9月26日の土曜日に、コロナ禍の今年では初めてのイベントと言ってよい昇級審査会が行われました。
コロナ禍の中・・ということで、今回の昇級審査会は感染症対策でいわゆる「密」を避けるために、通例のように受審する生徒が東神奈川本部道場に行き、同じ帯(級)の木元道場所属生徒と一緒に審査を受ける形ではなく、各分支部道場で昇級審査会を実施する形となりました。
本部道場での審査会は、生徒にとってはなかなか行く機会が無い場所で行う・・ということだけでも緊張を感じられる「特別な機会」としては良いものだとは思いますが、今回の昇級審査会のように「自道場で行う昇級審査会にも良い点がたくさんあるな~」と感じることがありましたので、その感想も交えながら報告させていただきます。
1回の審査会の報告なのですが・・・特大です。
また、長いですよ~(苦笑)
当日はあいにくの小雨。少し肌寒い中、定刻の9時より私の挨拶、そして9時10分より審査会の始まりです。
今回は総勢17名(1名欠席)。白(初級者)~緑帯(上級者)までが同じ時間帯に集まり行う審査会にしました。が、全ての受審者が同じ空間で同時に実施することは、現在の「密になってはいけない状況」やレベルごとに違う審査項目を行うことに無理や無駄な時間が生じるため、受審者を3グループに分けて交代で行うことにしました。
これにより「密」はかなり解消され、一人一人が道場内にて審査項目を行う時間は集中的・効率的になったと思います。また、自分が待機している間にはレベルの違う先輩・後輩が受審しているところが直に見られるので、普段のクラスを横断した泉中田道場内の生徒の交流(見学の保護者も含め)という面でもとても良い機会になったと思います。
審査の模様をご覧ください。
まずは第1グループ「白・オレンジ帯10級」グループ6名の登場です。
基本(伝統・実戦)、移動(伝統・実戦)、体力(筋力・柔軟・飛び蹴り)、など各審査項目をこなします。時間にして30分くらい・・か。
しかし、受審生徒は経験も浅いうえに見学者の目もあるので緊張もするでしょう。とくに白帯生徒のみなさんは初めての経験で、終わった後はかなり疲れたと思います・・よく頑張ってくれました!
目標に挑む真剣な表情は、誰もが誰も・・本当によいものです。
続いて登場の第2グループは今回いちばん大所帯(?)の青・オレンジ帯9級グループ7名です。このグループは過去の経験からすでに審査会の雰囲気も知っており、技量も伸び盛りですので、実技審査が始まった瞬間から気合やキビキビした動きなど初級者の第1グループに比べて格段に違う空気を見せてくれました(第1グループの皆さんにはこんな言い方してすいません。でも・・分かると思います)。掲載している写真を見ても、技を出す勢い・腰の落とし方・気合の入った表情などに少なくない「今までの修練」を感じさせるものがあり、見ていて私も嬉しくなります。正直なところ、もっと載せたい写真はたくさんありました。
そして、第3グループ黄帯(中級者)~緑帯(上級者)の3名、今回の「真打ち」が登場です。受審者の修練期間は4~6年に及びます。特に緑帯の田村3級(中2)、佐藤4級(小5)は型競技部門においては支部内試合は既に卒業し(優勝回数が多いため)外部の大きな大会(全国・地方ブロック・県)においても多々の戦績を残している選手であります。5~3級の各級の受審者はそれぞれ1名ずつだったこともあり、実技審査を行う際はそれぞれの技量を後輩達や見学の皆さんに見せる場にもなりました。緊張もしたでしょうが、黄帯5級の勝くんも含め「帯(級)が高いことの責任」を見せてくれた・・と私は嬉しく思っています。
基本・移動・体力の次は型の審査です。審査会では、この型審査が上手くできなかったり間違えてしまったりで、合格できなくなってしまうことが多い難関で重要な項目です。帯(級)によって行えなければ(演じられなければ)ならない型の数や難度は上がっていきます。今回の昇級審査会受審者で最上位だった田村3級には合計7つの型を演じてもらいました(ちなみに極真空手には全部で31の型があります)。上位の帯をとる(締める)・・・ということは、型以外の他の審査項目もそうですが、それぞれの難度や技量の高さに加え、それをやりきる「体力と精神力」が必要不可欠なのです。それは日々の修練でしか身につきません。
審査の最後は組手審査です。年齢により30秒~1分間の1~2R(ラウンド)、帯が高くなるにつれ行わなければならないR数が増えます。黒帯に挑む昇段審査では1分×10R・・いわゆる「十人組手」を行わなければならないわけです。たかだか1R30秒~1分でいいの・・?と思われる方もいるかもしれません。が、真剣に闘う30秒~がどんなに疲れるかは一度やってみれば分かります。相当にキツイです。また、サポーターなどある程度の防具着用で行いますが、それでもフルコンタクト(直接打撃)・・生身の体で技をぶつけ合い、打ち合うのは痛いです。今回はみんなの前で1~2組という注目されやすい形式で行ったので、緊張感はさらにあったでしょう。みなさんよく頑張ってくれました。
審査後に各帯ごとの記念撮影です。受審者と共に写真に写っているのは今回の昇級審査会のお手伝いをしてくれた一般部の先輩生徒の皆さんです。
西岡義高指導員(初段)は、実技審査での号令掛けや飛び蹴り審査のミットの持ち手、組手審査の審判役、さらには大人の受審者の組手の対戦相手などマルチにアシスタントをしてくれました。
t石指導補佐員(1級)は朝早い時間に道場に来て、見学者用のテント張り・見学席の設置などの会場設営、実技審査や型審査の号令掛けや女子受審生徒(田村3級)の組手対戦相手など、長い時間にわたってたくさんのことを手伝ってくれました。
保福正明指導補佐員(2級)は組手審査の審判補助、受審者や見学の皆さんのサポートなどをしていただきました。
少年部からは高橋くん(4級 写真右)が、緑帯少年受審者(佐藤4級)の組手対戦相手として参加し、50秒×2Rを闘ってくれました。この組手を見て他の受審者と見学者のみなさんは、上級者の技量レベルが高い激しい組手・厳しさを感じたと思います。
そして建石マネさんには道場外にテント張り・見学席接地の会場設営や、この審査会のカメラマン、受審者や見学の皆さんのサポートなどをしていただきました。
今回もスタッフで参加してくれた皆さんに助けられて、この昇級審査会というイベントを無事に終えることができました。私一人では全てはとてもこなすことはできません。こういったお手伝いしてくれる方がいてくれるおかげで、ひとつの「会」は事故もなく円滑に、審査会として威厳と価値のあるものになったと、とても感謝しております。受審生徒もこういったお手伝い・応援してくれる方々への感謝や「次は自分もお手伝いして皆を助け、応援しよう」という気持ちを持ってもらえたら幸いです。
久しぶりに自道場で行われた昇級審査会・・(むか~しは各支部道場で行われていた時代がありました)。
本部道場にての審査会に比べ人数が少ない分、審査する側からしますとそれぞれの生徒がクローズアップされるので評価しやすく、受審者においてはスペースがあるので技が伸び伸び出せますし「審査されてる感」が強いので、やりがいがあるのではないか・・と思いました。
私も皆さんの修練の「発表」を直に感じられて、とても嬉しい時間でした。
当日は小雨が降る肌寒い中でしたが、保護者様はじめ見学の皆さんもたくさん来て下さり本当にありがとうございました。
結果(合格)発表と帯の授与はもうしばらく・・・楽しみにお待ちください!
これからも泉中田道場の活動に支援・御協力をよろしくお願いいたします!