夕陽亭にら屋

愛犬と安穏な生活

涙というヤツは、きまぐれなヤツなのさ~

2009-04-22 17:00:58 | つれづれ
♪わーたしはーいーつで~も、なーみーだうかべて~
♪たのしげなあなたーをみつーめーるだけで~、しあわせだった~
「このお歌をしってるヒト、いたかな? まさかね!さだまさしだし・・・しってても言わないよね!」
昔、さだまさしをよく聴きました・・・根暗な少女でした。
昨夜は結構激しく雨が降っていましたが、未明にはあがったようです。
今朝は普通にお散歩できました。
昨日の夜は秘密の場所で、排泄ウォークしただけだったので、ちょっと早起きしてしっかり歩いてきましたよ。
「にらりびと」
なんだ、そりゃ!?
昨夜『おくりびと』鑑賞いたしました。
レンタルDVDです。
バスタオル必需とアドバイスを受けていたので、タオルとティッシュと暖かい紅茶を用意、ソファににらと並んで座り、準備万端のぞみました。
相方は遅い帰宅なので、一人、どっぷり作品世界に入り込めます。
ハイ、予想通り、とても良い映画でした。
さすがいろんな賞をもらうだけのことはあります。
ここでは内容には触れませんが、いろいろ物思いに浸れる映画でした。
しかし・・・まいりました!
♪ひとばんじゅうないて、ないてーないてーきがーついたの~
私は非常に涙モロイのです。
子供の頃はただの泣き虫でしたが、大人になればなるほど、涙腺がもろくなってます。
小説を読んでも泣くし、映画やミュージカルを見ても泣くし、さだまさしを聴いても、歌舞伎や文楽を見ても、能楽堂でも泣けます。
もちろん演目にもよりますけどね!
なんというのでしょうか・・・感情移入しちゃうんですね、単純に。
私の場合、頭の中に、理性や知性がほとんどなくて、感情だけで生きてるからでしょうか。
もしも、『早く涙をみせたほうが勝ち』みたいなゲームをしたら、かなりの勝率をあげる自信があります。
♪ないて~ないて~、ひとりーないて~、ないて~、なきつかれてねむるまでーないて~
涙はまだいいのですが・・・
涙をぐっと我慢する技も多少は身についてるのですが、年とともに、一緒に出てくるハナミズの量も増えてしまい、そちらがこらえられないんですよ~
もう、全然だめ、鼻をかみっぱなしでした。
もちろん家で一人で見てたんだから、誰に気兼ねすることもなく鼻をかみまくってたけど(にらは横でいびきをかいて寝てたしね)もしも映画館で見てたらと思うと・・・
やはり周りのヒトに申し訳なくて、思い切り鼻をかむことはできないでしょう。
ひとり鑑賞会でよかった。
♪ナミダはこころのアセーだー、たっぷりながしてみよーよ~
ハイ、確かに涙は、汗と同じく、流した後にさっぱりすっきりする効果があります。
それがたとえ、重く立ち直れないような悲しみの中で流す涙だとしても、ほんのわずかなりとも、心を軽くしてくれるものだと思います。
お隣の国、韓国では昔から、葬儀に『泣き女』なる(役割の)人がきて「アイゴー!アイゴー!」と号泣して参列者のナミダを引き出します。
たくさんの涙が死者を天国に届けるような感じかな。
よくわかりませんが、以前韓国人の知人が、日本に来て葬儀で激しく泣いてる人がいなくて驚いたと言っていました。
かの国ではたくさん泣くのが故人にとって良いことなのだそうです。
♪ナケタ、ナケタ、こらえーきーれず~になけたっけ~
一方、日本では、どうでしょう?
あんまり悲しむと、死者が(未練を残して)成仏できないんじゃないかと、そんな風に考えたりしますよね。
こればかりは文化の違いで、どちらが良いも悪いもありませんが、おそらく、韓国風に声に出して激しく泣いたほうが、いつまでも気持ちをひきずらないんじゃないかなー?
ま、どのみち、近い人を送った後は、豪雨の後の晴れのように、カラっとすっきりとはいかないものです。
時間が癒してくれるのを待つしかありません。
♪なーみだクンさよなら~、さよーならナーミダくん、またあーう日まで~
昨年の春、実母を送りましたが、情けないことに納棺の記憶があいまいです。
いえ、その場にいたのは確かなんですが、しっかり覚えてないのです。
葬儀屋さんがいろいろ説明しながらやってくれたような気がするけど・・・
皆で順番にひもを結んだりしたような気もするけど・・・
急に亡くなったので、何の準備もなく、あれこれ悩んだ末に、若い頃母が好んできていた着物を棺に掛けたのですが、(こう書くと、たくさんあって悩んだみたいだけど、実は焼いちゃうともったいないとか、そんなことで決めかねた)長いことしまいっぱなしだった着物は、いざ開いたら変なシミがあって『あちゃー、これ、やめときゃよかった~!』と、がっかりしたことだけヘンに覚えております。
25年前の祖母の時には、納棺の記憶がはっきりあるんだけど、それは多分、自宅で家族を送るのが初めてだったからでしょう。
若い私にとって、脚絆や手甲もめずらしかったし、死体に触れるのも初めてでした・・・
♪なかーせてー、なか~せて~~、男にはできないことだものー
映画の中でも、主なテーマのひとつになってるけど、人の死に関するお仕事もいろいろあります。
人を送るのは大変なパワーが必要で、その手助けをしてくれる職業の方々は、本当にありがたい存在と思います。(その価格設定が、批判の対象になりやすいのも事実だけど)
当事者としては、雑事に追われて、葬儀前後の記憶がまだらなくらい忙しかったし。
でもね・・・
予期せぬ事件や事故で急に身内を亡くした人々は、ものすごく複雑で大変な思いをしているんでしょうね・・・
飲酒運転に奪われる幼い命、理不尽な無差別殺人、毎日のように報道される様々な事件を聞いても憤りの涙が浮かぶ今日この頃。
♪お元気ですか~、しあわせでーすか~、お返事ください、きにしてーいまーす
自殺も殺人にはかわりないワケで・・・
そこまで追い詰められてしまったことが、お気の毒でなりません(合掌)
♪ひーとーりぼっちが、すーきだ~よと、いったぁ心の、うらでー、なく~
やっぱりシメはひばりさん!
ところで冒頭のさだまさしは『セロ弾きのゴーシュ』です。
本木君がチェロを弾いていたので思い出しました。
私は賢治の作品の中では、やはり、『銀河鉄道の夜』が好きです。
ちなみに、タイトルは、『人間になりたがった猫』という子供ミュージカルの中の曲の歌詞です。
にらが歌ってる歌は、全部おわかりになりましたか?
ひらがな多いから、わかりにくさ倍増ですが・・・
 慟哭(工藤静香)
 酒と涙と男と女(河島英吾)
 帰らざる日のために(いずみたくシンガーズ)
 別れの一本杉(春日八郎)
 涙くんさよなら(坂本九)
 泣かせて(研ナオコ)
 お元気ですか(清水由貴子)
 悲しい酒(美空ひばり)
涙がらみの曲はたくさんありすぎて、思いつくままに有名どころを並べてみました。(『お元気ですか』はテーマにあってないけど追悼のため選曲しました。)
ハイ、よくできました!