ソプラノ歌手 中川美和のブログ

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男役ふたつ、やります。

2013-03-03 01:00:39 | 歌のこと
以前少しだけブログにも書いた、今年9月のオペラの出演情報のこと。→ ♪ ここをクリック ♪  
出演が決まったのが去年の暮の事ですから、このブログの読者の皆さまは、もうどなたも覚えていらっしゃらないと思いますが(苦笑)
やらせて頂くのは、モーツァルト『フィガロの結婚』のケルビーノ役です。
フィガロの結婚は、3年前にスザンナをやらせて頂きました。ですが、自分が男役であるケルビーノをやらせて頂ける事になるとは思いませんでした・・・スザンナは、最高に魅力的で特別な役ですが、けれど私にとってはケルビーノもまた、特別な役なのです。

ネトレプコとダルカンジェロが、スザンナとフィガロを演じているザルツブルグ音楽祭の『フィガロの結婚』。
あのDVDを観て以来、私はネトレプコでもなく、ダルカンジェロでもなく、ケルビーノを歌っていたソプラノのクリスティーネ・シェーファーの虜になってしまい…
シェーファーが好きで好きで、本当に好きで、憧れて。憧れが昂じて、ケルビーノまでが憧れの役になってしまいました。ケルビーノは、本来メゾソプラノが歌う役なのですが、私はコンサートではよくケルビーノのアリアを歌っています。

ソプラノで、しかも背も低い私がケルビーノをやるのは無理なんだろうな…とずーっと思ってて・・・けれど、ドイツにいた時には、軽い声質のソプラノが演じる、背も高くはない、男とも女ともつかない、『少年』な雰囲気のケルビーノを何回か観ました。
それを観るたび「ああ、私もああいうケルビーノならやれるかな。やりたいな、やれたらいいな・・・」と、思っていたのです。
でもそれはあくまで憧れでしかなくて。憧れが本当に叶う日が来るなんて夢のようです。

ケルビーノのオーディションに落ち続ける私を、いつも先生が励まし続けて下さったのを心の支えにして、あきらめずにオーディションを受け続けてきて良かった。当然とは言え、宝塚の男役のような見栄えもない、しかもソプラノの私が、そもそもケルビーノ役でオーディションを受けるというだけで、何かと風当たりは強かったのです。

今回のオーディションで通して下さった先生方全員に、泣いてお礼を言いたい気持ちです。本当にうれしい!私の夢をかなえてくださってありがとうございます!
スザンナで学んだ事を、ケルビーノにしっかり生かしてつなげていきたい。ドイツに住んでいた時には、街なかで、散々、少年に間違われていた私。(本当) それも生かして、軽い声質のソプラノでなければできないケルビーノを演じてみたいです。

それから、オペラの出演情報をもう一つ。オペラ出演が続きますが、ケルビーノの前月8月には、ヴェルディの『仮面舞踏会』のオスカル役で出演する事が新しく決まりました。こちらも男役~。
今月3月22日に、やはり同じ『仮面舞踏会』(演奏会形式)のオスカルをやらせていただくことになっていますが・・・実は私、オペラで同じ役を二度やるのは、これが初めてなんです。

私は今まで大変ありがたい事に、色々なオペラに出演させていただいてきました。が、同じ演目のオペラに出演した事は一度もないんです。唯一、二度やる事になった『フィガロの結婚』も、一回目はスザンナ、そして二回目の今度はケルビーノです。
なので、同じ役を再度やるのってどんな気持ちなんだろう~?少なくとも、初回の音楽稽古の時に、既に楽譜が頭に入っているというのは、何とも魅力的です~(笑) (´∀`)
ちなみに、8月の『仮面舞踏会』も9月の『フィガロの結婚』も、どちらもオーケストラ付き公演なんです。ううう、うれしい…
もう本当に、何もかもありがたすぎて怖い位です。とにかくどちらも精一杯つとめますので、皆さまよろしければ、片方とは言わず、どちらも!(笑)ご覧になって下さいな~。
いや、御都合がつかない方は片方でも結構ですのよ 詳細はチラシが届き次第お知らせいたしますね。
オスカルは今月でさよならかと思ったけれど、もう少し長い付き合いになりそうです。よろしくね~。
男役が続くので、男の子の歩き方とかも、ある意味集中できて、楽・・・かな?ソプラノで男役を続けてできるなんて、本当にうれしい。今からわくわくします

それから、コンサート情報も少し増えましたので、近いうちにお知らせします~。チェックしてくださいましね。



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