オカ姉のためいき日記

人生色々、ためいき色々。今日はどんなためいきつくのやら・・・?

ドラマ「愛を乞うひと」

2017-01-14 23:48:50 | その他
日テレ 11日夜の「愛を乞うひと」を観ました。

勿論、隆也さん出演だったから・・・

放映前には、これでもかという虐待シーンと篠原さんが二役演ずるという
予告が流れてまして“う~ん、この内容は録画を後でゆっくり観ようか”とも
思いましたが、結局後追いで深夜にまたがりつつも、見終えてしまった。

観続けられた=面白かった・・・いや、面白かったという感覚ではないですね。

原田美枝子さんで映画化もされていて、比較されるのは避けられないのが
リメイク作品の宿命?でもあり、なかなか大変なんだなと思ったり・・・・

私は原作も映画も見ていないので、今回のドラマから感じたことしか書けないです。

「文部科学省選定」とあります。
近年(昔からも)虐待による不幸な事件は頻繁に起こっており、その意味では
タイムリーな内容のドラマではあったのかなと思う。
観終わった後、非常に疲れてため息ついてしまったけれど、観ている側には
何が伝わっただろうか?!そして何をどう伝えたかったのかな~と思ってしまった。

掬い取らなければならないことは、たくさん詰まっていたが、それらが弱いのか
中途半端なのか・・・ちょっと残念感が残る。
珍しく観ていたmichaとH君も同様に感じたというんですな~

篠原さん、豊子役は良かったです。
いつ舌足らずな話し方が出るかとヒヤヒヤしてたけど、少なくとも前主演の某局の
某ドラマよりは!!!

その豊子 豊子の人物像がわからない。
照恵にに向けられた暴力は、自分をおいて去っていった夫・文英と照恵への怨
なのか?・・・いやいや“家族”としての暮らしの中で、すでに始まっていたし・・・

どんな感情の変化で虐待のスイッチが入るのかも、我にかえる事も自己嫌悪に
苦しむなどという描写もなく、勿論母性などもない。ただただ暴力性を持った
狂気の人間としか映らなかった。
正に今、弱い者に手を上げている者へ「アンタ達のしていることはこんな酷いんだ。
正視し、ただちにやめるのだ」というメッセージになるのだろうか???

感情のひだを描くことない虐待シーンが無駄に多いばかりに感じた。
またそんな状況の照恵を誰も助けない、乞う愛が見つけられないもどかしさも!

唯一短い間でも照恵を守り愛してくれ、心の支えとなった父文英への想いも
乏しすぎる。走馬燈のような回想シーンだけって……
その上母となった照恵に「(父は)優しい人だった」だけの台詞。
後半(バタバタ感で)「遺骨探し」に結びつけようにも伏線にもならなかった。

母となった照恵  娘も大きくなった今も幼少期の虐待の傷に捉われて
いる心情ばかりの照恵にイラッとしてしまう。
ひたむきに力を振り絞って生きてきたのだろうに・・・

気持ちの整理のつけ方はひとそれぞれであろうが・・・
照恵は母・豊子に会いに行くんだね。
再開したシーンの3人の間のヒリヒリした空気感は良かったと思うが・・・・
現実味はないな。
私ならば、まずもう二度と顔も見たくないだろうし、会ったとすれば、ひと言み言、いや
止めどないくらいの言葉で罵るかもしれない。

現実味というかリアルだったのは、16歳になった照恵が豊子と決別するシーン。
異父弟の「姉ちゃん、行けーー」に涙、皆思わず“逃げろ逃げろぉ”と声が出たのでは??
このシーンからのメッセージは・・・・
「虐待する親に希望など見出そうとするな!自分の心と命を守るべく逃げろ!」なのだ。
・・・・しかし、逃げる術さえない幼な子らは無意識にそんな想いを抱きつつ、耐える
だけなのかと想像すると切なくやりきれない。

ラストシーンの照恵は特に残念だった気がする。
夫を、娘を愛することができた自分。人として懸命に生きてきた自分。
照恵の中の、凛とした自信と誇りを表現してほしかったな~と!!

「血」の現実は現実としても、個々違う人間じゃないですか?
「虐待された子、人が親になったら、同じことをするのでは??」
この実しやかな説に縛られるな!!というメッセージも強く伝えられたのに・・・

しきりに“衝撃の真実”って煽ってはいたけど・・・愛し方を知らない???だと
愛するのに方法なんかない
だからハツさんの言葉は説得力がなかったし、全然衝撃でもなかったし

・・・・で!?なぜにアタシは熱くなっとる???

いや、このドラマを観て、とにかく豊子みたいな人間は許せない!と!!
フツフツと怒りがわいてきた~~~

親子間の感情や想い・・・こうあるべき!とか、こうあるはず!とか、それが不幸にも
崩れてしまうという経験をされる人も少なからずいるのね。

虐待に限らず、子供の存在を否定したり、心で捨ててしまったり。
その反対に、親の生き方や考え方を認められずに断ち切ってしまう子供も。

私の知る人の中にもいます。でも皆しっかりと自分の生活を確率させてる。

育った環境が良くなかったから、自分はこうなった・・・ではなく、良くなかったから
自分は絶対にそうはならないんだ!という思いを持ってほしい。
“そんな強い人ばかりじゃないよ”と言われそうだけれど、それでも願うばかり!


「愛を乞うひと」から視聴者が自らメッセージを掬い取り、考える機会を得られたと
したら、このドラマはとても意義のあるものだったと思います。

なんか・・・語ってしまったな・・・
・・・・あ~れ~、隆也さんに触れず終いだったぁ・・・・