冷たい雨のしずくが
屋根をつたって落ちる頃
遠くの山の向こう側
怖い鬼たちが住むという
泣いた目をこすりながら
走って帰るあなたのもと
あなたが私を産んだこと
あなたのところへ生まれたこと
そんなどうしようもないこと
それをいちばん感謝します
母の温かい胸の中
息を吸う度に眠くなる
寒い風が吹きますね
さくらはもう咲きましたか
怖い鬼たちが住むという
街は赤い陽に包まれる
泣いた目をこすりながら
一人で帰る一人の部屋
あなたが私を産んだこと
あなたのところへ生まれたこと
そして強く生きていること
それをいちばん感謝します
母の広い心の中
目を閉じる度に癒される
あなたが私を産んだこと
あなたのところへ生まれたことを
そしてあなたに教えられた
それが私のしあわせです
林明日香 「母」より
~関連記事~
■母さん野良猫Q&A