初回、ギュギュッと詰め込んできましたね~
何とも・・・後味が悪い!・・・が、正直な感想でしょうか。
それほど、相続遺産のことを知った鉄平と夏代のやりとりが・・・超リアルということ。
上川隆也と安田成美。
表情や間合い、声のトーンなどから、初めてであろう夫婦間の気持ちのザラザラ感が、画面を通り越えてきた~
まるで擬似体験したような空気感がしばらく残ってしまった。
「(知られて)しまった!」と一瞬狼狽しつつ詰問する鉄平を説得するものの、取り付く島もなく当惑する夏代。
もう理性も自制心もきかなくなって感情をぶつける鉄平。放心したような表情がなんともいえない。
誰もが自分に重ねてしまったのではないだろうか?
まず自分が夏代だったら・・・やはり黙っているかもしれない。それは額にもよる。
こんな法外なお金の存在は、まともな家庭生活を営むことを難しくさせるんじゃないかな~
でもかたくなに使わないということはないだろう(笑)
そして自分が鉄平だったら・・・というか、立場をかえて「妻が知らされてなかったら」
・・・そりゃヒステリックに恨み言のひとつや百個くらいは言っちゃうでしょ??
この鉄平への感じ方は、はっきり二手に分かれるんだろうなと思った。
・・・男のくせにグチグチと!こんな亭主はイヤ!!・・・
・・・いやいや、理解できるよ!・・・とか。
珍しく観ていたオトンは、このシーンの鉄平を「やなヤツだな~ 普通こんなこと言うか?」との感想だ。
おっとっと!ちょいとお待ちを!ア~タ、アナタこそ言うでしょ、絶対!と、喉まで出かかったわ(笑)
夏代は夫の反応をどう想像していたんでしょうね。
鉄平自身、怒りなのか不満なのか自分でもわからないほど、いろんな思いがとっちらかって収集できない。
入院時の母親への想いと共に、息子として男としての情けなさを痛烈に感じたことが蘇ってしまったのだ。
と、ここでまたオトンが「こんなことで泣くかぁ?」と感想を述べた。
いやいや、ア~タとは母親への愛情度が違うだけでしょ?と、また喉まで出かかった~
彼は決して贅沢をしたかったとか、湯水のように使いたかった訳ではないと思う。
金銭的に困窮した状況の時に「使う」のではなく「活かして」ほしかったのだ。
有り余る大金があっても、何もかもうまくいくとか幸せになれることはないね。
でも、ある程度というか、ほぼ物欲は満たされるだろうな~
そして生活していくうえでの金銭面の安堵感も得られる。
「このお金は無い物とする」と決めて倹約にいそしんできた夏代にだって、絶対「安堵感」はあったのではないか?
「無い!!」と言われたら、それはそれで凡人の私にはウソくさく感じてしまうよ。
鉄平の噴出した感情の中にはこの「安堵感を共有できなかった」という、嫉妬のようなものも隠れてる。
役柄が新鮮であるということは、演じぶりも新鮮ということ。
人間(男)として、イヤな面もさらけだす中で自己嫌悪のようなものも感じさせる微妙さが上手い。
夏代の「ほんとにずっと忘れてたのよ」に「・・・忘れてた?」と呟く鉄平は、私の反応と見事に重なったわ~
「お金に振り回されてまともに生きられない。お金はとても怖いもの」という夏代の考えも分かる。
でも鉄平の複雑な気持ちも分かる。
どういう方向へ向かうのかな?
初回のグサグサがより鋭利になるのか、それともグニャグニャとなるのか?
楽しみでありちょいと不安であり・・・
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