塗装はどのくらい持つのか?というのがよくご質問いただくのですが、各メーカーさん一長一短あり低汚染(汚れずらい)を売りにしたり、断熱効果や調湿性など色々ありますが、各メーカーごとにカタログの表記に耐候性1種、2種などの表記がありそれを基準にする事と、実際の工事で使用してまだ色褪せが見られないなど、それぞれの理由がありお答えしています。 今回は、各メーカーさんのカタログ等の耐候性について説明します。
まず、塗料メーカーや塗装屋さんが、目安とされている耐久性(耐候性)とは、日本工業規格(JIS)で定められた規格であり、建築用仕上塗材の耐候性のランクを示すものです。また、耐候性というのは塗料を屋外で使用した場合に劣化や変色などを起しにくい性質のことです。 塗料メーカのカタログなどでは耐候性1種、2種、3種とありますが、1種が最高ランクになります。
1種として認められるには促進耐候性試験において、2500時間経過後、つやの保持率が80%以上であることが必要です。
促進耐候性試験とは太陽光・温度・湿度・降雨などの屋内外の条件を人工的に再現し、製品 ・材料の 寿命を予測するものです。ちなみに2500時間とは現実の時間に換算しますと、約10年に相当します。また、太陽光は24時間紫外線が当っているわけでは無く、また紫外線の強さなども異なるので試験結果の時間÷24時間=耐久年数というわけではありません。 近年は塗料も開発が進み、高耐候性塗料(10~30年)と言われる塗料も出ております。
もちろん、屋外試験なども行っておりますが、内地の環境に比べ沖縄の場合は紫外線や塩害、台風など天候の変化が激しく、塗料においてはあくまでも参考にして考えたほうがよろしいと思います。 実際に沖縄と内地では天候が違うので、あるメーカーさんは材料の配分を変えて沖縄の天候でも使用できる様にと創意工夫し、私達にもお声が掛かり現場で施工したりと、沖縄の天候ではカタログ通りにはいかないという事かもしれません。
ちなみに注意していただきたい事としては、塗料メーカーのこの表記はあくまでも塗料の光沢(色の艶)や剥がれなどに重点をおいているので、耐候性の年数が過ぎたからと言っても塗り変えの時期とは言えないです。