オカ姉のためいき日記

人生色々、ためいき色々。今日はどんなためいきつくのやら・・・?

今更ですが・・・「透明なゆりかご6話」の感想

2018-09-20 23:46:00 | TV
NHK 「透明なゆりかご」 続けての感想です。

21日の最終話を前にしての感想になります。

衝撃度、えぐられ度は9話の方が強かったのですが・・・・

どうしても、どうしても
録画した6話が 消せな~い


6話は「いつか望んだとき

望んでもなかなか新しい命に恵まれない夫婦と、望まない妊娠をしてしまう少女。

どちらも中絶の選択となる。

前回5話では、14歳の出産が描かれ、漠然と「中絶」が漂っていたような気もした。
その漠然と感じたものが“伏線”であったとしたら、6話でその伏線を回収という
エピソードの流れが見事と思えた。こちらの思いを見抜かれたよう・・・・

このドラマ、レギュラー陣は勿論だけど、ゲストの皆さんも毎回良かった。

でも、特に・・・6話でハルミ役を演じた・・・モトーラ世理奈さんに
オバサンは心を持ってかれました~~~。



「装苑」というファッション誌のモデルさん。

長い手足に小っちゃくて幼さの残る面立ち。
決して美人とはいえないけど、このハルミ役が嵌りすぎて存在感ハンパない。

彼女の演技を、声を、台詞を、表情を、また見たくなる欲求
何度も沸きおこっちゃうのだ。

ハルミはアオイと同世代。「望まない妊娠」で中絶は2度目となってしまう。。

表面的な荒ぶれだけでなく、自分自身へのどうにもならない苛立ち、もがき・・・
そんな排他的にならざる得ないハルミという少女を、不思議なほどの自然体で
演じてた。 驚いた!

「私もバカだけど、赤ちゃんもバカだよね。どうして産めない私のところなんかに 
くるんだろうね。ちゃんと産んでもらえる人のとこにいけばいいのに・・・」
精一杯の自責の念を表したこの台詞(言葉)が胸にささる~

更に、ハルミの手術を受け入れる老医師夫婦の・・・
イッセー尾形さんと角替和枝さんが、もうもう素晴らしすぎた。

20年前、妊娠した女学生が訪れる。
(当時の)神村医師は手術を断わったのだろうか?
そのまま帰した女学生は自殺してしまう。二つの命が消えてしまったこの時から
何も訊かず、同意書も必要とせず低料金で中絶手術に臨むことを決めたんだね。

20年前を思い出しながら、仏壇の前に背中合わせに座る二人のシーン。
背と背がつくるV字に陽光が差し込んで、消えない痛みがあふれ出る・・・
すごく感動的な場面&映像で、私はここでググッときちゃいました。

そしてアオイが “いつかこうなったら”と、願い描く情景がたまらんです!

・・・赤ちゃんを背負ったハルミが、神村夫妻に会いに行く。
赤ちゃんの元気な泣き声と、3人の笑顔・・・・(涙腺崩壊)こうくるか~

アオイとハルミ、老医師夫婦のタッグが、あまりにも私には強烈で
並行して描かれた、病院でのご夫婦のストーリーの印象が弱まってしまい
申し訳ない気持ちです。

アオイは院長である由比先生(瀬戸康史さん)に
「先生はなぜ中絶手術をするんですか?」と訊きます。
由比先生は・・・
「AUS(人工中絶)は、いつか望んだ時ちゃんと妊娠できるようにするための
手術だ。だからできる限り丁寧に処置する。中絶も分娩も同じだ。
どちらも新しい命を迎えるための仕事だ



なんかストーンと落ちましたね。

もう、魂の言葉(台詞)がつまってるんだ、このドラマは

声高に否定も肯定も、認めるも認めないも、誤か正か、答えは出せない。

さまざまな事情で選択せざる得ないから!

出生前診断」もそうです。

結果によってその選択をしなければならない女性達、家族には
もうひとつの想い(重し)が付加されてしまう。新聞での特集記事を見て改めて
その想いを抱えて出口を探してる心情は、深刻なものだなと感じたんです。

医師達は、そして私だったらどんな言葉をかけるのか?と考えてた。
由比先生のAUSの捉え方に、そのがストンと落ちた気がしました。

信念の中に優しさ。
悩める方々が、このような言葉に触れることができたら、きっと出口を
見つけられるのではないかな~と思ったりしました。

そんな意味でもこの回は(私には)響いたのかもしれません。







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