ソプラノ歌手 中川美和のブログ

ソプラノ歌手 中川美和のブログ

サマーアカデミー終了~。

2010-08-15 08:16:25 | ドイツのこと
嫌いなもの

それは何かと聞かれたら

荷 造 り

そう、二週間の滞在だと、まあそれなりに片づけなきゃいけなくて・・・なのに荷造り、嫌なもんで、ひっ散らかしたスーツケースを放置して、ブログを書いております。
早くすればいいのに、荷造り・・・

さて、我がクラスの修了コンサート、終わりました!
クラスでは一人、イヴァンナというルーマニアの子だけが先に帰ってしまったけど、(でも、今日夕方まではいたけど 笑)
あとは全員参加で!

はい、チーズ


中央の、お花を持ってるのが、ブラニステアヌ先生。お世話になりました~っ!超~優しい先生だった・・・

せっかくだし、クラスの皆をざっと紹介しましょうか

一番右がバリトンのマティアス。彼はすごい良い人だったなあ。今日歌ったのはアカデミーコンサートと同じ、天地創造からラファエルのアリア。
隣もバリトンのロベルト。歌ったのはタンホイザーの夕星の歌。

右から三番目はアンナ。彼女はリリコばかりの西洋人の中では、まあ軽い方と言っていいのではないか。
アンナ・ボレーナから狂乱のアリアを歌いました。

その隣の短めのスカートをはいているのは、メゾのインドラ。ナブッコからフェネーナのアリアを。
隣の紺のドレスはテレサ。魔笛からパミーナの狂乱の場を。インドラとカタリナとダイアナが童子でした。

真ん中の背の高いのがカタリナ。大柄ですが、西洋組の中では一番軽い声質で、マノンを歌ってました。まあでも日本人だったらリリコ・レッジェーロぐらいですかね~。

その隣、先生の左後ろにいるのがダイアナ。
彼女はワリーから「さようなら、故郷の家よ」

その手前、黒のドレスのイリーナが椿姫の「そは彼の人か~花から花へ」歌ってたんですが、まあよくこの太さの声でEs出すなー、と。そりゃ多少苦しそうでしたが、でもよく出すよなあ・・・
プログラム、女声では最後だったので、圧巻でした。

で、その隣はピアニストのアディことアドリアン、その隣・・・つまり私の後ろにいる、ピンクのドレスがコリアンのスージン。
(スージーだと思ってて、チャイニーズ系のアメリカンだと思ってましたわ。)彼女はルチアでしたね。
やっぱりアジア系は声軽いのかなー。

で、残りは日本人組、前列一番左端はあすかちゃん、偽の女庭師からサンドリーナのアリア。
後ろの、日本人らしからぬ大柄男子はまだ高校生の翔くんで、イタリア歌曲でした。

曲目みたらわかっていただけると思いますが、まー皆リリコリリコ。それも、日本のリリコよりは二段階くらい太いかも。で、レジェーロは少ないかもな、と思います。
西洋は本当にリリコが主流なんだな~と改めて思います。
最初の方に書いた、一足先に帰ってしまったイヴァンナもリリコで、チャイコフスキーのイオランタという曲を歌っていました。これが綺麗な曲だったので、また聴きたかったんだけどなー。

あ、あと本番に強いタイプが多いように思います。絶対本番のがうまい。アピールも強い。
練習やレッスンではあんなに適当(失礼・・・)だったのに・・・とか思ったりします。
なのにどうしてあんなに自信満々で歌えるのか(笑)
そう思ってしまう私は、やはり日本人気質で、神経質なのか。でも私の歌は、日本人らしくないと言われますが。何故ですかね。


終わった後、浮かれる日本人組。


さ~、明日の午後にはミュンヘンだー
ザルツももちろんいい所ですが、自分がびっくりするくらいミュンヘンを恋しがっているのに、我ながら、びっくりしてます。(変な日本語・・・)

早くミュンヘンに帰りたいよ~。





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ザルツにもう少しいる事に。

2010-08-13 03:24:33 | ドイツのこと
明日、ミュンヘンに帰る予定だったのですが、色々あってもう少しいる事に。ザルツブルグ滞在を日曜まで延ばしました。
そんなわけで、明日使う予定だったバイエルンチケット(ドイツのバイエルン州とザルツブルグまで使える一日フリーパスのようなもの。)を、帰国する日曜の分に変更してもらいに、中央駅まで行きました。

バイエルンチケットは指定席でもないんだし、特に時間も決まってないんだから変えてもらえる気満々でいたのですが

ダメでした・・・orz

カウンターで粘ったけど、ダメだってさー・・・

結局普通に日曜の分を買いました。
ああ、22ユーロー・・・
ああ、ああ。(泣)


さて、明後日の土曜はクラスの修了コンサートです。
私は今度はツェルビネッタじゃなくて、ツェルリーナ。モーツァルト「ドン・ジョバンニ」から、『ぶってよ、マゼット』です。
同じ曲で良いかな、とか思ってたら、何かこないだのアカデミー・コンサートで、ツェルビネッタがなまじわりとウケてしまったので、なーんかツェルビネッタ出せない雰囲気になってしまって・・・かえってしんどい曲になってしまいました。

いや、なかなか気づいてもらえないんですけど、この「ぶってよ、マゼット」という曲、かなり辛いんですよね。
去年のオールモーツァルトのリサイタルのときにも書いたかもしれませんが、リサイタルのときに歌ったプログラムの中だったら、一番ハードだったのがコンスタンツェの「あらゆる拷問が」、次に大変なのが、この「ぶってよマゼット」です。

テクニックがどうこう、ではなく、スタミナをものすごく使うんですよね。

修了コンサートの曲目を決めるときになって、先生からツェルリーナは~?と言われ。
私は、うっ、ツェルリーナか・・・しんどいな・・・と思って、

「・・・ツェルリーナより、スザンナのウィーン版にしようかなっ☆(・∀・)ウフ」
とか何とか言って逃げようとしたら、先生が、

「ミワ~、ツェルリーナよっ!ツェルリーナが良いわっっ!?」
と言われてしまったので、もはや逃げようがなくなってしまったというわけで。
いやいや、大好きなんですけど、あの曲。ツェルリーナというキャラクターも、とても好きだし。

そんなわけで、改めてもう一度、明日のレッスンでもチェックしてもらおう。

でもやっぱりモーツァルトっていいなー。うれしい。大変でも、やっぱりなんか幸せです。


そんなわけで、モーツァルトの生まれた家。



だけど隣は、H&М・・・


歴史と現在が混在する街ザルツブルグ・・・いやー、驚いた・・・H&Mですよ?H&Mが普通ーに隣にあるとは・・・





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アカデミーコンサート終了!

2010-08-11 04:46:13 | ドイツのこと
アカデミーコンサート終わりましたぁ~・・・
疲れた・・・
やっぱ本番ってドッと来ますねぇ・・・。
明日の午前中の授業は休もう。うんそうしよう・・・
でも楽しかったな~・・・途中で笑いが起きたりしてから、もうノリノリになって歌ったりして。なんか一瞬で終わってしまいました。

しかし、今日のコンサートはあけてびっくり、私の順番は一番最後・・・
一昨日、順番が発表されたとき、しばらく事務局の前で固まってしまいました・・・

歌ったのは、リヒャルト・シュトラウス「ナクソス島のアリアドネ」から、ツェルビネッタのアリア「偉大なる王女様」

さてさて、久しぶりの本番でしたが、比較的うまくいったかな、と思います。突然、フレーズの終わりの歌詞がワケわかんなくなるという初体験もしましたが(よりによってドイツ語圏の人たちの前で・・・)
録音を聞いたら、鮮やかなまでにごまかし切っておりました(笑)
あたしやるじゃーん(笑)

で、終演後の写真です~。ウィーンホールの前で。


ピアニストのアディと。
ドレスやらがショボいのは勘弁してくだせえ・・・持ってきてないんです・・・


今日の出演者&先生と。

イリーナ、私、ブラニステアヌ先生、マティアス。
リリコのイリーナは『ファウスト』から「宝石の歌」。
バリトンのマティアスは『天地創造』からラファエルのアリアを。




その直後、ハイテンションの門下の子や、知合いのプロフェッサーが乱入した一枚。
アディ(左から二番目・・・笑)がはさまれてる・・・



久しぶりの本番、しかも仕事でないのも久しぶり。
どうなんだろう・・・?と、やる前は不安もありましたが、意外にちゃんと出来て良かった。カーテンコールの回数も多めに頂けたし、結構ウケたかな?

そして、やっぱりツェルビネッタになると、どうしても踊ってしまう・・・
・・・あの曲は楽しすぎる・・・(´д`)
ただ、一度ネガティブな感じにも歌ってみたいんですけどね。まだなかなかその機会はないみたい。

それにしても、この身体の疲れと、喉の重みは、ああ、間違いなく本番後・・・久しぶりだよ、この感じ(-_-;)

さて、コンサートも終わったし、もうあとちょっとでミュンヘンに帰国です。
さらばーザルツ~。(ヤマトのメロディーで。)

まああと少しはあるし、明日も授業なんだけどさ・・・

観光はほとんどできなかったけど、勉強に来た、と切り替えてあとちょっぴり、頑張ります。
刺激になったし、考えも少し変わる事ができた数日間だったから、有意義だったと思いますし、セミナーの意味もあったと思う。
観光はまた今度でも良いしね。

あと一息~。





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寒い事、クラスの事、コンサートに出る事。

2010-08-08 21:20:01 | ドイツのこと
『ザルツブルグは素敵な天気だねー!』

そう言ったのは、レチタティーボのクラスの先生。

初日以外、ずっと雨降ってますが何か。
暑くないって言うか涼しいって言うか寒いですが何か。
クラスメートのテレサが、普通~に、ブーツ穿いてましたが何か。
冷え症の私はヒートテック着てましたが何か。
風呂に入って冷え切った体をあっためてますが何か。

そりゃ、レチタティーボの先生、嫌味の一つも言いたくなるだろうよ・・・

日焼け止めの代わりにホッカイロ持ってくればよかった。今日なんて授業中、窓あけ放してるから寒くて寒くて・・・
日本に戻ったら熱中症で倒れる自信、満々です。防寒には自信があるが、暑さ対策ってどうしたらいいのか分からないわ・・・

えーっと何か眠くて、まとまりのない日記ですいません。
授業とか、クラスの雰囲気を教えろ、て言われたので徒然なるままに。
うちのクラスは15人くらい。ドイツ語が母国語の人が7割、てとこですかね。日本人は私入れて三人。あとは中国人とか、カナダとか・・・フランス系とイタリア系が一人ずつくらいいたかな。
ソプラノがほとんどで、ほぼ全員、清々しいくらいのリリコです。ほんと、こっちの人は声が厚いですねえ。それに、本当に声のきれいな事きれいな事・・・いやいや、すごいですわ。

クラス最年少、日本人の高校生のしょう君は、チョウ!と呼ばれていた。君はいつからチャイニーズに。(笑)

もう一人の日本人、あすかちゃんは、アズカ、と呼ばれてしまう。ASUKA、だから、こっちの人はSが濁っちゃうのよね。
そんなん言ってますが、私は、MIWAはミヴァ、と言われてます。字で書くと何かカッコイイね・・・あとは、マヴァって言われたり・・・私の原形とどめてないし。
・・・何かマチュピチュあたりにいそうな神様の名前みたいですね。
ミワって、少し言いにくいみたい。

名前 名前 名前。

覚えられないのは、日本でも外国でも同じ事。

そうですね、すごく上手いのが金髪のテレサ。伯爵夫人を歌ってた。
スレンダー金髪のヤナ。シチリア島の夕べの祈りを歌ってた。
唯一のメゾ、シャイな黒髪美人は・・・名前なんていったかしら・・・
バリトンは2人、マーティンとロベルトとかいう名前だったと思うんだけど、いまこうして書いてたらものすごく自信なくなってきました。
他の人は名前覚えてないの。顔は結構覚えてるんだけど・・・

どうせ日本語読めないんだから、ノートに名前メモっておけばよかったよ・・・髪の色とかで覚えるから、外見は覚えられるんだけど・・・

テノールは一人。門下生らしく、神出鬼没で、先生も「テノーレ~」と呼んでいるので、本名不明。
テノールらしく、グラスとワインを持参でレッスンに来た。分けてもらいました。おいしかったです。
でもワイン持参って・・・こんな人はイタリア人に違いない!と思って、出身を尋いたら
「僕?オーストリアだよ」との事。
嘘~・・・

それにしても、今日の日記、何かまとまりがないのは、今日の午前中、コレぺティのアドリアーナに音とってもらって、そのまま午後のレッスンでアルミンダを歌ってきたからで。
早起きだったの・・・なのでもう、眠くて仕方がありません。

コレペティタイム、私の後はバリトンのマルティンが重唱とアリアの音を取ってもらってた。ぼーっと聴いていたら、彼が「重唱のソプラノの音弾いて~」とアドリアーナに言ってたんですが。
何のことはない、『フィガロの結婚』の3幕、伯爵とスザンナの2重唱だったので、思わず勝手に参加。

最初アルミンダを歌っていた時には、こんな朝早く歌えないよ~、とか思ってたんですが、そこに知ってる曲が流れたらおもわず歌ってしまう・・・歌い手根性。
スザンナ、まだまだしっかり覚えているので、ちょっとびっくりしました。



さてこちらは。

ミラベル庭園。

世界に誇る観光名所も

慣れてくると
お昼のカフェテリアから、教室への近道をする為の、猛ダッシュエリアにしかならなくなる。

慣れって怖いわ・・・

あ、で、唐突ですが、えーとコンサート案内です。
ここまでギリギリに言うなって感じですが、決まったのがギリギリだから仕方ない(笑)

受講生による、アカデミーコンサートが行われます。一応、選ばれた…みたいです。

私は8月10日に出演させていただきます。歌うのは、お馴染みツェルビネッタのアリア。
・・・あれ!?もしかして全曲歌うの久しぶり!
全曲歌えるのか~。うれしいなー。
わくわくするなー。早くツェルビネッタになりたいなー。

私に言ってくれれば、チケット、5ユーロになりますよ。その代わり、交通費が○十万かかりますが・・・
お近くにお越しの方は、是非お運びください。
・・・お近くって。
イタリアとか、フランスとか、ウィーンとかあたりにいる人、いません?


  モーツァルテウム音楽院夏期国際アカデミー 
 
 アカデミーコンサート 
8月10日 18時~

モーツァルテウム音楽院内 ウィーンホールにて。

リヒャルト・シュトラウス『ナクソス島のアリアドネ』より
     ツェルビネッタのアリア「偉大なる王女様」

ピアノ/Adriano Siciu




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偽の女庭師

2010-08-07 00:11:59 | ドイツのこと
何日か経ち、授業も進んできて、大体ペースがつかめてきました。うちのクラスは、先生は優しいけどなかなかハード・・・
そんな中、先生に「このオペラのアリア、見てきてね」
と、何人かが言われまして。
言われたのは、モーツァルトの『偽の女庭師』。『愛の女庭師』とか『偽りの花作り女』、なんて邦題もあるそうで。

このオペラはちょっとマイナーなので説明しますと・・・なんて偉そうなこと書いてますが、私も歌ったことないので、詳しくは知らないんだなこれが(´∀`;)

知ってる範囲内で、説明しますと、メインの女声は3人いて、(全員ソプラノ)
ヒロインは女庭師に身をやつしている、実は貴族の娘のサンドリーナ、ライバル役のアルミンダ(大体こういう場合は、綺麗だけど身分が高くてツンとしているタイプ。)それから女中のセルペッタ(キャッキャしててかわいい。)

私は、いわゆる女中(スザンナとかツェルリーナみたいな)キャラの、セルペッタのつもりでいたら、
レッスンのとき、プッチーニの『お聞きください、王子様』というリューのアリアを、太い声でしっかり歌いきってたヤナが、セルペッタを割り振られていた。
それで、別の日本人のリリック目なソプラノさんがサンドリーナ。

じゃあ私は・・・?と思っていたらアルミンダのアリアでした。

・・・面白そう・・・

もちろんセルペッタみたいなキャラもすごくかわいいと思うけど、やった事のないタイプのキャラにも興味は惹かれてしまうのが人情というもので・・・。

こんな曲。


「罰してやりたい、恥ずべきあなたを」


タイトルをクリックしてくださいね。YouTubeにジャンプします。
1分10秒くらいからアリアが始まりますが、なかなかドラマティックでたのしー

イドメネオのイーリアの『お父様、おにい様たち、さようなら!』に、ちょっと似てますね。


ちなみに、セルペッタのアリア、「この世を楽しみたい人は」は、
『後宮からの誘拐』のブロンデのアリア、「優しくしたり、ご機嫌とったり」にそっくりで。


セルペッタ「この世を楽しみたい人は」


ブロンデ「優しくしたり、ご機嫌とったり」


こちらもクリックするとYouTubeに行きます。

ちなみに、授業が終わった後、ピアニストのアドリアーナが、「この世を楽しみたい人は」を弾いて、ヤナに聴かせているときに、脇からそっくりな「優しくしたり~」のアリアを歌って茶々を入れたら、

かーなーり、

ウケた(笑)

やった(笑)




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