泉中田道場の挑戦

横浜市泉区にある新極真空手道場の稽古や楽しいイベントの様子をお知らせします。

2024② イベントラッシュシリーズ前半・・・しかし・・(-_-;)(-_-;)

2024-03-13 22:22:22 | 日記

 今年2回目の記事投稿。

 前回の終わりに予告した通り、2月の「東京江戸川道場錬成大会」、3月の「横須賀錬成大会」・「青少年フェスティバル」・「JFKO全日本青少年フルコンタクト空手道選手権大会」、様々なイベントが開催され、泉中田道場生徒が参加・出場・発表をしてきました。その結果と内容・感想・総評・考察を報告します。

 それぞれの結果はどうあれ「特大号」です。文字数・写真数は過去最高かもしれません・・まさに超特大号!
2回に分ければよかったか?💦しかし、もう書いちゃったから仕方ない💦
 ということで覚悟して、しっかり読んでください。読むのは何回かに分けてもよいですから(苦笑)


★2月18日(日)東京江戸川錬成大会(外部試合)
  3名が出場(組手部門のみの大会)

田中 碧翔(小学2年生男子 上級重量級の部)
1回戦 本戦0ー3(相手に「技あり」) *3人審判制



臼井 空鳳(小学5年生男子 初級重量級の部)
*1回戦 本戦0ー3(相手に「技あり」) *3人審判制


長嶋 あかり(小学4年生女子 初級重量級の部)
1回戦 本戦3ー0  *3人審判制  2回戦 本戦0ー0 延長1-4 *5人審判制



    

 今年最初の大会にして、最初の外部での大会である東京江戸川錬成大会に3名の選手が出場しました。昨年から開催されたこの大会、小学校・中学校が同じ敷地内にある学校の体育館が会場なのですが、今年の参加選手はなんと1100人超!スゴイ参加人数です。型部門が無い組手のみの大会なのですがそれでこの人数はスゴイ!様々なレベルの部門があり、横浜からの距離や競技レベル・参加料など、良い意味でとても「手ごろな外部大会」だと、昨年にも選手を出場させた時に感じていました。ですので「この大会での結果はぜひ欲しい・・」と強く思っていました。出場した3名については、私の中では力量と近頃の成長具合・今回それぞれの選手の出場部門の競技レベル・・などを考えると2名くらいは・・いや3名ともが入賞・優勝に絡んでもおかしくない・・と期待して臨んだ大会でした。が・・しかし、結果は・・先述した通りの残念なものとなってしまいました。・・・なぜだ・・(-_-;)(-_-;)
 一番期待した田中碧翔選手(小2男子)、第1グループの時間帯に登場です。去年末の東京佐伯道場錬成大会での敗退・相手が欠場で試合が出来なかった横須賀錬成大会の悔しさを晴らすべく練習を重ね、とても良い成長を感じていました。上級部門での1回戦、幾分緊張を感じる少し単調な動きでしたが序盤から相手を圧倒、積極的に前に出てパンチその他の技を入れ、時折上段回し蹴りが相手の顔をかすめますが浅くポイントにはなりません。しかし「ラスト10秒・・よし勝った・・」と思い審判控え席に戻ろうとしたとき・・まさに試合終了間際(残り5~6秒)に相手の最後で唯一の反撃・・胴回し回転蹴りが軽く田中選手のヘッドガードに当たりこれが技あり。「え~~~~~っっ!!」全てがひっくり返ってしまいました。「なんじゃこりゃぁ!!(-_-;)」あまりのショックで、足が震えるくらいの感覚・・審判控え席でしばらくの時間を立ち上がれないほどの悔しい負け方でした「なんでこうなるんだろう・・」。その後は審判をやっていても、その悔しい思いがぶり返してきて、審判をするのが大変でした(苦笑)。しばらくしてから少し気持ちを取り戻し、田中選手のもとに行き報告を受け、こちらの感想を伝えました。「ひたすら悔しい」というのしかないのですが、「圧倒的に勝っている試合でもああいうことがあるから、一瞬でも気を抜いていけないこと、逆に言えば自分が今回の相手の立場・・負けてる場合でも最後の最後に逆転できることはあるから、決して諦めてはいけないこと。この二つをこの試合から学ぶしかない・・」というのが精一杯の反省と感想でした。
 第3グループには臼井空鳳選手と長嶋あかり選手が出場。二人とも初級部門ということで入賞のチャンスはたっぷりあると思っていました。私の審判をやっている時間とこの二人との試合とが重なってしまい、臼井選手の試合は見れませんでした。審判の時間が終わり、恐る恐る電話で建石マネさんに1回戦の結果を聞くと・・「負けました。序盤に上段蹴りで技ありを取られて・・しかしその後は終始相手を圧倒して、あと一歩で技ありを取り返しそうだったけれど・・」・・つまりさっきの田中選手と同じ(ポイントを取られた時間は序盤と終盤で逆だけど、それ以外は圧倒してたという点で)・・あ~~なんてことだ(-_-;)(-_-;)
 残りは長嶋あかり選手・・。1回戦、とても緊張してるのを感じましたがそれなりに技を出し、また相手の力量にも助けられ本戦勝利。まだ本調子には程遠い感じですが、とりあえず今日の初勝利。試合前の私の見込みとはだいぶ違う苦しい戦況になっていますが、あとは長嶋選手に頑張ってもらうしかない・・!入賞を掛けた2回戦は金沢文庫道場の梅澤選手(世界ウエイト制大会出場の梅澤彩音選手の妹さん)。外部の大会では同じ神奈川東横浜支部所属選手になるので、いわば同門対決になります。この試合も私は審判と重なり応援すること・見ることはできませんでしたが、審判をやりながら合間にチラチラ見てると(そんなことができるのか?(^^;))紫Tシャツを着た両方の応援がエライ盛り上がっている・・!どうやら熱戦・接戦らしい。果たして結果やいかに・・?と思いながら審判を続け、終えてからまたすぐに恐る恐るマネさんに電話・・「延長1-4で負けました。惜しかったです」・・「あ~~~(-_-;)」。後でビデオを見せてもらうと、内容は確かにどっこいで技量と力量で負けているわけでなく「最後・・気持ちの部分で負けてるなぁ・・」と感じました。それは試合終了後の判定を待つ時の態度には如実に表れていて「もう少し強い気持ちを持って試合に臨めるようにしなきゃいけないな~」との、私への指導課題を見せられた姿(映像)でした。
 先述しましたが、この大会は結構な期待値で臨んだだけに、この結果にはとても悔しい・・!のが実感ですが、これが現実。受け入れて次の目標に向かうしかありません。 
    

◇考察 結果はやはり大事なのか・・
 競技・試合についてで「強い者が勝つのでは無い、勝った者が強いのだ」という言葉があります。稽古・練習で強くても、試合内容では優勢でも、最後の結果・本番での勝利を得なければそれは意味が無く、本番の試合で勝ち進める者こそが強い・・ということで一つの真理でしょうが「結果だけが全て・・」という感じにも取れて私はあまり好きな言葉ではなく、素直に納得しがたい言葉でした。なぜなら、練習での強さが無いものが試合で強いわけはないと思いますし、試合で勝っても良い内容では無い場合も多々あるからな~・・と考えていましたが、今回は「強い者が勝つのでは無い、勝った者が強いのだ」との言葉が私の中に素直に刺さります。「何を言っても、やはりまずは勝たねば・・勝たさねば・・」と・・・でなければ「ただの言い訳、負け犬の遠吠え」になる(-_-;)
 今回の悔しい経験(何回目だ?)も必ず次回以降への糧として「いつか必ず倍返しだ!」と頭の中に半沢直樹‣堺雅人(古い!)を登場させて、次回の目標に向かう所存でありました。

★2月24日(土)「横須賀市空手道錬成大会」(内部試合)
6名が出場
組手部門 5名が出場 1名優勝
型部門  3名が出場 

組手 部門 (審判5人制)

矢口 晴(小学3年生男子 エキスパート重量級の部)
*1回戦 本戦1ー2 延長5-0(相手に注意3)
 

 今年初めての内部試合にして今年度最後の内部試合の横須賀錬成大会に6名が8部門に出場しましたが、優勝者はなんと1名1部門と近頃ではかなり低調な結果の大会になってしまい、昨週の東京江戸川大会の悔しさにさらに悔しさを上乗せ加算する結果になってしまいました。全く・・・ホントに世の中は思う通りには行かないものです(-_-;)
 型・組手全てを通して唯一の優勝者は矢口選手、今回は型の試合を捨てて組手に絞った形での出場でした。1回戦=決勝のワンマッチで少し物足りない感じの組み合わせでしたが、本戦は引き分け・延長戦ではパンチを中心とした攻撃が効きはじめ、相手の反則も重なり勝利、久しぶりの優勝を掴みました。これで通算4回目の優勝です。稽古の出席率が良く練習もとても頑張っている矢口選手、その姿勢は嬉しく感心し好感が持てますが、もう少し腰を落とし前に出て相手を下がらせて攻撃することが出来れば本戦で勝利できたはずですし、これからの試合での勝ち数も増えてくると思います。改善点はたくさんありますが、今回「泉中田道場から入賞者0」になるピンチを救ってくれる形でのヒーローになってくれました。

◇考察 前に出られること・パワーの重要性とその気持ち
 先述の「前に出られる」というのは、なぜか昔から総じてウチの道場生徒(選手)にとって物足りない要素で、その点を解消・強化すべくチューブトレーニングなど用意するのに面倒な練習・・までを組み込んだのですが、今回の試合ではその効果は全く発揮されず「どうしてだろう・・?」という歯がゆさは、試合を見ている時にも当然に感じ、道場に戻り改めてビデオを見ると映像の写っている画面に向かって「何やってんだ!下がるな!前に出ろ!」と叫ぶほどに(結果は分かっているのに・・苦笑)その悔しさは倍増、ひいては「トレーニングの成果は全然無かった・・あれは意味ないのかな~?」と自分の指導の仕方・トレーニングの方法に疑問さえ持ってしまいました。「前にグイグイ出られて、思い切りのいい技を出せるようにするにはどう指導すればいいのか・・?練習をさせればいいのか・・?」・・思うことの一つに「勝つ!相手をやっつけてやる!」という強いハートを持つこと・・というのもあるのだろうが、相手だってそれほどの強気・好戦的な選手ばかりではなかったはずだし・・なぜ押されるのか・・?

     

 格闘競技ではどんなルールのもの(打撃系・組技系でも)でも、パワー(力)の要素はテクニック(技)・スピード(速さ)を含む勝つための3大要素の中でも一番重要で、極真空手の有名な教訓言葉に「技は力の中にあり」というのがあり、それは素晴らしく現実を捉えた言葉だと思います。そのパワーには大きく分けて二つ・・「技の威力」というものと「前に出られる=圧力」があると考えます。どちらも欲しいし身に着けたい能力です。数回のラウンドの合計でジャッジする競技でなく、ワンラウンドごとに判定を取り勝負を決するフルコンタクト空手の試合では「前に出ている」というのは勝利するうえでとても大きな判定材料になります。「前に出る、圧力を掛けられる」ということはそれだけで相手が技を出しづらく、その圧に耐えることで疲れることになるので「防御」の役割も果たします。前に出られる人間が横に動き・廻る技術を織り交ぜて攻撃・防御を出来たら、それは一つの理想形・完成形なのでしょう(それを目指したいものです)。だから本当に大切なことで、それは競技をある程度したことがあれば誰もが(私を含め)当然の当然に分かり切っていることなので稽古では常に言っているし、そのためには基礎体力が必要なのだ・・ということで通常の稽古(組手・ミット)に加え筋トレを重視・増量し、チューブトレーニングと進めたわけで、皆はよくこなせるようになってきた・体力はついてきた・・と思っていたのでしたが・・・うーむ・・今回はダメだったな~(-_-;)
やはり前に出るもう一つにして最大の原動力の「気持ち」の面は・・どうだったのだろう・・?

 

 この2大会の結果と内容は・・(-_-;)(-_-;)←このマークばかりだ・・。
「強い者が勝つのでは無い、勝った者が強いのだ」という言葉が先週に引き続きまたもや・・さらに強く私に突き刺さり苦しめます。なんとかこの苦境を打破したいものです。それにはこの結果・現実にめげずに、悔しさをエネルギーに練習するしかないのでしょう・・。まさにここが踏ん張り時です。
 
    


★3月3日(日)「泉区青少年フェスティバル」(演武披露)
 20名が参加

                  

 今年も「泉区青少年フェスティバル」という大きなイベントに「演武披露」で参加してきました。昨年同時期のブログ記事(「2023②怒涛のイベントラッシュ」参照)でも書いたように、演武を行なうのには結構な手間が掛かりますうえに、今回からはイベントへの参加は応募性となった(以前は招聘されてました)ということで「2~3月は試合やら審査やらいろいろあるし、今回はもうやらなくてもいいのかな~」なんて考えてました。が、ある日の自宅ポストに「泉区青少年フェスティバル」の参加申し込み用紙が・・なぜ?私は問い合わせは全くしていなかったのだが・・・?これは暗に招聘されているのか・・?日程を見ると・・なんと上手い具合にちょうど大会などのイベントが無い隙間の日!その周辺前後の週末は大会の連打なのに・・。これは「出ろ」という神様や天からの使命なのか・・?と訳の分からない暗示めいたものを感じてしまい「じゃぁ出るか~」となってしまいました。
 とはいえ、演武を行なうのは本当にたいへんです。その周辺前後には演武よりも重要性を高く考えている大会はたくさんありますから、どうしても気持ちはそっちが優先になってしまいます。しかしそうは言っても「やる」と決めたら例年に明らかに劣るような半端なものはやりたくないので・・さあ忙しくなってきました!(-_-;)

         

 いつもながらの20分間の持ち時間を踏まえた全体の構想を練るところから始まり、曲の選定、メンバーの招集、参加メンバーに合わせた演目その内容の詳細作成、役の振り分けとそのそれぞれの訓練、フォーメーションと演出、全体練習と修正、その他その他・・。
 今回は一般部の生徒が都合でほとんど参加できない・・ということになり、ほぼ完全少年部だけの構成になってしまい、さらに困った困りました💦しかし弥頭1級と西岡指導員は練習から参加してくれるということで、今回は弥頭くんには裏方全般、西岡指導員には過去の全ての演武で私がやっていた「舞台進行の司会」をしてもらう形にして、私は現場での指揮・号令・補助のみに専念する・・という新しい形を編み出し、完成に向け皆を教練・訓練・指導、各大会の練習や通常稽古の間にこれを行なっていくのだからとてもたいへんです。武器や全体練習などの練習を行う際は、泉中田道場自慢の室外練習場(?)が今回も大活躍しました(隣家の卯城様、三木様、いつもご迷惑をお掛けして本当にすいません。ありがとうございます!笑)

            

 当日、今までの経験を活かして本番前の練習とリハーサルを効率よく行い、舞台への出発前には弥頭・西岡の両名に景気付けの試し割りを行なってもらい、いざ舞台に出動!控えのローカでは青少年指導協議会のスタッフの皆様から激励と期待の温かい拍手を頂きまして、嬉しい半面に特有の緊張も感じてきました。この出番前の瞬間の何とも言えない緊張感を一人でなくメンバー全員で感じられるのが舞台・演武の醍醐味の一つなのでしょう。舞台袖で皆と気合を入れてから・・さあ本番。本番ではスピーカーから流れる音楽の音量が大きくて私の指示・号令が皆に十分に届かず、かなり焦りました💦が、そこは訓練の賜物、号令は届かずとも演者の皆が「流れと雰囲気」で演目を上手くこなしてくれ、さらに西岡指導員の司会アナウンスはとても良く演武を進行・説明し、その日の朝に思いついた最後の集合で泉中田道場旗を掲げるポーズも含めて、大きな失敗もなく演武は完遂・成功することが出来ました。終わった直後の観客の皆様の大きな拍手、出演者生徒の達成感から来る笑顔や良い表情や見てくださった保護者様・主催者スタッフ様からのお褒めの言葉は本当に嬉しいもので「やってよかった・・!」と思う瞬間です。本番前までの練習してるときは「あ~ホントに面倒くさい!」と思う時間もかなり多いですが(苦笑)やはり演武は試合とは違う「マネさん含め、支えてくれる方も含めて道場生全員チームでの戦い」・・という感じが得られて、とても貴重で良い機会なことに間違いは無いんです(笑)

   

 演武が終わった後は支えてくれた一般部両名と簡単な慰労会。何回やっても、始まる前はドキドキ・・無事に終わると本当にホッとします。この日は天気も良く昼のビールが特に美味しかった(笑)
 ある青少年指導協議会の方から「たくさんの出演者の中でも、空手が毎年とても評判が良く人気が高いのですよ」という情報を裏情報として(?)頂きました。正直、内心「そりゃそうでしょう!」というその自負はありまして(全然謙虚じゃない・・苦笑)その自負があるからこそ今回も他の出演者に負けないパフォーマンスを・・少しでも質の高い演武を作って披露してやる!・・となるのですが、それはやはり・・とても疲れることなので「昔みたいに1年に何回もはできないかな~」というのも実感であります。エネルギーが続かん・・・年齢か・・(苦笑)。
*昔は1年に3~4回の演武をやっていた時期がなんと6~7年間あったのです(信じられん・・汗)
 
 今回のイベントの主催者の泉区役所地域振興課と泉区青少年指導協議会の役員の皆様・スタッフの皆様、見に来てくださった保護者をはじめとする観客の皆様、差し入れを持ってきてくださった原田さんと杉山さん、今回もたくさん手伝ってくれて尽力してくれた建石マネさんと西岡くん弥頭くん、参加出演してくれた生徒の皆さん、本当にお疲れ様・ありがとうございました。


★3月10日(日)代々木第一体育館 「JFKO全日本青少年フルコンタクト空手道選手権大会」(全日本大会)
1名(田中碧翔)が出場  2回戦(ベスト16)敗退
1回戦 4-0  2回戦 0-5(相手に「技あり」) 

        

 JFKO(全日本フルコンタクト空手道連盟)が主催する全日本青少年フルコンタクト空手道選手権大会が3月10日東京の代々木第一体育館で開催されました。この大会は昨年もこの大会に関する記事で書きましたが、競技レベルということでは夏に行われる新極真会が主催する空手ドリームフェスティバルと並ぶかそれ以上・・・つまり年代別で行われる大会では「国内で一番レベルが高い大会」と言っても過言ではない大会です。その特徴はドリームフェスティバル以上に諸流派(新極真会から見たら他流派)の強豪選手の参加がとても多く、まさに流派・派閥を超えた戦いになっているからです。新極真会ではなくJFKOが主催だから審判もスタッフも新極真会・諸流派がゴッチャまぜで、つまり判定も所謂「完全に近い公平」な所もこの大会の価値のあるところです。代々木第一体育館という会場の大きさはもとより、今回からタイマー・選手名・ポイントの状況など全てが分かる高性能の立派なモニターが試合場横の運営席に接地されましたが、試合場を含めた運営のグレードも高いです。

       
 
 その権威ある大会に、泉中田道場から田中碧翔選手が出場しました。昨年に引き続き2回目です。繰り返し言いますが、この大会は本当に競技レベルが高いので、この大会に選手を出すにはそれ相応の実力が無いと出すことはできません(初・中級者部門などもありません)。内部試合あたりで少しくらい戦績を重ねた程度では全く通用しないし、下手したら(対戦相手によっては)ケガをする場合も考えられるからです。ですからこの大会への出場を許可・推薦する(しかも勝利を意識して)田中選手は、私から見てかなりの実力と修練と実績があるのだ・・ということを伝えてから戦況詳細を報告いたします。1回戦、埼玉大宮西支部所属選手との対戦。朝の挨拶に来た時は全日本大会ということでいつにも増して少し緊張が見られる田中選手でしたが、十分なウォーミングアップをしてから臨んだ試合。この頃の稽古で私がよく指摘し矯正している「腰の高さ」がまた出ている感はあったものの、圧力のある相手に頑張って耐えての攻防は互角、お互いの反則(押し)ポイントがある中でラスト15秒からのラッシュが相手を勝り4-0の判定勝ち。この大会は少年でも試合時間が1分30秒の設定なのですが、修練の賜物かスタミナには問題なく闘えていたようです。価値ある1回戦突破を果たしました。そして迎えた2回戦、この相手が凄かった。優勝候補にして結局は今回の優勝者。昇心塾という強豪流派の選手で、今回最大の山場と早くも対決ということになりました。田中選手本人も(お母様も)この相手が「強い」ということは分かっていたようでさらに緊張の面持ち‥私も「どうなるかな・・」と少し心配でしたが「いや、碧翔だってかなりの実力があるのだからある程度はいけるはず・・」と思い直しセコンド席に入りました。さて試合は・・とても良い内容になりました!試合開始にいきなり後ろ回し蹴り、その後にはこれまでに無いくらいに腰をグッと落とした構えから見事な横の動きを披露。パンチや蹴りを出しては相手に圧力を掛けながら相手の左に回り、その間も全て腰は落ち足は地面を掴み、これまで本当に見たかった全日本選手レベルの所謂「こなれた動き」をしてくれました。強豪と正にガップリ四つで「お~これは!」と喜び驚いて見ていた試合中盤に相手の強烈なボディブローが息の継ぎ目に入ったのか効いてしまい「技あり」を取られてしまいました。普通だったらボディや脚への攻撃で「「技あり」を取られたら、回復をしないままで相手の追撃を受けて「合わせ一本」になる場合が多いのですが、これからが田中碧翔選手の非凡さとハート(根性)があるところを見られた時間です。すぐに回復し(実際はボディのダメージは回復はできていないでしょう・・気持ちの回復です)様々な技で反撃、またも互角の攻防です。江戸川大会では初見でくらってしまった相手の胴回し回転蹴りを今回はしっかり外し「決め」ポーズ。重い前蹴り2連発からの右上段回し蹴りはタイミングバッチリでしたが距離が少し合わず惜しかった!しかし相手はさすがに優勝候補、「技あり」は挽回できずここで敗退となりましたが、「技ありが無ければ引き分け・延長だっただろう。全日本チャンピオンを相手にここまで良い内容の試合ができたのは、技も力も気持ちも本当に立派!」と思える良い試合でした。よく頑張った!

           

 今回の田中選手の2回戦で見せた動きは、常々道場での稽古で田中選手はじめ皆に伝えたい・教えたい動きなのですが、なかなか会得・実践できるものでなく「確かに難しいよな~・・」と半ば納得の思いながら・・、しかしこのような大会に来た時に他支部の強い選手・上手い選手の動きを見るにつけ、「どうすればあのように動けるように仕込めるのか・・」といつも自問しながら稽古指導をしていました。それが今回、田中選手が強豪選手相手の危機感から引き出されたような形でその動きの片鱗を初めて見せてくれることになりました。敗北したのだから「開眼」とまで言うのは言い過ぎでしょうが、本人は何かを掴んだはずです。これからの彼がさらに楽しみになってきました・・次につながる大きな収穫は得たと思います。入賞という結果は無かったが、大会ラッシュの第1シリーズのラストがまあまあ良い結末で良かった!

◇考察・・大会に出る生徒のセコンド(親御さん)への想い
 田中選手頑張りもさることながら、セコンドのお母様の活躍も目には見えにくい形ですが、私はいつも本当に感心・感謝しております。田中選手の身の回りのお世話からタイムスケジュール管理や試合前のウォーミングアップの相手・試合前後のケアとコントロール・各先生や知り合い生徒への挨拶気遣い・勝っても負けても謙虚な姿勢・・・なにからなにまでこちらが世話を焼くこと・気を揉むことがない・・まさに過不足なく完璧、「見事」の一言です。このようなセコンドなら選手は試合に集中でき、心強いでしょう。しかし労力やお金も掛かり、とても大変だとも思います。田中親子(母子)は今回の試合後は上の写真にあるように、明治神宮に二人でお参り・お散歩に行ったそうです。天気が良かったのでとても気持ち良い時間を過ごしリフレッシュできたと思います。願わくばこのように・・この頑張っている選手(お子さん)の付き添い・セコンドの時間を、稽古を含めてサポートすることを、選手と一緒に思い切り楽しんでくれているとよいな~と思います。選手もセコンドも一緒にこの時間を楽しめなければヘタをしたらそれは「面倒・してやっている」になってしまい、子供の細かな成長を見つけられず引き出せず、成果はなかなか出せないし、継続もできない・・と思うからです。たかが習い事の空手・・なのかもしれませんが、稽古でのいろいろな出来事、大会での様々な経験、空手に関わること全部ひっくるめて親子で共有して目標に向かっていることを楽しんでもらえたら、空手を通じてのお子さんの成長に立ち会える素晴らしい時間(期間)になると思えるので・・
そうなったら指導させてもらっている立場にいる私としてもとても嬉しいことなのです(これは田中親子だけでなく、全ての生徒親子に対して同じ想いです)。


 2月の中盤から約1カ月でこんなにたくさんの事がありまして、あっという間に3月半ば。戦績が芳しくないからこそ悔しくて書く文字数が多くなってしまったのか・・(-_-;)
 3月9日は泉中田道場の23回目の誕生日です。その日は土曜日で午前の少年部(合同クラス)の参加者から「先生おめでとう!」の言葉を頂きました。そのことはとても嬉しく涙が出かかったのですが、しかし・・次のイベントは3月30日の昇級審査会と31日の栃木県錬成大会・・なんとか良い内容と結果を・・!さらに新規入門者を増やす努力もしなきゃな~というのがあって、そのこと(道場23周年)に酔ってられる時間と余裕は今の私にはあまりないのが実情であります。で結局・・またこのマークだ(-_-;)(-_-;)

 次回は3月30日の昇級審査会と31日の栃木県錬成大会、今回は載せられなかった稽古風景などの報告になると思います。いや今回は長かった(苦笑)
 



 








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