塗料の調色
現場の調色は、人が視覚によって経験的に覚える技能であり、塗料を扱う者にとっては重要です。
通常は、まず色見本を見てどの色に合わせるか確認します。(部分補修などで周りの壁色に合わせます)そして、使用する原色の種類を選ぶことから始まります。
原色の基本は、白・黒・赤・青・黄で、どの程度の量が必要か見当をつけて、量を多く添加するものから混入していきます。原色によって、着色力に差があるので事前に確認しておく必要があります。特に、黒は添加し過ぎると調整しにくいので注意が必要です。
調色に用いる塗料は、原則、同一メーカーの物を使用しますが、この場合は混合する割合に制限がなく、淡彩色(薄めの色合い)から濃彩色(原色に近い色)まで調色できます。
ちなみに誤解のないように言いますと淡彩色でも何百種類とありますので通常の住宅での外壁塗装でお困りになる事は少ない思います。
一方、着色専用の原色も市販されていますが、この場合は添加量に制限があり、淡彩色(薄めの色合い)の範囲で使用した方がよいでしょう。
濃淡色などで原色を多く使用する場合などは1缶当たり倍くらいの値段差が生じます。また、メーカー調色となり1週間以上かかる場合もあります。
着色した塗料が色見本と比較して色があっているかどうか判定することを比色といいます。
色は光の性質が変われば変わって見えるため、比色は、比色する2色の見本を並べ、直射日光の当たらない明るい場所で確認するのが最適です。現場では実際、既設の物(合わせたい色の物)に塗って乾くとわからなくなるというのが理想ですが合わないと大変なので、見えないところで確認したりします。
また、面白いもので塗料は未乾燥の状態と乾燥した状態では、色が異なって見えます。(全然違う事があります。)
雨漏りで壁が雨で滲んでいたので大工さんが張り替え後、調色して塗装しています。
一般的には、未乾燥状態から乾燥すると、色が濃くなる傾向があり、「色のぼり」と呼ばれています。比色は乾燥した見本で行うことが重要です。
その為、調色しながらヒートガン(温風のみがでるドライヤーのような物)で乾燥させ色合いを確認しながら行います。
ここまでのお話しですと、「長嶺塗装は塗り替えも調色してるの?」と思われるかもしれませんが違います。基本的には塗料メーカーや塗料販売店で日塗工の色番号を伝え、調色をお願いしています。
ただし現場においてはこう言った知識がないと間違った材料が来ても分からなかったり、赤ちゃんの手のひら位塗るのも注文してお客様を待たせたりなどと、そういう事のないように必要な知識と調色能力を身につける必要があります。
私共長嶺塗装では、この色に合わせて塗装してほしいや増築部分の塗装などやポストの塗装などでもお客様のご要望にお応えできますのでお気軽にお電話お待ちしております。
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