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しっぽの声4/動物福祉と安楽死

2019-03-29 22:30:27 | にゃんこ本棚


ネタバレ満載、ご承知おき下さい。

引き取り屋
安楽死
ウサギ小屋
殺処分ゼロの例外
保護猫詐欺
里親詐欺


今巻は詰め込み過ぎの印象かな。
動物愛護に興味があるからと手に取られた方には、ちょいヘビーかも。

でも現実です。
そして私たち人間が起こしていること。

でも未来はある。
山積みの問題を解決するためには「蛇口を閉める」という答えが出ています。


『しっぽの声4巻』をテキストとし「安楽死の是非」について考えてみます。



無理な交配の結果、治らぬ関節炎に苦しむスコティッシュ。

悪徳ブリーダー→殺処分ゼロシェルター→引き取り屋と動物シェルター所長の天原はスコティッシュを追っていきます。
安楽死させるためのレスキューなのです。

獣医師の獅子神は「助ける=生かす」という考えから安楽死には反対の立場。

しかし、延命治療を受けられず、痛みで動くことも食べることも出来ない状態を目の当たりした獅子神は決断をします。

『僕がやっていたことは、引き取り屋と同じだ。
命の責任をとることから逃げ、ただ生かすだけ...彼らの悲鳴に耳をかたむけず、苦しめてしまった...』




安楽死処置をするためには、所有者であるブリーダーの許可、もしくは所有権放棄をして貰わなければなりません。
一刻を争う生死の狭間でも「所有権」は絶対です。

だから、ペットを救うためには、まず飼い主である人間と対話をしなければなりません。

果たして、天原と獅子神はどのように対処したのか?

紫友会を盲目的にヨイショしてしまった方々には、読んで頂きたいと思います。
正しい知識へと更新をして下さい。
🔴ペットの所有権について

スコティッシュを痛みや苦しみから解放させた獅子神の顔は明るく輝いています。
ようやく解き放され自由になれた安らかな寝顔を撫でながら。



いつも思うのです。
私たち人間は、動物たちの苦しみや悲しみに鈍感だなって。

老犬のケアに困窮し蹴り上げた飼い主を集団リンチするくせに、生き地獄さながらのピースワンコ収容施設で喘ぐ3,000もの命には「殺処分よりマシ」としています。

では、動物たちが より快適に暮らせるためには どうしたらよいのでしょう。
もっと「動物福祉」について知って欲しいなと思います。
🔴動物が求める「5つの自由」

「動物愛護」は人間が主体で、私たちが動物を いかに扱うか、どのように愛するか です。
対して「動物福祉」は、動物からの視点で、幸せに生きているか?整った環境でストレスなく過ごしているか?となります。



『殺処分ゼロの例外』では、殺戮兵器教育を受けた凶暴な犬について描かれています。

この子にとって、人間は怒りの対象でしかありません。
おそらく、ケージに閉じ込められ社会を拒絶したまま、生きていかなければなりません。

これは「譲渡不可能な動物」で「処分せざるを得ない命」です。

この命を生みだしたのは私たち人間。
犬自らの意思で希望したワケではないのです。
ゆえに人が責任を負い、苦痛や恐怖から解放しなければなりません。

動物福祉から見つめると「殺処分ゼロ」は、動物たちへ酷いことを強いているのではないかと感じます。


~関連記事~
🔴しっぽの声/獣医ドリトル ✕ 杉本彩
🔴しっぽの声2/ペットの命その意味
🔴しっぽの声3/殺処分0の理想と現実

【 ねこてん 公式HP 】

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