ドラマ 「白い春」 最終回。
あまりの悲しい結末に〝なんで~こんな終わり方???〟と愕然。
皆、幸せな未来へ!!!じゃぁダメなんかぁ!?と悔しくて涙・・・・
michaに〝面白いから観な~〟と薦められ途中から観始めたが
今クールのドラマ群の中で〝総合的〟な意味合いではNO1かも!
再放送のおかげで、見逃した前半も観れたし・・・
あらすじは・・・・病をかかえる恋人の治療費のために、報酬ありの
殺人を犯した佐倉春男(阿部寛)。護送される春男を追いかけ路上で
倒れた真理子を救った村上康史(遠藤憲一) は、すでに春男の子を
妊娠していた真理子に寄り添う。さち(大橋のぞみ)を生んで亡くなった後も
さちを自分の娘としてパン屋を営みながら必死に育てる。そして9年ぶりに
出所した春男は、真理子の死、偶然出合ったさちが自分の子供だと知る。
さちと〝二人の父親〟と、とりまく人々の揺れる想いのお話。
今回の阿部ちゃんは一見、ど迫力の極悪人イメージなんだけど
なぜか笑えちゃう・・・みたいな〝硬軟〟のバランスがお見事でした。
〝親子の血〟を感じさせるさちとのふれあいとか、〝父親〟としての
二人の男が次第に通じ合う過程とかが、気負いなく、ほのぼのと
笑いあり涙あり、と描かれていた。
最終回は、さちやふれあった人々によって、やっと自分の人生を
歩きだした春男だったけど、殺した男の息子の復讐の刃に倒れてしまう
自分と間違われた康史をかばって・・・ってゆーか後ろから羽交い絞めできるだろー
(ちなみに、この息子役は「その男」でお目にかかった浪岡君ではないか!)
そーか、以前カメオ出演?のヤクザ(津田寛治)の視線は、ここへの伏線だったんだ。
この日、ランチをした友人が 「春男は刺されちゃうかも~」と予想したもんだから
忍び寄る靴がアップされた時は 「ヤダ、ヤダァ~」と深夜に絶叫だぁ
ここからの緊迫感は凄かった
いつもは〝刺す〟側が多い遠藤さんが
〝一般人〟の恐怖をリアル感いっぱいに表現してたね。心臓がバクバク
そしていい年したオバサンは・・・感情移入を通り越して
9歳のさちに憑依したように 「エ~ン、エ~ン」と泣いてしまった
このドラマの流れにして、この結末!
甘ったるいハッピーエンドは避けた??いや、いやもしも、さちを中心にした
トライアングルで生きていくとしても、春男はそれなりに厳しく自制しながらの
決して甘い人生ではないはず。それでもよかったのになぁ。
春男、可哀そすぎ・・・・
どちらがベタな結末なのか、感じ方は人それぞれだろうな。
「アットホーム・ダッド」 「結婚できない男」の両作品に共通するものは
主人公の〝変貌〟と〝挑戦〟していく姿みたいなコンセプト。
「白い春」では主人公の排他感がより強くなり〝再生〟が加わったようだ。
そして超強力な〝助演者〟がいたことも共通している。
「アット・・・」では宮迫博之さん、「結婚・・・」では夏川結衣さん、今回は遠藤さんと
絶対はずせないパートナーに恵まれてる。
さちを必死に育てるお父さんの遠藤憲一さん。彼は迫力満点のフェイスで
〝悪人役〟がほとんどだったけど、最近は他局で主役、映画にもと
八面六臂の活躍ぶり。 そのギャップが今回は活かされていて
彼の起用はとってもよかったな~
育ての親としての自信と、〝血のつながり〟を認めざるえない切なさに
幾度もウルウルさせられたもん。
さち役の大橋のぞみちゃん。
ポニョポニョ~と唄ってた時は
特別、何も感じなかったけど、役者としてとんでもない魅力をみせてくれた。
脚本がいいのか、演技指導がいいのか、彼女の天性のものなのか
〝フツーの子供ってこうだよね〟と納得させられる、おそろしいほどの
〝自然さ〟がリアル! 細かな表情の変化や、ちょっとした返事の間合い。
ホ~ントびっくり。そして超かわいい
(こんな孫だったらいいな)
共演者にもしっかり息が吹き込まれていて、誰が欠けても成り立たないね。
中でも 栞役の吉高由里子さんは独特な雰囲気で出色だった。
音楽も画面にぴったりで・・・・時々全くそぐわない〝KY音楽〟もあるからなぁ
アララ、なんでこんなに熱く語ってしまって・・・
でも たかがテレビだ、ドラマだと言うなかれ。
各クールに一本でも波長が合うものに出会うと暮らしの中の楽しみとなるし。
〝隆也枯れ〟の6月に思いがけなく潤った気がしました。
友人からは〝久し振りにドラマで泣いたわ~〟・・・・私だけじゃなくてホッ!!
「白い春」・・・ぜひ!
娘さんをこよなく愛するお父さん達に観てもらいたいドラマでした