウェールズ グレートブリテン及び北アイルランド連合王国 スコットランド ブリカス ユニオンジャック ヨーロッパ 世界の国シリーズ 何故かなかなか立たなかった項目 北アイルランド 国家 国家項目 大英帝国 常任理事国 英国面
イギリスとはユーラシア大陸の北西にある、ブリテン諸島を本土とする国家である。
その他の蔑称別称に『ブリテン・U.K.(United Kingdom)・大英帝国・ブリカス』などがある。
●データ
正式名称:グレートブリテン及び北アイルランド連合王国(United Kingdom of Great Britain and Northern Ireland)
首 都:ロンドン(事実上)
国 歌:God Save the Queen(女王陛下万歳,神よ女王を守り給え)(1999/8/13制定)*1
公用語:英語*2
国旗:ユニオンジャック
国家元首(国王):エリザベス2世(在位:1952/2/6-)
首相:ボリス・ジョンソン(在任:2019/7/24-)
通貨:スターリング・ポンド(£)(英ポンド、UKポンド、イギリスポンドとも)
国防:イギリス軍(British Armed Forces)
国土面積:24万㎢(76位)
領海及び排他的経済水域(EEZ):680万㎢(5位)
【地理】
そもそも「イギリス」というのはイングランド、スコットランド、ウェールズ、北アイルランドという別々の国の「連合王国(United Kingdom)」の通称である。
そのため正式名称は「グレートブリテン及び北アイルランド連合王国(United Kingdom of Great Britain and Northern Ireland)」という非常に長ったらしいもの。なので日本語では「イギリス」、英語では「U.K.」とか「Britain」と略している。
が、「イギリス」という名称は「English(イングランドの〜)」を元にしている上「イングランド」というのが「アングロランド」つまり「アングロサクソン民族の土地」という意味なので、特に独立心が強く民族も違うスコットランド人に「Oh! You’re from イギリス!」とか言うと「No! I am British but NOT English!」とブチギレられるので注意しよう。
本土とされるのはイングランド(南部),スコットランド(北部),ウェールズ(南西部)が含まれるグレートブリテン島と北アイルランドのみだが、それに加えて世界各地に多数の海外領土を保有している。
政治はロンドンを中心としているが、スコットランドはエディンバラに、ウェールズはカーディフに、北アイルランドはベルファストに議会を置いており、それぞれ高度な自治権を認められている。
自治の度合いは日本の都道府県などとは比べ物にならず、アメリカの州に近い。
イギリスの気候といえば「年がら年中雨」というイメージがあるだろう。確かにそれは事実なのだが、ほとんどの場合霧雨のため年間降水量では日本より少ないこともある。
ちなみに「ジューンブライド」と言って6月に結婚式を挙げるリア充が居るが、アレはイギリスでは6月だけは雨が少ないからである*3。つまり6月といえば梅雨真っ盛りの日本ではおかしな風習とも言える。
【歴史】
それなりに長い歴史があるが、国号が何度も変わっているのでどこからが現在のイギリスとするかが難しいところ。イングランド統一は927年、現在の王族の先祖であるノルマン朝の成立は1066年、グレートブリテン連合王国成立は1707年、グレートブリテン及びアイルランド連合王国が成立したのは1801年、現在の国号に至っては1927年である。
ここでは、イングランド王国が成立した927年からとする。
その場合、イギリスには1100年程度の歴史があることになるわけだが、正直やってることはお家騒動やフランスとの戦争ばっかりである。
<英仏戦争>
1337年 百年戦争(フランス勝利)
↓
1512年 カンブレー同盟戦争(フランス勝利)
↓
1522年 第一次イタリア戦争(イングランド勝利)
↓
1542年 第四次イタリア戦争(引き分け)
↓
1557年 イタリア戦争(引き分け)
↓
1627年 三十年戦争
↓
1689年 九年戦争(イングランド勝利)
↓
1702年 スペイン継承戦争(イギリス勝利)
↓
1744年 オーストリア継承戦争(イギリス勝利)
↓
1756年 七年戦争(イギリス勝利)
↓
1778年 アメリカ独立戦争(フランス勝利)
↓
1793年 フランス革命戦争(フランス勝利)
↓
1803年 ナポレオン戦争(イギリス勝利)
お前ら何回戦争すんだ!
なお、この他小競り合い多数。
18世紀後半には約15年おきに戦争している。500年に渡って戦争何回もするなんて関係の国なかなかない。おかげでフランス発祥のメートル法に由来する国際単位系が未だに国内と息子のアメリカではあまり使われてない。英米に行って迷子になるのは大体こいつのせい。
1815年から現在まで列強*4であり続けたのはフランスとイギリスのみであり、現在もライバル関係が続いていると言える。
また、現在の王家はウィンザー朝*5だが、前王の直系断絶のため至近の分家筋が即位、などの形で何度も王朝(名)が変わっているうえ、その分家筋が遠すぎて他国の名家を戴くということも数回あったため、日本の天皇の万世一系(どんなに遠い継承でも国内の王侯貴族に収まっている)とは大きく異なる。
乱暴に言うと「ノルマン人の征服王家(ノルマン朝)」→「フランス由来のイングランド王家(プランタジネット朝)」「ウェールズ由来かつフランス系でもあるイングランド王家(テューダー朝)」→「エリザベス1世からイングランドを託され、名誉革命後グレートブリテン島を統一する連合王国を築いたスコットランド王家(スチュアート朝)」→「神聖ローマ帝国・ハノーファー選帝侯の一族(ハノーヴァー朝 何度か改名しているがウィンザー朝の直接的先祖)」となる。
【大英帝国/イギリス連邦】
イギリスを語る上で欠かせないのが現在まで残る「イギリス連邦」の前身、「大英帝国」である。
産業革命により世界の工場となったイギリスは、市場というか商品を売り付け資源を徴発するためアジアや新大陸、アフリカに次々に植民地を作って行き、最終的にこれまでどんな大帝国も成しえなかった、そして今もまだ抜かされていない記録「地球の陸地面積の1/4をその手に収める」を達成した。
その後アメリカの独立や他の列強の台頭、二度の世界大戦により衰退し殆どの植民地が独立したが、現在でも一部の地域が海外領土として残っている。
また、独立した各国もそこまでイギリスを恨んでいないのか、未だに世界に対し影響力を持つイギリスと関係を持っておきたいのかは不明だが、「イギリス連邦」として緩やかな関係を持ち続けており、一部の英連邦国家は国家元首としてエリザベス女王(とその代理である総督)を戴いている。
オーストラリアやニュージーランド、ツバル、フィジーと言った主にオセアニアの国々の国旗の左上に未だにユニオン・ジャックが描かれているのはそういうことだ。
本来、植民地として虐げられていたなら相当イギリスに対し憎しみを抱いていても仕方ないにも関わらず(実際同じく植民地帝国となったフランスの植民地だった国々の多くが独立後、西側のフランスと距離を置くため東側へ寄った)、現在も友好的な関係を続けられているのは伝統的にイギリスが外交上手だからだと言える。
しかし「外交が上手い」と言っても、そこには詐欺まがいの二・三枚舌外交*6や棍棒外交じみたやり方で自国の権益を確保し、結果現在まで残る民族・国家同士の禍根(イスラエルとパレスティナ、中国と香港、イエメン、等々)を残したとして、その心意気を評して「ブリカス」と呼ばれることもある。
【国民性】
一言で言うと「皮肉屋」。
外見的には似ているし、成立ち的に息子とも言えるアメリカ人は嫌なことは嫌としっかり言い、訴訟に発展することもかなりあることと比べると、嫌なことがあっても直接的には言わず婉曲表現を使うことが多い。その点、嫌なことがあっても言い出せないことの多い日本人の方がアメリカ人より近いとも言える。ヨーロッパの京都府民
モンティ・パイソン、皮肉を言わないキャラが極僅かなきかんしゃトーマスはその気質の究極形と言っても過言ではない。
気性は割と穏やかかつ、自分が決めたルールを守ろうとするタイプが多いと言われる。
アメリカ人の自由主義とも、日本人の社会の秩序を守ろうとする考えとも一線を画すタイプである。ただし、「列に並ぶのは日本人かイギリス人」と呼ばれるくらいには列に並ぶのが苦ではない様だ。
また、過去に大英帝国という黄金時代があったためか、日本と同じ島国という地理(とするには大陸寄りな立地・地質だが)故か、はたまたシンプルにフランス人が嫌いなのか「我々はヨーロッパとは違う」という思いが深層心理にあるらしく、
それも一因としてか自ら設立したEFTAを切ってまで加入したEUから離脱という結論に至った一端にはこの考え方があると言われている。
他にも先進国においては珍しい皇室と王室、自動車の左側通行(鉄道はフランスなども左側通行で自動車より多い)、暗黙のルールがある、謙遜することに美徳があるなどの部分で度々イギリスと日本が似ていると言われるが、大きく異なる点もある。
その内の一つが温泉文化で、日本では街中では犯罪者だが温泉では裸でも全く問題ない。実際、公衆の面前というのは変わらないのだが、そこには線引きがある。しかしイギリス人は街中は当然として温泉のような施設だろうと絶対に裸になりたくないという考えが根付いている。そのため、日本に旅行に来て温泉では素っ裸の日本人を見ると「Are you crazy!?」と困惑するイギリス人も少なくないらしい。
あとそもそも宗教が違う。イギリスでは48%がキリスト教徒(その大部分はイングランド国教会や聖公会系)である。
とはいえフランスの56%と比べると少なく、移民などを中心にその他の回答をする者が増えつつある。
無神論者の有名人だけでもアラン・チューリングにポール・ディラック、リチャード・ドーキンス、ジョン・レノン、等々。
非キリスト教徒の内訳としては無宗教と答える人が年々多くなっており、いずれは日本のように宗教ちゃんぽんになるかもしれない。
エスニックジョークに於けるキャラクターも概ね上記や下記などの理由で、「皮肉屋」「腹黒」「メシマズ」「紳士的」
「紅茶(ティータイム)大好き」「議論好き*7」といった所。
【食文化】
何よりコレが日本と一番違う。
とにかく飯が不味い 。もしくは 見た目がエグい 。もしくは 料理の名前がどこかおかしい 。運が悪けりゃ全部。
なお、このため外国人から「イギリス人は味覚おかしいのか!?」と言われるが実はそんなことはなく、当のイギリス人が一番イギリス料理が不味いと思っていて、得意の自虐ジョークがよく炸裂している。じゃあ直せよ……
詳しくは項目参照。
また、イギリス人は紅茶好きというイメージがあるが、かつてはイスラーム文化の影響によりコーヒーが嗜まれており、また近年になってコーヒー派も復権しつつあるようだ。
余談だがロイヤルミルクティーは名前に反してイギリス王室と全く関係なく、製法的にはむしろインドを中心に発達したミルクティー「チャイ」に近い。
【兵器】
メシと同じくらいネタにされている。人呼んで英国面。
突拍子もない発明をする、デザインがおかしい、問題にぶち当たった時の解決法が変、等々。
やっぱりどうしても独自路線を行きたい国民性なのかは不明だが、堅実に設計するということを知らんのかという兵器がこの項目には詰まっている。
兵器以外での諸々も含め、詳しくは項目参照。
一方で弩級戦艦、空母、戦車といった近代兵器開発史に於ける非常に重要な発明も少なくない。
変な兵器「しか」作っていない訳ではないのである。
【その他】
経済活動や研究開発力、観光資源、環境などを総合的に評価した世界の都市ランキングでは首都ロンドンが2020年1位を獲得している。
イベリア半島最南端の岬ジブラルタルを今も領有している。地中海から出るためにはスエズ運河かジブラルタル海峡を通らなくてはならないが、そのうちの一つを管理できる要衝のため、スペイン継承戦争でイギリスに割譲させたっきり返還していない。なお、第二次世界大戦前はスエズ運河が通るエジプトもイギリス領だったため、イタリア海軍は地中海から出られず非常に苦戦した。
追記・修正はアフタヌーンティーの後で。
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最終更新:2021年03月04日 14:45
*1 曲名や歌詞中の『Queen』、『Her』は国王が男性であれば『King』、『His(Him)』となり、国歌としては異例の形態を取る。
*2 所謂イギリス英語。世界の英語のほとんどはこれに近しい発音と綴りを有し、アメリカ英語やそれに準じた英語が主流であるのはアメリカ以外だとフィリピンやリベリア、日本(戦前まではイギリス英語が中心だったが)、次いでカナダ(綴りは英米のちゃんぽん)程度。
*3 ローマ神話の結婚の女神ユノー(ギリシャ神話のヘラ)に由来するという説もある
*4 先進国の中でも世界への影響力や軍事力、経済力が屈指な数カ国。現在で言えばG7や国連常任理事国のこと。
*5 エリザベス2世の子は家名はウィンザーのまま、姓をマウントバッテン=ウィンザーとしている。
*6 背景には官僚組織の肥大化によるヨコの連携不足や現場の独断専行、各種政治的力学などが挙げられる
*7 議会政治発祥の国であるため。
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イギリス イングランド ウェールズ グレートブリテン及び北アイルランド連合王国 スコットランド ブリカス ユニオンジャック ヨーロッパ 世界の国シリーズ 何故かなかなか立たなかった項目 北アイルランド 国家 国家項目 大英帝国 常任理事国 英国面
イギリスとはユーラシア大陸の北西にある、ブリテン諸島を本土とする国家である。
その他の蔑称別称に『ブリテン・U.K.(United Kingdom)・大英帝国・ブリカス』などがある。
●データ
正式名称:グレートブリテン及び北アイルランド連合王国(United Kingdom of Great Britain and Northern Ireland)
首 都:ロンドン(事実上)
国 歌:God Save the Queen(女王陛下万歳,神よ女王を守り給え)(1999/8/13制定)*1
公用語:英語*2
国旗:ユニオンジャック
国家元首(国王):エリザベス2世(在位:1952/2/6-)
首相:ボリス・ジョンソン(在任:2019/7/24-)
通貨:スターリング・ポンド(£)(英ポンド、UKポンド、イギリスポンドとも)
国防:イギリス軍(British Armed Forces)
国土面積:24万㎢(76位)
領海及び排他的経済水域(EEZ):680万㎢(5位)
【地理】
そもそも「イギリス」というのはイングランド、スコットランド、ウェールズ、北アイルランドという別々の国の「連合王国(United Kingdom)」の通称である。
そのため正式名称は「グレートブリテン及び北アイルランド連合王国(United Kingdom of Great Britain and Northern Ireland)」という非常に長ったらしいもの。なので日本語では「イギリス」、英語では「U.K.」とか「Britain」と略している。
が、「イギリス」という名称は「English(イングランドの〜)」を元にしている上「イングランド」というのが「アングロランド」つまり「アングロサクソン民族の土地」という意味なので、特に独立心が強く民族も違うスコットランド人に「Oh! You’re from イギリス!」とか言うと「No! I am British but NOT English!」とブチギレられるので注意しよう。
本土とされるのはイングランド(南部),スコットランド(北部),ウェールズ(南西部)が含まれるグレートブリテン島と北アイルランドのみだが、それに加えて世界各地に多数の海外領土を保有している。
政治はロンドンを中心としているが、スコットランドはエディンバラに、ウェールズはカーディフに、北アイルランドはベルファストに議会を置いており、それぞれ高度な自治権を認められている。
自治の度合いは日本の都道府県などとは比べ物にならず、アメリカの州に近い。
イギリスの気候といえば「年がら年中雨」というイメージがあるだろう。確かにそれは事実なのだが、ほとんどの場合霧雨のため年間降水量では日本より少ないこともある。
ちなみに「ジューンブライド」と言って6月に結婚式を挙げるリア充が居るが、アレはイギリスでは6月だけは雨が少ないからである*3。つまり6月といえば梅雨真っ盛りの日本ではおかしな風習とも言える。
【歴史】
それなりに長い歴史があるが、国号が何度も変わっているのでどこからが現在のイギリスとするかが難しいところ。イングランド統一は927年、現在の王族の先祖であるノルマン朝の成立は1066年、グレートブリテン連合王国成立は1707年、グレートブリテン及びアイルランド連合王国が成立したのは1801年、現在の国号に至っては1927年である。
ここでは、イングランド王国が成立した927年からとする。
その場合、イギリスには1100年程度の歴史があることになるわけだが、正直やってることはお家騒動やフランスとの戦争ばっかりである。
<英仏戦争>
1337年 百年戦争(フランス勝利)
↓
1512年 カンブレー同盟戦争(フランス勝利)
↓
1522年 第一次イタリア戦争(イングランド勝利)
↓
1542年 第四次イタリア戦争(引き分け)
↓
1557年 イタリア戦争(引き分け)
↓
1627年 三十年戦争
↓
1689年 九年戦争(イングランド勝利)
↓
1702年 スペイン継承戦争(イギリス勝利)
↓
1744年 オーストリア継承戦争(イギリス勝利)
↓
1756年 七年戦争(イギリス勝利)
↓
1778年 アメリカ独立戦争(フランス勝利)
↓
1793年 フランス革命戦争(フランス勝利)
↓
1803年 ナポレオン戦争(イギリス勝利)
お前ら何回戦争すんだ!
なお、この他小競り合い多数。
18世紀後半には約15年おきに戦争している。500年に渡って戦争何回もするなんて関係の国なかなかない。おかげでフランス発祥のメートル法に由来する国際単位系が未だに国内と息子のアメリカではあまり使われてない。英米に行って迷子になるのは大体こいつのせい。
1815年から現在まで列強*4であり続けたのはフランスとイギリスのみであり、現在もライバル関係が続いていると言える。
また、現在の王家はウィンザー朝*5だが、前王の直系断絶のため至近の分家筋が即位、などの形で何度も王朝(名)が変わっているうえ、その分家筋が遠すぎて他国の名家を戴くということも数回あったため、日本の天皇の万世一系(どんなに遠い継承でも国内の王侯貴族に収まっている)とは大きく異なる。
乱暴に言うと「ノルマン人の征服王家(ノルマン朝)」→「フランス由来のイングランド王家(プランタジネット朝)」「ウェールズ由来かつフランス系でもあるイングランド王家(テューダー朝)」→「エリザベス1世からイングランドを託され、名誉革命後グレートブリテン島を統一する連合王国を築いたスコットランド王家(スチュアート朝)」→「神聖ローマ帝国・ハノーファー選帝侯の一族(ハノーヴァー朝 何度か改名しているがウィンザー朝の直接的先祖)」となる。
【大英帝国/イギリス連邦】
イギリスを語る上で欠かせないのが現在まで残る「イギリス連邦」の前身、「大英帝国」である。
産業革命により世界の工場となったイギリスは、市場というか商品を売り付け資源を徴発するためアジアや新大陸、アフリカに次々に植民地を作って行き、最終的にこれまでどんな大帝国も成しえなかった、そして今もまだ抜かされていない記録「地球の陸地面積の1/4をその手に収める」を達成した。
その後アメリカの独立や他の列強の台頭、二度の世界大戦により衰退し殆どの植民地が独立したが、現在でも一部の地域が海外領土として残っている。
また、独立した各国もそこまでイギリスを恨んでいないのか、未だに世界に対し影響力を持つイギリスと関係を持っておきたいのかは不明だが、「イギリス連邦」として緩やかな関係を持ち続けており、一部の英連邦国家は国家元首としてエリザベス女王(とその代理である総督)を戴いている。
オーストラリアやニュージーランド、ツバル、フィジーと言った主にオセアニアの国々の国旗の左上に未だにユニオン・ジャックが描かれているのはそういうことだ。
本来、植民地として虐げられていたなら相当イギリスに対し憎しみを抱いていても仕方ないにも関わらず(実際同じく植民地帝国となったフランスの植民地だった国々の多くが独立後、西側のフランスと距離を置くため東側へ寄った)、現在も友好的な関係を続けられているのは伝統的にイギリスが外交上手だからだと言える。
しかし「外交が上手い」と言っても、そこには詐欺まがいの二・三枚舌外交*6や棍棒外交じみたやり方で自国の権益を確保し、結果現在まで残る民族・国家同士の禍根(イスラエルとパレスティナ、中国と香港、イエメン、等々)を残したとして、その心意気を評して「ブリカス」と呼ばれることもある。
【国民性】
一言で言うと「皮肉屋」。
外見的には似ているし、成立ち的に息子とも言えるアメリカ人は嫌なことは嫌としっかり言い、訴訟に発展することもかなりあることと比べると、嫌なことがあっても直接的には言わず婉曲表現を使うことが多い。その点、嫌なことがあっても言い出せないことの多い日本人の方がアメリカ人より近いとも言える。ヨーロッパの京都府民
モンティ・パイソン、皮肉を言わないキャラが極僅かなきかんしゃトーマスはその気質の究極形と言っても過言ではない。
気性は割と穏やかかつ、自分が決めたルールを守ろうとするタイプが多いと言われる。
アメリカ人の自由主義とも、日本人の社会の秩序を守ろうとする考えとも一線を画すタイプである。ただし、「列に並ぶのは日本人かイギリス人」と呼ばれるくらいには列に並ぶのが苦ではない様だ。
また、過去に大英帝国という黄金時代があったためか、日本と同じ島国という地理(とするには大陸寄りな立地・地質だが)故か、はたまたシンプルにフランス人が嫌いなのか「我々はヨーロッパとは違う」という思いが深層心理にあるらしく、
それも一因としてか自ら設立したEFTAを切ってまで加入したEUから離脱という結論に至った一端にはこの考え方があると言われている。
他にも先進国においては珍しい皇室と王室、自動車の左側通行(鉄道はフランスなども左側通行で自動車より多い)、暗黙のルールがある、謙遜することに美徳があるなどの部分で度々イギリスと日本が似ていると言われるが、大きく異なる点もある。
その内の一つが温泉文化で、日本では街中では犯罪者だが温泉では裸でも全く問題ない。実際、公衆の面前というのは変わらないのだが、そこには線引きがある。しかしイギリス人は街中は当然として温泉のような施設だろうと絶対に裸になりたくないという考えが根付いている。そのため、日本に旅行に来て温泉では素っ裸の日本人を見ると「Are you crazy!?」と困惑するイギリス人も少なくないらしい。
あとそもそも宗教が違う。イギリスでは48%がキリスト教徒(その大部分はイングランド国教会や聖公会系)である。
とはいえフランスの56%と比べると少なく、移民などを中心にその他の回答をする者が増えつつある。
無神論者の有名人だけでもアラン・チューリングにポール・ディラック、リチャード・ドーキンス、ジョン・レノン、等々。
非キリスト教徒の内訳としては無宗教と答える人が年々多くなっており、いずれは日本のように宗教ちゃんぽんになるかもしれない。
エスニックジョークに於けるキャラクターも概ね上記や下記などの理由で、「皮肉屋」「腹黒」「メシマズ」「紳士的」
「紅茶(ティータイム)大好き」「議論好き*7」といった所。
【食文化】
何よりコレが日本と一番違う。
とにかく飯が不味い 。もしくは 見た目がエグい 。もしくは 料理の名前がどこかおかしい 。運が悪けりゃ全部。
なお、このため外国人から「イギリス人は味覚おかしいのか!?」と言われるが実はそんなことはなく、当のイギリス人が一番イギリス料理が不味いと思っていて、得意の自虐ジョークがよく炸裂している。じゃあ直せよ……
詳しくは項目参照。
また、イギリス人は紅茶好きというイメージがあるが、かつてはイスラーム文化の影響によりコーヒーが嗜まれており、また近年になってコーヒー派も復権しつつあるようだ。
余談だがロイヤルミルクティーは名前に反してイギリス王室と全く関係なく、製法的にはむしろインドを中心に発達したミルクティー「チャイ」に近い。
【兵器】
メシと同じくらいネタにされている。人呼んで英国面。
突拍子もない発明をする、デザインがおかしい、問題にぶち当たった時の解決法が変、等々。
やっぱりどうしても独自路線を行きたい国民性なのかは不明だが、堅実に設計するということを知らんのかという兵器がこの項目には詰まっている。
兵器以外での諸々も含め、詳しくは項目参照。
一方で弩級戦艦、空母、戦車といった近代兵器開発史に於ける非常に重要な発明も少なくない。
変な兵器「しか」作っていない訳ではないのである。
【その他】
経済活動や研究開発力、観光資源、環境などを総合的に評価した世界の都市ランキングでは首都ロンドンが2020年1位を獲得している。
イベリア半島最南端の岬ジブラルタルを今も領有している。地中海から出るためにはスエズ運河かジブラルタル海峡を通らなくてはならないが、そのうちの一つを管理できる要衝のため、スペイン継承戦争でイギリスに割譲させたっきり返還していない。なお、第二次世界大戦前はスエズ運河が通るエジプトもイギリス領だったため、イタリア海軍は地中海から出られず非常に苦戦した。
追記・修正はアフタヌーンティーの後で。
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*1 曲名や歌詞中の『Queen』、『Her』は国王が男性であれば『King』、『His(Him)』となり、国歌としては異例の形態を取る。
*2 所謂イギリス英語。世界の英語のほとんどはこれに近しい発音と綴りを有し、アメリカ英語やそれに準じた英語が主流であるのはアメリカ以外だとフィリピンやリベリア、日本(戦前まではイギリス英語が中心だったが)、次いでカナダ(綴りは英米のちゃんぽん)程度。
*3 ローマ神話の結婚の女神ユノー(ギリシャ神話のヘラ)に由来するという説もある
*4 先進国の中でも世界への影響力や軍事力、経済力が屈指な数カ国。現在で言えばG7や国連常任理事国のこと。
*5 エリザベス2世の子は家名はウィンザーのまま、姓をマウントバッテン=ウィンザーとしている。
*6 背景には官僚組織の肥大化によるヨコの連携不足や現場の独断専行、各種政治的力学などが挙げられる
*7 議会政治発祥の国であるため。