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東京都港区青山&ビックサイト周辺にて地域猫活動を行っているボランティア

殺処分ゼロと動物福祉

2019-12-23 22:30:00 | ノーキルだけでは救われない命
2019/10/1の記事を再投稿。

殺処分ゼロによって失われた命の尊厳。

国や行政だけではない、私たち皆んなが加害者です。

何がなんでも殺処分を止めろ!
自由が与えられなくても殺されるよりマシ!
保護して救ってくれてアリガトウ!

そろそろ気がつかないと。
動物たちの心の声に耳を澄まさないと😿



杉本彩さんから発信された問題提起を紐解いてみたいと思います。
殺処分ゼロの大罪

まずは「殺処分ゼロの弊害」について、おさらいを。



~殺処分ゼロのどこがいけないのか? ~

🔴説諭による引き取り拒否
〈 12年動愛法改正 〉
✳無責任な飼い主
✳動物繁殖業者
〈 19年動愛法改正 〉
✳飼い主のいない動物
入所数を減らすため、簡単に自治体に持ち込めないようにした。
➡引取り屋の暗躍
不要になったペットを引き取る!?

🔴動物保護団体へ移動
✳愛護団体に丸投げ
出所数を増やすため団体・ボランティアへ譲渡し移動する。
➡保護動物収容施設の乱立
➡ネグレクト動物虐待
➡多頭飼育崩壊

🔴譲渡不向きは殺処分に含めず
治療不可能な個体や攻撃性が高いなどの性格から「譲渡不向き」と判定し殺処分数にカウントしない。

どうして、こんなことになってしまったのでしょう。
誰だって、人間の身勝手で殺される犬猫が、1頭でも少なくことを望んでいると思います。

小池都知事が公約に殺処分ゼロを掲げた時に、私は小躍りして喜びました。

センターに入って来る動物が減り、命の期限が延び、徐々に処分せざるを得ない命はなくなっていくのだと信じていたからです。



なぜ殺処分ゼロによって、不幸な命は増えてしまったのでしょうか。
杉本彩さんは、こうした状況になった理由に言及しています。
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我が国に動物福祉に関する法律がないからです。
動物に福祉が必要であることを法的に認めていないのです。

先進諸国では動物福祉を重視して法律が制定されています。
しかし、日本で制定されているのは「動物愛護管理法」という動物愛護及び管理に関する法律のみ。
昭和四十八年に制定されたこの法律の名称である「動物愛護」とは何なのかを考えた時、可愛がって庇い守ることを意味する「愛護」は、あくまでも人間の視点が基準です。
「管理」もまた、人間の都合で考えたものです。

「健康で幸福によりよく生きる」ことを意味する「福祉」は動物にも配慮されるべきです。
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では、動物福祉先進国の海外での保護施設はどのようになっているのでしょう。

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里親探しだけではなく、疾病治療も当たり前です。
また、人間の都合で殺処分されることはありません。
(安楽死はあります)
さらに、適正飼養に必要な適正スペースの数値基準が法律で定められているので、日本のように過密収容など環境の問題によるストレスを感じさせることはありません。
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本来、これは公共施設(愛護センター)で行われるべきだと思います。
我が国では、現在これらを民間の保護団体が自腹や寄付金で賄っているのです。

行政側が殺処分の数字だけを追いかけた結果、センターは機能不全となり、犬猫の引取りを行う団体がどのような施設か、適正飼養と丁寧な譲渡がなされているか、それらを正しく判断せず無責任に譲渡。

引き出す団体は、適正飼養可能な頭数の限界を超えてしまっているケースも現れてきました。

過密収容によるネグレクトの実態を告発され、狂犬病予防法違反と動愛法違反で書類送検となったピースワンコは、その最たる例です。
ピースワンコ書類送検の結果について
https://blog.goo.ne.jp/nekoten2015/e/abfdfd234b9a5a07495a4eb15a1da1aa



現行法では「動物虐待の定義」が明確にされていません。
そのため、ネグレクトは摘発が難しくなっています。

私自身は、アニマルウェルフェアの「5つの自由」を基準にしています。
これらが与えられてない管理は虐待にあたり、逆に「適正飼育」は5つの自由が保たれていることと考えています。

1/飢え・渇きからの自由
フードは適切&適量ですか?
水はいつでも飲めますか?


2/痛み・負傷・病気からの自由
不妊去勢手術は済ませましたか?
健康状態を確認していますか?
予防接種はしていますか?
病気や怪我の時は病院へ行っていますか?

3/不快からの自由
ゲージなど居住空間は清潔ですか?
飼育環境の温度&湿度は適切ですか?

4/恐怖・抑圧からの自由
叱り方は過剰ではありませんか?
ストレスを課していませんか?


5/本来の行動がとれる自由
ゲージは狭すぎませんか?
犬の散歩時間は十分ですか?


これからは福祉の視点が、保護動物の環境の指標とされたらと願ってやみません。

殺処分は目指すものではなくて結果。
現在、殺処分によって奪われている命を不妊去勢手術の徹底によって、とことん抑えるプロセスを経て見えてくる光なのです。

~関連記事~
愛護の先にある動物福祉って?
虐待厳罰化の必要性

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