今、伝えたい事・自分らしく生きるために

住宅地盤ブログ ☆地盤調査・地盤補強工事・住宅地盤相談☆

住宅建築-部分的範囲の地盤改良は効果があるのか?

2015年05月31日 | 日記
住宅建築-部分的な地盤改良は効果があるのか?

住宅の建築前に地盤調査を行うことが当たり前の時代になっています。
地盤調査方法として、スウェーデン式サウンディング試験という方法で
地盤調査が行われています。この試験方法は、調査費用が他の調査より安く、
狭い場所でも調査可能であり、30年以上前から行われている事から実績があります。
また、JIS規格に制定されています。

試験方法としては、建築予定配置場所の建物四隅もしくは、四隅と建物中央の
五ヶ所行われています。直径19ミリの鉄の棒の先端にねじれている先のとがった
直径33ミリのスクリューポイントをつけて、おもりを載せて測定していきます。

この試験をして、建物の四隅の一か所が、ある程度の深度まで、地盤が軟らかい
結果となった場合、この付近のみ、軟らかい所まで掘削して、転圧して埋め戻せば
大丈夫と安易に伝えて、更に、たとえば地盤保証しますと言うケースがあれば、
本当に、大丈夫なのかと思いますね。

まず、この試験は、直径約3㎝の棒を入れていくわけですが、その地盤が軟らかい所
の付近を追加調査して、どの範囲まで軟らかいのか、当然、確認する必要がありますよね。
追加調査もせずに、掘削しても、どの範囲までが軟らかいかわかりませんね。
そして、重要なのは、その軟らかい場所の原因が建築主の人や他に誰か知っている人が
いるかどうかです。

例えば、昔、浄化槽があり、今では、本下水なので使用していない浄化槽を取り除いた為、
軟らかいのではないかとか。浄化槽も結構大きいですからね。
その原因と地盤調査結果から判断できれば、その範囲を再度、土を掘り起こして、
砕石や砂などで埋めて、十分に転圧を繰り返していけば、地盤が安定すると思います。
但し、きちんと転圧を繰り返せなければ、軟らかい所が残ってしまいますね。


  浄化槽

もし、むかし樹木があったと言った場合、その場所だけに樹木があったとわかれば、原因が判明しますが、
わからなければ、宅地造成してしまった後では、その樹木の位置や本数が不明の為、
地盤調査した場所以外にも、樹木を伐根して、地盤が軟らかい所がある可能性があります。
大きい樹木は、根が深くまで達し、広い範囲まで延びていますからね。

  

また、防空壕があったという場合などは、どの方向に延びているか追加調査しないとわかりませんよね。

限られた調査ポイントで、追加の調査もほとんどしていなくて、原因も不明のまま、その場所だけ、
地盤改良すれば大丈夫と安易に言うのは、危険です。建築後に部分的に建物に変形が生じて、
窓が閉まらなくなったとか、建物の一部が下がってしまう事も考えられます。

保証があるからいいと言う人も中にはいると思いますが、トラブルになり、裁判になったと言う話も聞きます。
よく検討する事が必要だと思いますね。

PS
最近、大きい地震が多いですよね。また、箱根山の大涌谷は、2年前に社員旅行で行きましたが、
今は、噴火の危険性から立ち入り禁止となっています。
口永良部島,桜島,箱根山,御嶽山と火山活動が活発になっていますね。
火山付近の住民の人に被害が出ないように、国や地方の関係担当者に警戒情報など含め、
敏速に対応して頂きたいと思います。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿